浩の教室・第28回勉強会の模様

 勉強会に参加されたみなさま、お疲れさまでした。3月27日は、年度末の日曜であり、仕事がつまっているにもかかわらず足を運んでいただいた男性3名、女性7名の方々、ありがとうございました。英語の試験とも重なって、どうも日程的に苦しかったようです。

 さて、今回の勉強会では、議論のたたき台となる教育学の講義と、模擬授業、集団面接を行ないました。

 講義では、今回から新しいセクションにはいりまして、教育課程とはなにか、学習指導要領とはなにか、ということを説明し、みなさまのご意見をうかがいました。教育課程がどのようにして作られるのか、誰が主体となって作られるのか、具体的なお話が参加者からでまして、学生の方も興味津々でしたでしょう。ワタクシも、教育課程のA案、B案の指示やその微調整についての報告からは教えられるところ大でした。
 次に、教育課程が歴史的にどのように生まれてきたのか、ごく簡単に、ヨーロッパそしてアメリカのカリキュラムを紹介し、いわゆる3学4科から知識伝達主体の教科カリキュラムとその反省から提案された経験カリキュラムについて紹介しました。

 そして、昭和22年版の学習指導要領(試案)の冒頭部分を読み、そこから戦後の教育の様相、デューイの影響、つまり経験カリキュラムの日本への輸入などを考えて行きました。参加者の質問に旧教育委員会法から地方教育行政法への移り変わりと教育行政主体の関係、現在の教育主体についての疑問も出て、面白かったです。

 講義のあとは、お一人の方に模擬授業をしていただきました。これはこちらのページのご参照をお願いいたします。教科は音楽の方です。音楽であっても黒板は使用するべきでしょう。模擬授業全般に渡って簡単な注意点を述べておきました。

 最後は、集団面接です。15分程度、6名の方に参加いただきました。大阪府では1次で集団面接が科されます。その対策でした。

 勉強会の最後40分を使って、集団面接をいたしましたが、もう少し時間をとれば良かったと反省しております。集団面接は、大阪府の1次対策でありますが、内容的には個人面接に通ずるところがあったと思っております。

 質問事項は、右欄の「良く出るかもしれない面接質問集」からです。6名の代表の方に、同一の質問に対するお答えを順番に聞いていく手法です。ワタクシたちの勉強会は、小中高志望者がいらっしゃいます。教科も多様です。そうした混合した校種教科の方々に同一の質問をしてみますと、今回の場合、小学校と中学校の志望の方で答え方に違いがみられ、興味深かったといえます。それは服装に関する質問であらわれました。

 本番の集団面接では10分程度であると思われますが、今回は20分を切るくらいの時間をとって質問をし、コメントを25分いたしました。その後、「コーヒー会」に参加した方々に、もう少しいい足りなかったところをお伝えいたしました。ではどのような質問をしたのでしょうか。

 質問@は、「最近の気になる国際ニュースはなんですか」でした。この質問は、もちろん「国際」がポイントでして、みなさまからは、中国の動向、イランの地震について、インドネシアの自然災害、アメリカの地雷撤去CM、竹島問題、イラク戦争、と出てまいりました。集団面接の1つの特徴は、前に答えた方と同じ答えをするわけにはいかないということで、後ろになればなるほど、「あああっ、それ私が答えようとしていたのに!」という場面があることです。この質問は、社会的な感覚をお持ちであるか、社会人として新聞を読み、国際感覚をみがいているかどうかを尋ねるものです。中国の動向では、ちょっと抽象的であったので、ズバリ、人権問題や反国家分裂法の成立などについて答えられたらどうだったでしょうか。イランの地震は、どちらかといえば大きな報道になっていなかったので、ワタクシの方も「そうか!」と思わせられました。インドネシアについては大変な数の死者をだした問題なのでポピュラーな答えであると思われます。この地域に関連し、付け加えていえば、日本船が襲われ身代金を要求された海賊問題もあるでしょう。地雷撤去CMは、斬新で、サッカーをしている少女がボールを蹴ったらふっとぶという物議をかもしたアメリカのCMです。この答えはインパクトはありますが、ニュースといえるかどうか。地雷撤去の問題は、黒柳氏を出すまでもなく、すでに「歴史的な問題」となっているからです。

