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浩の教室・第14期 第12回(通算774回)勉強会の模様

今年も押し詰まってまいりました。みなさん、対策の方はいかがですか。
 この土曜日は当サイト主宰教採対策勉強会を開催いたしました。今期第12回目の開催となりました。いつものように3本立て構成は変わらずです。まずは、ワタシからの講義でした。先週に引きつづいて、障がい者に関する問題です。今回は目先を変え、障害者基本法といわゆる差別解消法の条文に取材した選択肢の問題を作成しましたので、その解答解説となります。差別解消法については、昨今多様な意見、批判が登場したところです。時事的な意味合いでも、この両者を知っておくことは大切でしょう。
 講義のあと、自己売り込みのツボの報告をお聞きしました。今回初挑戦のIさんにがんばっていただきました。自己売り込みのツボとは、3分間で自分を教育委員会に売り込む文面を作っていただき、それをワタシやメンバーに向けて報告していただくものです。参加者全員から感想ないし批判をお尋ねいたします。ワタシももちろんコメントしています。どこを強く主張し、どこを削れば、内容があり引き締まった売り込みになるのか。そうした観点からアドヴァイスを提供しています。今回のIさんの報告では、具体性ということがいちばんの問題になったかと思われます。アクティブラーニングを取り入れた授業を実践すると主張しても、具体的に教科、単元を確定し、どのようなことをやるのか、やったのか、そしてのその成果はどうであったか、さらにはアクティブラーニングの意義はどこにあるのか、などといったことまで語らなければならないでしょう。この点を踏まえて再度文面を整え、再挑戦してくださいね。
 自己売り込みのツボの次には、集団討論をいたしました。集団討論をしていただくのは久しぶりのことでした。今期、奈良や兵庫、愛知の方が多い関係上、集団討論を練習する機会が多くなることでしょう。20数分間の実践時間で6名の方に討論していただきました。
 テーマは、上にも書いたアクティブラーニングについてです。その実践や意義について語ってください、というテーマにいたしました。その模様を以下に再現してみましょう。
 6名の参加者でしたので、向かって左から順番にAさん、Bさんとし、最後はFさんです。
 まず、Aさんがアクティブラーニングの定義についての確認からはじめるように発言され、それにCさんが応答されるという形ではじまりました。Cさんは答申をベースにそれをご自身のことばでアクティブラーニングを定義し、これまでの一方的な知識の教授ではなく、興味を持った対象に能動的に取り組ませる探究型の授業であり、問題解決学習的なものであるとされ、この学習を通して価値観の異なる意見を受容するという一般社会で要求され、必要とされる精神態度を育成することができると位置づけられました。これを受けてDさんは、ご自身の勤務校の経験を踏まえたご意見を述べられます。いま現在、アクティブラーニングを学校全体で実践しているということ、そこでは児童生徒の主体性を重視していると話され、商業科のビジネス基礎では、新聞を読みそれを要約すること、記事に対する自分の意見をまとめ、人前で発表するなど展開していると報告されました。つづいてEさんは、今一度アクティブラーニングとはなにかということに関して、ご自身の意見として、アウトプットを意識した学びであると規定されました。その際、試験でその能力を測るばかりでなく、話すことや文章で表現することが試されるといわれました。CさんとDさんの意見を踏まえてBさんは、教員が知識を伝える従来型の授業を乗り越え、自分の意見をいえるようになること、他者の発言に耳を傾け、こんな考え方もあるのかと目覚めさせられるような機会があることなどと発言されました。Eさんは、Cさんもいわれているように、能動的に学ぶことこそアクティブラーニングであるとし、さらに、学修者としての実践が期待されるということ、そのために方法論として討論が要請されるということに触れられ、具体的実践としてボールペンと鉛筆と、筆記用具として優れている点を出し合う、つまりディベートの授業について報告されました。
 これまで登場した意見をまとめる形でAさんが生徒の主体的、協働的な授業展開がアクティブラーニングでは取り入れられるべきであるとし、日常的にペアの教えあい活動などが有効ではないかと考えておられるようです。そこで、小学校段階における未知数の求め方を題材にアクティブラーニングの実践論に言及されました。つづいてBさんも、教育実習の際にアクティブラーニングを実践したことを報告されます。算数の比の単元についてのところです。どのような法則が比という考え方にはあるのか、隣同士で話し合う活動を導入されていたようです。Cさんの担当されている現代社会からは、青年期の課題、消費税問題、憲法、西洋哲学というような多様な領域でアクティブラーニングの実践があると述べられまして、そこでは個人で調べること、結論を出す力を身に付けること、発表が期待されるので、プレゼンテーション能力つまりわかりやすく伝える能力の育成が求められていると指摘されました。ただ、なかなか大学受験と直結しがたい側面がアクティブラーニングにあるので、そのあたりが課題であると考察されています。DさんもCさんと同様に高校志望であって、新聞の経済面を活用した授業展開をいささか詳細にまとめながら話されました。5人グループの形成とグループとしてのまとめをする能力。新聞社に議論の結果を投稿する表現力。このような能力育成がアクティブラーニングによって可能であるといわれます。
 Aさんは具体例として小2の国語における主語と述語にかかわり、単語だけで話す弊をどのように解消するか、文章をただしく作成する能力についての実践例をあげられます。Eさんは、Dさんのご意見を受けて、新聞は読み方が大切であると述べられ、世の中に関心を持たせるということの第一歩として紙面に登場するような投稿をしようと児童生徒に力付けたそうです。Fさんも国語の授業において、発明品を作るというテーマで、プレゼンテーションの経験を児童に積ませたそうです。説明のしかたの工夫、報告と発表など、授業中のポイントを紹介されました。
 ここでAさんが校種によって活動内容が違ってくることを指摘し、それを受けEさんが学ぶべき基礎知識について議論され、最後にDさんが伝達だけではダメで、キーワードを確定させ話したりまとめたりする方法をとっていることを述べられ、今回の集団討論は終了しました。
 さて、いかがだったでしょうか。それぞれの発言者の発言内容について簡単にまとめてみました多少、表現が異なるところはあると思いますが、おおよそこのような議論展開でした。問題は、これが集団討論になっていたかどうかということ、聞くに値する議論であったかということ、こうしたことが検証されなければなりません。
 とりわけ、実践例の個別報告は「討論」といえるのかどうか。ここが今回の討論を傍聴していてワタシが課題であると思ったところです。実践例そのものについては、なんら問題はありませんでしたが、どのような係わり合いがあったのでしょうか。ワタシ、つまり採点官としては、それぞれの実践例からアクティブラーニングによって得られた学力はこのようなものであるというように身に付いた学力を抽象化して表現し、それらの共通項を探っていくことが、集団討論における意義の確認となると考えています。
 次回は是非、個別発表会の20分ではなく、係わり合いのある、それこそ「討論」を期待したいと思います。
 勉強会の最終コーナーは、個人面接であったことを付け加えておきます。
 次は25日、クリスマス開催となります。みなさま、今年最後の勉強会です、よろしくお願いいたします。

(2016年12月17日)

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