勉強会のお知らせページへ 勉強会報告一覧ページへ  勉強会申し込みページへ


浩の教室・第177回勉強会の模様

 この日曜日は、第177回勉強会の開催日でした。ご参加のみなさま、お疲れさまでした。当日は、集団面接2回と個人面接、集団討論の4本立て。充実した時間となりましたね。集団面接は、みなさんうまくなりました。いや、やればやるほどうまくなるとはいってましたものの、秋に何にも話せなかったり、手を上げることすらできなかった大学4年生の方々が、いまでは他の参加者に負けず劣らずがんばっています。教育の可能性ですよ。苦しいけど、毎回参加して、自分を見つめ直してきた成果がでているといえるでしょう。

 自分が一番あかんわ〜、というように感じておられても、そこからはい上がらなきゃ、ね。今後もこの調子で。

 リードしていたと思っている方々、うかうかしてられませんぞ。

 個人面接は、Iさん、かなりむつかしい質問を、多々浴びせても、落ち着いて対応しておられました。順調な仕上がりです。Iさんも、いままで貯めてこられたパワー爆発といったところです。なんでも地道にするのはシンドイこと、それを継続できるかどうかですなぁ。しかし、次回はもっともっと、いじってやりますから、お楽しみに(笑

 Iさんの、質問に対してなぜあんなに的確に答えられたか、また、まごつくことがなかったか、それは、質問を想定しつつ、それに言葉を用意しているからですね。Iさんは、ワタクシの有料添削に何度も申し込んでおられまして、まとめにまとめておられます。

 あんまり宣伝する気はないですが、大阪の論作文、500字を何枚も書くと、それがそのまま面接対策になります。

 最後に集団討論でした。今回のテーマは、「言語活動の充実方策」でした。これは水曜会でも同じテーマでした。5月14日は、第5回水曜会でした。ご参加のみなさま、お疲れさまでした。いつものように、集団面接を2回と集団討論でした。個人面接はお休みしました。珈琲会では、大阪ほかエントリーシートの添削をはじめました。今後、珈琲会ではエントリーシートの添削を随時行ないます。希望者は、完成原稿を持参してください。エントリーシートは、個々に応じた添削が必要となります。それゆえ、記入の仕方も含め、数回の話し合いをしながら完成をめざします。大阪の場合、試験日当日に持参すればよいので、まだまだ時間があります。これは残るものですから、精魂込めて作成しましょう。上記のリンク、有料論作文・個票添削ページでも受け付けております。

 集団面接は、よく出るかもしれない教採面接質問集に基づき、アレンジしながらの出題です。6名で1グループ、AさんからFさんまで、順番に答えていただいたり、手を挙げて答えていただいたり、工夫を凝らしています。また、「Aさん」を必ず経験してもらうように設定しています。「Aさん」というのは、グループ1列に並んだ場合の端に位置する方のことを指します。この位置に座った方は、一番最初に発言する機会が多く、他の方よりも考慮時間が少ないです。そこで躊躇することのないよう訓練をしておく必要があります。まあ、イロイロとヴァリエーションを考えて対策する必要があるということです。

 さて、日曜も、水曜会も同じテーマ、「言語活動を充実させるための方策について議論してください」でした。このテーマに、20分間で6名の方が挑戦してくださいました。その模様を再現していきましょう。今回は、昨日実践していただいた水曜会の模様をお伝えすることにしましょう。仮にA〜Fさんとして発言論旨を追ってまいります。

 第一発言者は、Cさんでした。まずテーマを読み上げ、言語活動とは、よむ、きく、はなす、かく、の4技能であることを指摘されました。つづいて特別支援教育を志望する立場から、よみきかせの効用についてご意見され、4技能の充実した指導を劇をこなすことによって高めたいと述べられました。よみきかせのドラマ化は、想像力をふくらませることができるとお考えです。つづいてBさんがこの4技能はコミュニケーションの基本であるが、他者と話すためには、話すべき内容がなければならず、それは「かく」ことによって培われると述べられます。書かなければ話せないとの立場です。Dさんは言語環境を整えることが充実方策になるといい、クラスの目標を「みんなで仲良く」と設定し、技能を発揮する前提となる「なんでもいえるクラスの雰囲気」の形成に力を入れたいとご意見されました。多様なことばのやりとりは、たしかに雰囲気作りからはじまりますね。Fさんもこの意見に同意されます。

