浩の教室・第16回勉強会の模様

 昨日(11月27日)は勉強会に多数参加いただき、ありがとうございました。男性5名、女性6名の11人の方にお集まりいただきました。大学2年生の方から、小学生をお子さんにもつお母様まで、バラエティに富んだ参加者の方々は、それぞれの問題意識からお互いに刺激を受けあったことと思われます。

 お母様受験生の方は、子どもをお預けになって参加されるため、大変だったでしょう。しかし、育児に染まりきっていた毎日から少し抜けだし、こうして一緒に勉強することは、あるいは気分転換をもたらし、また目標を忘れないようにするためにも、いい機会かもしれませんね。

 勉強会は、今回も3部構成。序盤はイロイロと参加者から意見をいただきながらの講義でした。内容は、文化の伝達が教育であるという視点から、黒電話から携帯へ、そうした技術の発達の過程に喜びや悲しみがあること、古い教育制度から新しい制度へ、そこにワタクシたちが貢献するなにがしかの事柄があること、というように、過去を下敷きにすることから発展し伝統が形成されることを述べました。以下、この議論は、個人の社会化へとつなげてまいります。

 次に、答申輪読です。お配りした管理運営の在り方の答申をみなさんと精読しています。その解説はいうまでもなく、文中に潜む教育的用語についても気を配りました。設置者負担主義など、初学者には馴染みがない言葉についてもひとつひとつみていきました。

 今回は、教育六法を持参せず、失礼しました。今週末の勉強会には忘れず持参します。できればみなさんもお持ちください。

 最後に集団討論です。テーマは、「奈良では痛ましい事件が起こりました。私達教員は、児童生徒の保護をどのようにすればいいでしょうか、多様な角度から議論してください」というものでした。

 議論は、参加者が一体となる有意義なものとなりました。やはり現実の教育問題への関心の高さが議論に反映され、大学生の方も引き込まれている様子。こうした現実と答申などの理想がうまく噛み合わされると、一層質の高い討論となるでしょう。もちろん、議論に登場した「子ども110番」や「防犯ブザー」も答申を踏まえての発言です。

 議論の柱は、@子ども自身が身を守る手段として、「子ども110番」を知る、「防犯ブザー」を活用する、「不審者情報」を活用する、安全確保のためのマニュアルの作成など、具体的なこと。「学校安全緊急アピール」がうまく議論の素材になっていました。ただ、言葉で伝えるだけでなく、避難訓練の時間などにいわば「実演」するという実践性についても言及がありました。

 A三者連携を強化して防犯意識を高めること。具体的に登下校における地域の教育力の復活をめざすことが討論されました。PTAパトロール、警察OBによる講習、青少年を守る会云々などが提案あるいは現状報告として提出されました。通学路の死角に鏡などをつけ、行政の力を借り危機回避をめざすことも、いわゆる「変質者」から子どもを守る物理的方法でしょう。

 B子ども自身の安全意識の自覚と向上について。これは上の課題とも関わりますが、夜警ならぬ「昼警」もしなければならない物騒な世の中にあって、学校はどのようなことを提供できるか。とっさに子どもが声をあげる練習、複数で活動するよう意識付けることなどが提案されました。しかし、学校を土日に開放し、安全に遊べる場所を設置しなければならないほど、現代の子どもたちは追い詰められています。「子どもが危機感をもって生活をしなければならない」という発言の現状に、思わずワタクシたちはため息をつかなければなりません。

 C不審者を育てない教育の在り方について。これは、この討論において斬新な切り口でした。事件を根源からなくす方策は、罪を犯すものをワタクシたち教員をめざす者が「育成」しないようにすることからはじまります。そのためには何をすればよいのか。人権教育について発言がありました。学校に目的なしに通う子どもたちが、あるいはネットの世界に閉じこもり、殺人や自殺のサイトに接続し、そうした意識が悪い方向へ導くのではなかろうか、というご意見もありました。したがって職業教育を学校で重要な位置におく必要があるのではないか、ということです。『13才のハローワーク』に話が及んだ所以でしょう。

 さてこのように議論はどんどんすすみ、25分間が大変短く感じられました。密度の濃い、内容豊富な時間となりました。代表者6名の方に討論していただきました。今回のテーマでは、学校の内部における議論をするべきか、登下校の安全管理だけを討論するべきか迷われた、という方もいらっしゃいました。これは、「多様な角度から」というテーマの言葉を、どう解釈するかということと関連しますね。今一度考えてみてください。ワタクシからは、スクールゾーンの活性化、不審者とは何者か、校区とはどこまでか、というようなことを単発的に指摘させていただきました。勉強会は、今後、月3回くらいのペースで続けていこうと予定しています。次回もよろしくお願いします。

 ところで、勉強会とは別に、新春のTsudoiを開催いたします。日時は2005年1月5日(水)夕方18:00からです。受験生だけでなく、現役の先生方からのお申し込みもお待ちしております。

(2004年11月27日)

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