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浩の教室・第165回・勉強会の模様

 この土曜日に、当サイト主宰勉強会にご参加いただいたみなさま、また、昨日日曜日に、香川県は宇多津にて開催された日教組香川学習会にご参加されたみなさま、お疲れさまでした。まずは開催の労をとってくださった日教組香川の先生方にお礼申し上げます。少人数ではありましたが、新しいメンバーとともに、有意義な2時間を過ごせたと思っております。また春4月にお会いできることを楽しみにしております。

 帰りに少しアクシデントがありまして、宇多津から電車に乗って高松に行こうとしたわけですけれども、なぜか海を越え、児島までダハーっと連れ去られ、急いで高松行のマリンライナーに飛び乗って戻ってきましたとさ。ああ情けない!乗り換えようにも電車のドアが閉まっていて、まさか手動でドアを開けるとは思い至らず、そのまま「まあ、各駅やからええやろ」と乗っていたら、海を越えていくではありませんか!高松発大阪行のバスの時刻には間に合ったので事無きを得ました。18時発の予約でよかったです。ホッ。ということで、無事に帰阪しております。車で送迎いただいたAさん、どうもありがとう。

 ところで、レジュメに次回開催4月27日と印刷しておりますが、それは間違いでして、次回の宇多津学習会は4月29日となります。みなさま、よろしくお願いします。

 その前日は、第165回当サイト主宰勉強会でしたが、こちらはいつものプログラムですが、今回は「自己売り込みのツボ」を2名の方に報告いただきました。

 まず、答申の講読です。新しい方々の参加が増え、雰囲気をなごませたいとの思惑といつもながらの「浩的笑いのある解説」で、日本の理数教育、日本の伝統文化の充実のための教育ほか、講義的にすすめました。一文一文を吟味し、関連事項を刷り込みながらじわりと学習していくというスタンスに、こんなスピードで大丈夫かと思われる節もあるかとは思いますが、こうしてしっかり読むことが、そして復習的解説を何度も聞いてポイントを身体に付着させていくことが最適な方法であるとワタクシは信じています。みなさん、ご自宅で読み込んでくださいね。

 それから、そろそろ次の答申を配布します。配布は月末開催に予定しています。「子どもの心身の健康を守り、安全・安心を確保するために学校全体としての取組を進めるための方策について」です。枚数は少ないですが、大事な答申です。

 次に自己売り込みのツボ。まずIさん。Iさんのツボは、履歴的にわかりにくさがありましたが、内容的にはイイタイコトがいえていて、ご自身では悩まれているところがありながらも、まとまっていたのではないかと思われます。ただし、勉強会で指摘した箇所は訂正し、一層よいものに仕上げてください。もう少し、ボランティアのところは充実させるのがいいと思います。また、次のUさんとも共通する視点ですけど、学力向上にどのようにアプローチするのかの観点を組み入れましょう。

 そのUさん、文章が平易でスッと耳にはいってくるツボでした。「親切にされるプロ」との表現に、少し批判的な見解をワタクシは述べたわけですが、そこは信念を貫き通すのもいいかと思います。そうした頑固さも場合によっては必要ですから。ただ、今回、世界史学習におけるUさんの教育的情熱が語られていませんでしたので、そこをどうするかですね。もちろん長い付き合いとなっているUさんの教育方法論や学力向上のための施策は、だいたいわかっているつもりなのですが、それでもはじめて出会う面接官はわかりませんから、注意が必要です。是非、ツボのロングヴァージョンを作成してくださいね。

 集団討論の模様をお伝えしますが、やはりといいますか、児童生徒との関係性を学力を媒介にしてどう作っていくかの視点は議論に登りにくいとの印象を受けました。討論のテーマは、「学級をまとめるのは大変です。担任としてクラスを指導するときに必要なこととはなんでしょうか。学力面や生活面の両方に注意して、議論してください」でした。このテーマに20分間、6名の方が挑戦されました。

 まず、Aさんが、クラス担任はどうあるべきかと問題提起され、児童生徒にとってきわめて大きい存在であり、たとえば独裁的であってはならないし、しかしクラスをまとめていくよう牽引していく技量も持っていなければならない存在であると述べられました。後半の牽引は支援であって、児童生徒が日常の学校教育活動のほぼすべてを自主的に決定していけるようサポートする存在として、担任の存在を考えておられます。Aさんは、たとえ決定することがむつかしいものであっても、選択肢を用意し、自主性尊重の精神を貫きたいと考えておられます。

 この学校教育活動における「決め事」に関連し、Cさんは、学級のルールをしっかり作っておくことが大切であると発言されました。その場合、先生が作るのではなく、児童生徒と共同してルールを作っていくところに、自主性の芽生えをみてとりたいと考えておられます。そのルールとは、授業でちゃんと手を上げるとか、教科書を出しておくとか、基本的なものだと追加説明されました。

 Bさんは、そうした作業の前提に、児童生徒との信頼関係形成を主張されました。学級開きのあと、できるかぎり一人ひとりの個性を見抜き、クラスの掌握に努め、ルール確定にもっていきたいと具体的に述べられました。さらに、今回のテーマの学力面に関しては、わかりやすい授業の構築ということを指摘されました。ルールということに関してDさんは、原点として、人の話をちゃんと聞く姿勢を備えること、を提示されました。教員の指示が浸透しない苦渋を講師経験から重々承知されておられるDさんは、この「聞く姿勢」を学級開き後すぐに定着させたいようです。

