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浩の教室・第72回勉強会の模様

 昨日は、当サイト主宰教育学勉強会に多数ご参加いただきありがとうございました。シーズンゆえにか、勉強会へのお申し込みも増え、急遽、昨日のアナウンスのように特別開催をすることにいたしました。GW初日でもありますから、お集まりいただけるか心配でしたが、みなさんやる気満々で、主宰者としてうれしく思っております。5月3日の特別開催も、すでに満席となりました。

 さて、昨日は、国際教育検討会報告の講読、自己売り込みのツボ、集団討論、集団面接と、いつものメニューをこなしました。新規のご参加の方々、いかがでしたでしょうか。そして、最初のご案内で申し上げましたように、1次試験の「大阪歴史文化問題」に対応するため、対策を練るべくワタクシが提案しました試みに、みなさん同意いただきありがとうございます。試験まで勉強会の開催が10回以上ありますから、おそらく最後の5問はこれで大丈夫でしょう。しかし、それはみなさんのご努力にかかっていることでもありますので、よろしくお願いしますね。この試みの骨格が整ってきましたら、またどのようなものであるかサイトにて報告いたします。

 それにしても、1次試験における従来の専門教科5問に替え、「大阪歴史文化問題」を採用するという大阪府の姿勢には、クエスチョンがつきます。こうイキアタリバッタリの採用試験では、まま、対策も立てにくく、受験生泣かせですね。大阪府は「営業」しに日本各地で説明会を開いているにもかかわらず、「大阪府のことをもっと知ってください」という問題を出すのは、他県出身者にはかなりの負担になるでしょう。去年までは、「教員の出発は大阪府で。数年たってお生まれの自治体に戻られるのは構いませんよ」といっていた舌の根も乾かないうちに、「御当地問題、あります」では、一貫性がないというほかありません。1次試験の「大阪歴史文化問題」の第1問目は、「元上之宮理事長から接待を受けた大阪府の教育長はだれか。1.竹内 2.加茂 3.…」にしたらどうですか。

 昔、こういうことを書きました。19年度は、2次試験小学校志望者に、500字程度の小論文を課すことになりました。この復活も不自然で、きょうび高校入試でも500字くらいの作文はあります。こんなんで本当に選考試験受験生の適性がわかるかどうか。やるなら東京都みたいに1200〜1500字くらいでやればいい。500字で何をどう見るのか、せいぜい形式が整っているかどうかくらいでしょう。採点官は、この小論文、よくみて30秒でしょう。無駄な試みにならないことを期待します。

 さて、国際教育検討会報告も、もうすぐ読了しますね。当日読み合わせたところは重要箇所ですので、ケアしてください。「伝え合う力」のところです。この資料も来週で終了します。今回、ワタクシの手違いにより、配布数が足らず、ご参加のみなさまにはご迷惑をおかけいたしました。16日に持参いたします。

 残すところ、あと一つの資料となりました。例の読書の「計画」です。これで資料講読はあらかた終了です。あとは、問題演習をいたしましょう。問題演習は、6月にはいってからにいたします。5月は、個人面接をいれまして、集団討論、集団面接、個人面接、自己売り込みのツボ、の体制で進めていこうと考えております。

 Nさん、自己売り込みのツボ、お疲れさまでした。いただいたご意見を参考に、1分間ヴァージョンに備えてくださいね。みなさんからもご指摘ありましたが、表題と内容に食い違いがあっては、違和感をもたれてしまいます。そして、面接官を時折注視することも、面接試験では重要なポイントになってきます。

 集団討論のテーマは、「男女相互の理解と協力の意識を高めるために、どのような指導が可能でしょうか。具体的な場面を設定して議論してください」としました。このテーマについて、新しくご参加された方も含めた5名で果敢に挑んでくだいました。5名ですので、20分間です。今週も広島からわざわざご参加された方もいらっしゃり、お疲れさまです。

 まず、男女相互の理解と協力の意識を高めるには、教科指導では難しく、総合学習や特別活動で考えてみましょうという提案が、Aさんからありました。Dさんは、それに同意しつつも、「理解」、「協力」という言葉に着目し、男女相互の理解ということでは、ジェンダー、性別役割分業ということも議論すべきではないかと述べられ、児童生徒が父母の実際的な生活シーンを観察することから「理解」が進むのではないかと発言されました。Eさんは、父母の様子から男女の役割分業を知るのは小学生対象であればよいと思われるが、中学校以上では授業の中でそれを具体的に確認していけるのではないかとの考えから、理科の観察・実験において、児童生徒がどのように協調し実験していくかが例になると述べられました。その際、実験するのは男子、記録をとるのは女子、といったステレオタイプの分担作業は避けたいと念を押されました。

