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浩の教室・第113回・第114回・勉強会の模様

 第113回、第114回勉強会に多数ご参加いただきありがとうございました。当日は、新しく、中教審答申『次代を担う自立した青少年の育成について』を読みはじめました。なかなかおもしろいですね。青少年の意欲を向上させるための方策をみなさんと一緒に読むのがタノシミです。しかし、大人社会は、青少年に提言できるほどのものなのでしょうか。反省しなければならないですよね。

 つぎに、集団討論をいたしました。

 今回のテーマは、「服装などの決まりをゆるくしてほしいと何人かの保護者から言われました。あなた方はどうしますか?」でした。このテーマに、第113回は6名の方が、第114回は5名の方がチャレンジしてくださいました。討論時間は20分。アドヴァンテージをとりました。両開催とも、甲乙つけがたい出来栄えでした。ここでは、第114回を中心に、再現し、そこに第113回の議論の反省ポイントを追加的に述べ、まとめていくことにいたしましょう。

 まずEさんがテーマを確認され、学校が基準を明示し、その共通理解を保護者に求めるとのご意見を出されました。Aさんもこれに同意し、学校方針の理解を得ることが先決でそれを周知させるべく情報提供をしていくことが課されていると述べられます。Cさんは、その服装がなぜ禁止なのか、理由を丁寧に説明する態度が学校には必要であろうといわれ、Bさんは、「これぐらいいいのでは」といった判断を児童生徒にさせるのではなく、決まりを守るのも勉強であるとの趣旨を児童生徒にも、保護者にも貫徹するべきであると主張されました。

 このBさんの発言を引き伸ばし、Dさんは、テーマの服装に関し、児童生徒から文句が出ているのか、保護者がそういっているのか確認したいといわれます。そして、服装の基準ほか、学校の決まりごとはもともと児童会や生徒会を通して決定している決まりなので、それを尊重する姿勢を児童生徒、保護者に求めていくと述べられました。Aさんは、このDさんのご意見を受け、保護者は、子どもの服装に対する不満を間接的に聞いて、学校に「ゆるくしてほしい」と主張しているのであろうと推測を立てられます。そこで、変更するのであれば、どのような議論が有効なのか話し合っていきましょうと舵を切りました。
 BさんがAさんの提言の意図を質問し、これに答えAさんは、服装含め学校の決まりをどういうふうに決定していくか、教員中心なのか、児童会、生徒会中心なのか、であるといわれ、つづいて児童生徒の自主性を尊重するなら、児童生徒主体に決めさせたいとご意見されました。

 Eさんは、具体的に自分自身の事例を出されました。ベストの着用のことで過去に議論があったようで、そこでの採用基準は「動きやすい」、「清潔」であったそうです。こうした経験を踏まえ、生徒会で話し合わせて、その後、教員がその決定を吟味するプロセスをとるのがよいのではないかと提言されました。Bさんも、ご自身の例を出されます。マフラーの件です。色の限定がないのでマフラーで問題は出なかった、しかし、ネックウォーマーはいいかどうかといった問題が出てしまい、これについてはEさんと同様で、生徒会での判断を踏まえた決定となったようです。Dさんは、こうした事例から、生徒の自主性をどのように尊重するかも大切であるが、保護者との意思疎通がうまくいっていないので、学校に対し、こうした不明確な点を突いてくる要望が出るのではないかと指摘されました。

 ここで、Aさんは、服装の自由要求が出てくるパターンを整理してみなさんに示されました。その理由のひとつは、派手な服を着たいというもので、これは、華美すぎると問題があるので、要求は受け容れられないとされます。もうひとつは、寒いというのが一番の理由で、こちらは話し合って受け容れる余地があるといわれます。Bさんは、後者の点では認めるべきで、服装の機能性の問題を挙げられました。そして、どういう理由でルールが学校にあるのかを再確認させる作業を児童生徒にさせる必要があると述べられます。この点、Cさんも同意され、服装含め学校のルールがどうして制定されているのか、その理由を生徒だけでなく、保護者にも伝えることが求められているとご意見されました。

 ここで視点が変り、Dさんは、小学校だと服はバラバラだし、何を着るかは個人の自由ということもあると発言されました。これに対し、Aさんは、校則というものがあり、教育を受けるものは規律を守るべきであると主張されます。ただ、時代遅れの決まりは、是正されなければならないと付け加えられました。ここでは、DさんとAさんのやりとりが噛みあっていないのがわかります。おそらく、Aさんは、中学生を念頭にご意見されたのでしょう。Eさんは、小学校の私服について、ボランティア活動でみた所感を述べられました。そこでは、派手でかわいらしい服を着ている児童が多く、そこからEさんが思ったのは、余りにも奇抜であったり、学習環境を乱したりするような服装ではいけない、ということです。学習環境に適した服装をするということが、基準の明確化を考える上でのポイントですね。

 Bさんは、服装とともに問題によくなる頭髪について少し話題提供されました。いわゆる小学生の毛染めの問題です。茶色に染めるなどは、その染色料が頭皮から身体に入り込み、成長に悪影響を与えるので、小学生といった小さなときから茶髪などにしてはいけないとご意見されました。Cさんは、大人も茶髪はよくないと述べられ、大人が模範を示して制限するのはどうかと発言されました。このご意見については、後で「ものいい」がついたのですけれど、子どもと大人の関係で、大人が率先垂範するのはわかるが、たとえば、化粧をしてくる女子生徒に対し、大人が化粧をしないで範を垂れることはおかしいという指摘でした。なるほどといえる指摘でした。