 竹島問題は、日韓のヴィヴィッドなテーマとして必ず登場する応答でしょう。しかし答えるかぎりは、その答えについてどのような認識をもっているかについてもいい添えるべきでしょう。また、この竹島問題から「竹島はどこに位置するか」というつっこんだ質問を参加者全員に答えていただきました。さすがに機転を利かして答えるのは難しいものであるなあと面接官役のワタクシは感じておりました。単に「日本海」と答えるのでは不十分でしょう。「竹島の日」の可決なども含め、島根県としっかり答えられたのはお1人でした。ちょっと残念でした。

 最後のイラク戦争は、国際ニュースとしては「古い」かもしれません。突っ込んだ質問として、「では、その戦争でアメリカ兵は何人死んだのでしょうか」とお聞きしたのですが、難問でしたでしょうか。1500人以上が亡くなっています。

 このほかでは、国際会議系のこと、BSEのこと、ワールドカップ予選のサッカーを含めスポーツのことなどを答えることもできるでしょう。

 このように、1つの質問に対し順番に答えていくのが集団面接であって、質問が「飛び火」する可能性もあります。他者の応答も集中して聞いていないと、面接官からパッとふられた時に、しどろもどろになってしまいます。がんばってください。

 質問Aは、「友人から、あなたはどのように見られていますか」というものでした。これには、がんばり屋さん、社交的、前向き、きまじめ、まっすぐな人、落ち着いている、などのお答えがありました。それぞれの答えに、なぜそういうふうに友人から評されるのか説明もありよかったと思います。気がついた点は、この質問に対し「教育」よりですべて答えていいかどうかです。

 もちろん教員採用試験ですから、教職とかかわった応答をするのは基本です。しかしワタクシはこの手の質問に対しては、ご自身の個性をあらわす応答をする方がいいのではないかと思っております。つまり、がんばり屋さんで目標を設定してやり遂げるという場合、クラス指導云々とか、教採試験そのもの云々とかよりも、今回お答えいただいたように、水泳50mの達成といったほうがワタクシとしては好印象を持ちました。ピアノのソナチネもよかったです。ただ、「ソナチネってなんですか」の質問には答えられるようにしておきましょう。質問に答えるかぎり、しっかりその背後もおさえておく必要があるということです。面接官は自分が知らないことに興味を持ちます。

 社交的というのは説明を求めましたがうまく答えられていました。きまじめは微妙ですね。きまじめの説明で、「赤信号では必ず止まります」では、ちょっと困っちゃいました。

 質問のBは「服装の乱れがひどい児童生徒がいる。どのように注意しますか」でした。これに対する答えは、小中志望者で開きがありました。小学校の方は、保護者にナントカしてもらう的答え、中学志望者では「さあ、一緒になおそか」と声を掛けて、シャツをズボンに入れるなど具体的な行為にまで及んだ答え方をされる参加者もいらっしゃいました。小中では制服の有無も関係しますし、6才の小学1年生と15才の中学3年生ではもちろん対応が異なります。まして、ファッションに目覚める中学生時代は、その指導が小学校低学年とまったく違うのはいうまでもないことでしょう。このような違いから何を考えればいいのかということが、質問そのものから派生的に浮かび上がったことがこの勉強会の妙なのでしょう。

 4番目に、「豊かな人間性とはなんですか」と、きわめてポピュラーな質問をしてみました。あとでよく考えてみれば、思いやりとか、感動する心とか、協調性とか、自己抑制力とか、教科書的答えとしましてはイロイロあると思われます。それが急に聞かれると答えられないのですよね。「情緒」と一言いわれても、「ああ、この受験生はあせっているなあ」と感じられます。がんばってください。

 最後の質問は「あなたの『ウリ』はなんですか」でした。

 この質問に対しては、参加者の特技特徴が表現されればどのように答えられてもよろしいでしょう。しかし、インパクトのある答え方ができるか、面接官の心に残るかどうかがポイントとなりますね。

 以上、今回の集団面接は、集団討論と違って行司役の面接官がイロイロ途中で合いの手をいれますし、それに即対応できるかどうかが勝負になるといえます。「機転」、これを身につけるのは容易なことではありません。日頃から鍛えておきましょう。

(2005年3月27日)

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