 Cさんは、総合学習や特別活動において「男女の相互の理解と協力」を深めていくのは最もであると前置きしつつ、学校を卒業し児童生徒はそれぞれの性を自覚し社会に巣立っていくものであるといい、そこに偏見があってはならないと発言されました。たとえ家庭科であっても、料理は女子が率先するのではなく、男女分け隔てなく活動をし、われわれは指導するべきであると指摘されました。この指摘を受け、Bさんは、テーマに対するイメージが湧いたと評価されました。

 Aさんは、ここで、それではなぜ男女の違いが出てくるのかと問いかけられ、性に基づく行動基準があるのか、何を優先して行動するのかに性差があるのかなど問題を出されました。そして、異性の価値観を知ることからはじまるのではないかと指摘されました。Dさんは、この問いかけに対し、男女の行動様式において、お互いに足りないところを助けてもらう点がある、つまり「協力」は性差による活動基準の相違があるからであろうとされ、かつ、その「協力」も競争的な「協力」にすれば、学校に活気が出るとし、家庭科における料理の大会を提案されました。

 Cさんは、小学校においても4年生くらいになればその発達段階から徒党集団が発生するものであると指摘し、男性女性のグループ化がクラス内で起こる、これを敵対的なグループにしないように教室運営するべきであると強調されました。敵対的でないようにするには、交流が必要であり、たとえばドッジボールなど遊びを通してクラスの所属員の相互理解を進めるとよいと考えられておられたようです。Bさんはこの「理解」ということについて、一日の課業が終了した後、どのような感情が生まれたのか考えてみる時間があればよいと提案されました。

 Aさんはそうした振り返りの場を設けることに賛成され、具体的に文化祭や体育祭などの男女が協力しやすい場を経てから話し合わせたり反省させたりすればいいと述べられました。教員として、「がんばっていたところはどこだろう?」といった質問を投げかけることが、その話し合いや反省を促進するということになります。Eさんからは、総合や特活のほか、掃除の時間もある。そうした教科外活動でも「男女相互の理解と協力」に対する指導が必要であろうと付け加えられました。Cさんも、普段からの相互理解は大切であり、たとえば給食において、おかわりは男子の専売ではなくて、女子もおかわりしてもいいのよと声を掛ける指導をするそうです。

 ここで議論が先の集団同士の対立が発生した場合にどのように解消するべきかの話題に戻りました。Bさんの提案です。Eさんはこれに対し、学校で多発するトラブルはイロイロある、それらを黒板に書かせ確認することが第一歩ではないかと方法論を述べられ、Aさんからは高3時代に実際に起こった集団間の対立の経験が語られました。そしてその原因は、集団にリーダーが確定していなかったところにあったようです。それゆえ、教員の立場から、Aさんは今後、リーダーになれる存在に目をつけておきたいと抱負を語られたのです。Bさんも同様のトラブルがあったようで、合唱コンクールにおいて男女の相互の理解と協力がうまくいかなかった例を示されました。

 最後にDさんが、日常的に男女間の垣根を低くし、できるだけ共同作業がしっくりいくように指導したいと小学校志望の立場からご意見されました。一つひとつの小さな共同作業が、男女間の「仲良く」を実現し、それが大きなイベント、たとえば運動会などを成功に導く小石になると述べられ、議論が終了しました。

 今回のテーマは、校種によって考え方に開きが出ますね。思春期といっても小学校高学年と高校ではかなりの違いがあります。そうした校種を貫徹する議論もしていただきたかったと思っております。児童生徒の成長発達段階に応じた議論は、われわれ自身の経験を素材に語れるわけでもありますから、難しすぎる方向に持っていく必要もありません。男女が性を意識し、どう対応してよいのかわからない疾風怒濤の時代が学齢期全般でしょう。

 次にワタクシの方から指摘したいことは、議論がグルグルまわっていた印象を回避することでしょう。なんだか同じところにとどまっていたような集団討論であったように思います。なにがしかの大胆な提案があってもよかったかなと思いました。やはり性教育のことが一言もでなかったのは不自然だし、討論に先立って述べましたけれども、「ジェンカ」があっていいわけです。男女交際にどのような識見を示すかを述べても構わなかったでしょう。
 このテーマは難しかったみたいですね。「男女の相互の理解と協力」のご経験が少なかったからでしょうか。
 集団討論に引きつづき、集団面接を実施しました。こちらは6名の方を対象に10分程度でした。今回の集団面接は、そんなに悪くなかった印象です。発言も長くなく、ピシッとしたところが全般に見受けられました。長くしゃべるのは禁物です。難しい質問もありました(PISAとはなにか、インクルーシブ教育とはなにか)けれども、なんとか応えようとする姿勢があってよかったです。

 気がつけば一週間経っています。ほんとに早いです。油断なく練習を積み重ねていきましょう。

(2006年4月8日)

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