 Eさんは、個々の児童生徒が「はなす」、「きく」を行なうには、Dさんがいわれる環境形成が当然大切であるが、これが形成されないと、学校裏サイトなどに逃避し、陰湿な状況になってしまうと指摘されます。そして、そうならないために、いいたいことをいえる場、ことばの応酬ができる場を学校に設けたいと抱負を語られました。Cさんは、これにつづき、クラスの言語環境の形成の条件として2つ挙げられました。ひとつはひとの話を最後まで聞く、もうひとつは、伝えたいときは言葉で伝えるです。2つ目の条件は、ことばで伝えられないことが、ときに暴力として表現されるのを警戒しての規定でしょう。これに関連し、Aさんは、自分のイイタイコトをためらうときがある、それはクラスメートから笑われるのを恐れるからであるとし、そうした怖がった姿勢が言語活動を児童生徒から遠のかせることになるので、児童生徒を教員は受容と共感の態度をもって接する必要があることを力説されました。Eさんは、この笑われる恐れを除くことが重要であるとのご意見に賛成し、いまよくいわれる「空気を読め」との立場をとるのではなく、誠実に聞いて考えて発信することを尊重するクラス形成が求められているとご意見されました。

 Cさんも、間違いを恐れることが豊かな言語活動を阻害するので、学校とは失敗が許される場であることを児童生徒に認識させることが前提条件であると指摘されました。Dさんは、それを延長し、教員もまちがえばそれを訂正し、「間違いを恐れる」より、過ちて改めるに憚ること勿れ、でいこうと、Cさんに応援的意見です。Bさんは、間違ってもいい雰囲気、それを許しあえる雰囲気を期待しつつ、そのために、教員は児童生徒がクラスで孤独に陥っていないか、仲間はずれになっていないかということに注意を怠らないことが十分条件であろうとされます。Eさんは、間違いはいいが、それが中傷を含んだ表現のことばであってはならないと釘を刺します。

 ところで、Aさんがいわれるように、言語活動の充実といっても、そもそも児童生徒が話す機会そのものが減っているかもしれませんね。Aさんは、児童生徒の遊びもゲームやインターネットを媒介としたものにシフトし、それをむりやり昔遊びに変える必要はないけれども、ことばを発する場、ことばで補完する場は不可欠であるとご意見されます。

つづいて発言されたのは、Eさんでした。Eさんは、Aさんの話をする機会と場の減少ということについて、家庭に言及されました。昨今の雇用情勢を考えれば、家庭で児童生徒がひとりきりのときもあるだろうし、核家族化がすすんだ現代では、話し相手としての祖父祖母もいなくなっていると指摘されます。そこから、地域に根差した対話を求め、独居老人との交流も視野に入れたご意見を述べられました。

 ここでCさんが、英語科志望の立場から、オーラルイングリッシュにおいて一番盛り上がるのは、自己紹介であると述べられ、お互いを知り合うことは、日本語でも英語でも、どちらの言語を使っても楽しいことであると述べられます。具体的な教科における言語活動の紹介が、Fさんからも提示されます。Fさんは作文の効果について発言され、きょう一日、どのように過ごしたかを書いてみるほか、児童生徒の気持ちを引き出す作業をするのがいいとご意見されました。こうした具体策は、Cさんがいわれたように、そして、クラス環境整備のことをDさんがいわれていたように、ものがいえる環境の整備が前提となります。そしてCさんは、そこから一歩すすめ、たとえば人間関係形成に躓きがあった場合、どんないいかたで応じればよかったか反省的に指導することが欠かせないのではないかと提案されます。この点、ワタクシは、新鮮なご意見でありつつも、自分自身過去にこうした指導をしてもらったことがないということを、討論終了後に述べました。実際、先生にこんなことまでしてもらったことないんですよね。教員が児童生徒の人間関係形成に踏み込む場面は、そうするとどんな場なのか、おそらく一番は、クラブ指導の場面ではないかとワタクシは思っています。授業では、教科内容を教えることが当然重要でそれが仕事ですから、いわば人間的な会話がそれほどありません。それに対して、クラブでは、教員の「思いで語り」がありますから、人間的な心に響く言葉が発せられるケースが多く、それが、児童生徒の人間関係形成に一定程度の、そして、無自覚的なよい影響を与えているのであろうと考えられます。