 そうした意味では、Fさんいわれるように、4月、5月の時期が重要です。Fさんは、この間にクラス作りのビジョンを教員が持っておくことこそ大切であり、それとマッチした形で児童生徒が主役のクラスができればよいと述べられました。これに具体的な指標を提示されたのがEさんです。Eさんは、クラス目標の設定と役割分担してクラスを活性化していく方策を主張されました。また、中学教諭志望の立場から、学力面では教科担当との連携、生活面では家庭との連携がクラス担任としての最初の大切な仕事になると指摘されました。

 Dさんは、家庭との連携について、家庭環境の把握ということを取り上げられます。教員の言葉使いひとつで、家庭との連絡関係が良くも悪くもなると経験則を紹介してくださいました。また、教科担当との連絡では、「私語はありませんでしたか」などと、常にクラス状況をたずねておくことがクラス運営を円滑にすると述べられました。Fさんは小学校教諭志望であり、中学教諭志望のDさんの立場との違いから、学級担任制の小学校では、生徒とかかわる時間が大変長いこと、とすると、自分が担任であるとの強い責任感覚を持たなければならないことを強調されました。非常に力強い発言でよかったです。Cさんも、こうした自覚的な担任意識を持つべきと同意されます。また、クラス運営上気になるポイントは、児童にすぐ注意を促すなど、間髪入れない指導が求められるのではないかと提起されました。

 Aさんは、先ほどの家庭との連携について、保護者に担任として説明責任を果たすことが要求されると述べられ、クラス内で実施する計画や招きたくない事件が起こったときなども、それを正確に伝えることが保護者との信頼関係をとり結ぶのに欠かせないと指摘されました。Bさんも保護者対応はクラスをまとめる上で重要な事項であることに同意され、児童生徒の生活時間について家庭から情報をもらい、これを忘れず学校生活時間とのかかわりを考えて指導することが求められるのではないかと議論を継承されました。

 Dさんは、これを家庭訪問で実現しようと述べられました。、また、入学仕立ての4月段階においては、小学校の先生から申し送りされる個人カードを頼りにクラスの現実的な把握に努めると抱負を語り、クラス目標の設定に関しては、生徒から「こうしていこう」との声を募ることが自主性尊重にもなって、また、責任感−「君たちが決めたこと」の感覚を持たせたいと支援者の立場を鮮明にされます。また、5月には席替えを実施しますが、その意図をも生徒に伝えることが、教員と生徒との信頼関係を強くする方策ではないかと指摘されました。

 教員が描くクラス像にどう近づけていくかも、やはり問題となります。これについて話題化されたのがAさんです。Aさんは、これをテーマの学力面で述べられたわけですが、学力面でクラスをどうまとめるか、たとえば放課後の勉強について語られます。また、そうした学習環境の提供の前提に、クラスの人間関係をしっかり理解しておくことが大切だと指摘し、たとえばクラスのリーダー格は誰なのかといったポイントをつかんでおくことも、円滑なクラス運営には避けられないことであると提言されました。クラス全体の雰囲気をよくし、盛り上げていくためにも、こうしたポイントを押えておくことは不可欠でしょう。

 Fさんは、クラス全体の雰囲気をよりよいものにしていくとの課題に関し、「多くのお友達との連携、学級目標の達成」ということを指摘されました。隣に座っているだけでは、学級開きのときはお友達になれない、だから、もっと広く、クラスメートとお話ができるように時間を割きたいとのことです。

 これは、Bさん指摘のように、担任として一人ひとりの児童生徒とどう接していくかということとかかわってきます。先生も児童生徒をみている、児童生徒も先生をみている、そうした相互のよい意味での監視がクラスにはありますね。Bさんは、学力の面では、絵本の読み聞かせなどを行ない、クラスをまとめていく方法に採用すると補われました。

 また、早い時期における自己開示がクラスをまとまりあるものにしていくとご意見されたのがDさんです。いいところも、嫌なところも含めて、自分とはこういう存在であるということをクラスに開放していく、ということでした。児童生徒の心のうちを開示することは、思春期にあってはむつかしいことだと思いますけれど、是非、がんばってほしいものです。Eさん曰く、教員と生徒との関係、生徒間の関係をよりよくしていくことが、学級開きのとき以降も適切に継続していかなければならない。これもそうでしょう。

 また、クラスをまとめるためには、Cさんがいわれたように、クラス独自の取り組みとその実行、達成ということが要求されます。この曜日のこの休み時間にはこれをするといった具体的な提案の仕方をこの討論で紹介されたことは、評価に値します。実行⇒達成は、クラスへの一人ひとりの帰属意識も高めます。行事にどう立ち向かっていくのか、郊外学習をどうすすめていくのかといったDさんの指摘もこの実行⇒達成にかかわってクラスにまとまりをもたらすものです。

 最後に発言されたBさんの言葉でいえば、一致団結をどう実現していくかということになりますね。

 以上で、討論が終了しました。今回、注目するべきは、Bさんの各発言でしょう。といいますのは、いずれかといえば生活面に偏りがちであった議論に学力面における発言を組み込み、テーマから離脱していないところを印象つけた点が評価されるからです。こうした複数の課題がはいっているテーマで、ご自身の立たされている足元をしっかりみつめているということを意味します。

 次回もみなさん、がんばってください。 その次回のテーマですが、ちょっとくだけて、「卒業式シーズンです。『こうなってほしい』というみなさんの児童生徒に対する期待と希望があると思います。そうしたことを語り合ってください」といたしましょう。淀屋橋でお会いしましょう〜

(2008年3月8日)

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