 ただ、Dさんがいわれたように、学校は社会に出るまでに常識やルールを学ぶところでもあります。Dさんは、周囲とあわせると表現されましたが、協調性を求めるのは一定程度そうだと思われます。ここで「個性論」が出てくると議論が迷走するところだったでしょう。いずれにせよ、Aさんが指摘されたように、児童生徒と教員と保護者の3者の協力体制といいますか、密度の濃い結びつきが、テーマのような問題をそもそも引き起こさないようにする秘訣ではあります。そして、学校で決まったことを保護者にちゃんと知らせることが大切ですね。Aさんいわれるところの、ルールの制定の経緯、決定後の取り組みの状況、これを情報公開することが、共通理解を生みます。Dさんも、これに同意されます。さらに、こうして保護者から「ゆるくしてくれ」と要求されることは、それはそれで学校に関心を持ってくれていることをあらわしているのでいいことであるとも解釈されます。学校はそうした保護者の要求をギリギリまで汲み取ることがあるいはいいのかもしれません。

 情報開示から、情報共有という点では、Eさんは、教員間における基準の一致が大切であることを指摘されました。基準が揺らぐようでは困りますね。これはワタクシたちも少しは経験してきたことでしょう。例の「あの先生はこういっていたのに…」ということですね。

 Bさんは、Aさんのいわれれた3者の協力に関し、保護者も教員も、児童生徒を育てているという連携した意識を持つことがなによりも大切であると述べられました。Aさんは、これを受け、話し合いの場の設定ということを提起され、服装なら服装で検討の場を設けることを指摘し、Dさんは、PTAとの協力体制、学校評議員の協力ということを提起されました。Aさんは、実際にこうした経験を現場でなされているようですね。

 ここでタイムアップ。空白の時間がなく、淀みなく議論が進行していたように感じました。ただ問題はあります。まずは、テーマの意図をうまくつかまえていたかどうか。テーマはあくまで「保護者対応」です。保護者が文句をいってきたのです。そうすると、児童生徒の自主的決定云々というのは、議論に必要なのか、ということになります。教員と保護者の関係性を深めるご意見がもっともっと出てよかったと思います。児童生徒と教員の関係性は従たるトピックとして扱うべきではないでしょうか。第113回勉強会における討論で、児童生徒からアンケートをとるというご意見が出たのも、こうした観点からは、どうでしょうか。

 また、ひとつの決まりをゆるくすると、蟻の一穴がダムを破壊するということにもなりはしないか、自主性の尊重と学校の確固たる信念とのせめぎあい、学校の伝統にもかかわる服装の問題、流行の問題、児童生徒の権利と責任の問題、自主性と管理の関係、市場原理にのっとって学校が運営されるようになっても迎合的に規律を変更するのは別問題、など、第113回でも見過ごすことのできないご意見が多々ありました。

 今回のテーマに2組のグループが討論しました。ワタクシといたしましては、甲乙つけがたい討論でした。本音で申し上げて、どちらもよい討論といえます。これを点数化するのですから、採点官は難しい立場ですね。

 それから、集団面接です。集団面接の質問を掲載します。今回は、参加者個々に対し、質問を少し変えたところもありました。それは、いわゆるリラックス系の質問でしたので、ここでは割愛します。

 「校種とお名前をお願いします(様々な、リラックス系の質問を追加的に含む)」、「最近の気になる教育ニュースはなんですか」、「学校で生かせるあなたの長所はどんなところですか」、「長期にわたって休んでいる児童生徒に、どのような教育的対応をしますか」、「ボランティア活動を勧めたいのですが、どのように指導するべきでしょうか」、「いま、『死ね』とか、『ウザイ』とか、悲しい言葉を使う児童生徒が増えていますけれども、言葉の力をつけさせることが求められていると思うのです。どのようにそれを身につけさせますか」、「あなたの考える『開かれた学校』の意味を教えてください」、「交流教育とはなんのことですか」、「教育相談の方法について知るところを教えてください」、「学級目標を短く示してください」、「なぜその目標を立てたのか、説明してください」、というものでした。

 以上、第113回の質問事項です。みなさん、ようやく短く答えるクセがついてきましたね。とりわけ1次試験では、短く答えるのがよいです。ながながしゃべっていると、聞いてもくれませんから。以下は、第114回の質問事項になります。

 「お名前、校種を教えてください」、「どんな先生になりたいのですか」、「あなたは友人からどんな方だとみられていますか。自己を客観的に分析してください(それぞれの応答に対しその意味を再度問う)」、「児童生徒と信頼関係を結ぶためにどのような方策をあなたは持っていますか(それぞれの方の応答に、圧迫的に突っ込む質問を付加)」、「児童生徒の評価について、どう考えていますか(それぞれの答えに少し突っ込む)」、「特別支援教育の理念について説明してください(先着2名に答えさせる)」、「(前の質問に答えなかった残りの3名に対し)現在、『学力低下』がいわれていますけど、あなたの目からみてそう思いますか(この質問の後、『では、政府の教育政策は正しいのですか』にイエス・ノーで答えさせる)」、「1分間で自己PRしてください」、でした。質問時間はすべてで15分くらいでしたでしょうか。みなさん、ドキドキしながらも、楽しんでいただけたようですね。ハハハ〜

 最後に、自己売り込みのツボを実施いたしました、Iさん、Sさん、Nさん、Sさん、お疲れさま。いただいたコメントを生かし、書き直してくださいね。またみます。

 売り込みのツボに関連しまして、告知いたします。大阪府ほか、願書における文面を添削いたします。みなさんの納得行くまで、相談しあって作り上げましょう。まずは、1次のものですね。精一杯、書いてきてください。

(2007年3月18日・21日)

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