 児童生徒の人間関係を把握するには、Dさんがいわれる児童生徒観察が不可欠です。児童生徒をよくみることです。Dさんは、クラブ活動における普段とは違った児童生徒の側面の発見について言及されました。Aさんは、家庭を巻き込んでの言語活動の充実との観点から、言語活動空間の広がりを期待されます。たとえば、単に教員と児童生徒との間でノート、連絡帳を交換するのではなく、保護者にも必ずそのノート類に書いてもらうようにし、接点を複数化した言語活動を実施したいと語られます。児童生徒の自宅、家庭におけるコミュニケーション活動を促す目論見ですね。Fさんも、児童生徒にとって家庭環境は言語活動に関するだけでなく大事な場所であるとこを指摘し確認されます。だから、教員が家庭を知ることが生徒指導の重要作業になります。日々保護者と連携する意識を持って行動するというのがFさんの主張でした。

 ここで、Cさんが、これまで授業がいや家庭を巻き込んでの言語活動がメインの議論でしたが、テーマに立ち返って、授業ではどのように言語活動を充実していくべきか話し合いましょうと定点を出されました。国語や道徳、総合学習で、一体どんな言語活動をするべきでしょうかと問題提起されたわけです。これ以降の討論は、この問題提起にしたがって行なわれました。これにすぐ応じたのが、Eさんで、地歴志望のEさんは、歴史事象や歴史的人間像について、班に分かれて話し合い、まとめ、発表するという言語活動を紹介されました。こうした主体的な学習は、社会科における言語活動といってよく、これは中教審も主張していることですね。調べ、読む、聞く、話すが試される活動です。Aさんからは、あるいは理科や算数などで、「なぜそうなるのだろうか」を話し合わせたいと根拠の明示を求める指導を提案されます。国語では、Fさんがどう感じたかということも報告させる指導がいいといわれ、その際に、発言に詰まってもヒントを与え、最後までいい切らせることが、話すことに今後意欲的になるとBさんは指摘されました。Aさんはことばの楽しさも伝えていかなければならないと指摘し、朗読すること、朗読からベースになることばをとりあげ、それをいいかえてみる活動や、朗読で擬音語が登場したなら、それをことばで表現させてみる活動も面白いと話されました。最後にEさんが、放送部の顧問になり、正しい言語で綴られた原稿を用意し、放送による全校啓蒙活動を実施すると提起され、終了しました。

 さあ、いかがだったでしょうか。

 日曜日の討論内容とも突き合わせて考えてみれば、簡単な、しかし重要な言語活動についてもっといえばいいのにと思ったところもあります。たとえば、板書、音読、漢字、などがそうです。暗誦も入れていいでしょう。それに、図書について何もご意見が出てこなかったのが大きなマイナスポイントですね。日常の言葉遣いに対する指導もほしいところです。朝読書、敬語の問題、メールの問題、伝統と言語、コミュニケーション能力の養成、などなど議論の種はいっぱいあります。

 試験の20分間で、気がつくかどうかなんですよね。また、議論の流れから気がついていても、いえないときもあります。

 さてさて、レンタルボックス・キャビンにおいていた、合格祈願のキティちゃん、売れました。ありがとうございます。これは効きますよ。数年前、これをもって受験した方が、三重を一番で合格しましたからね!

 今週週末、またみなさんと議論しましょう。

 そうそう、再来週25日は、1分間スピーチ大会です。自己PRを1分間にまとめた原稿を準備し、持参してくださいね。

(2008年5月11日)

戻る 浩の教室・トップページへ