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浩の教室・第14期 第21回(通算783回)勉強会の模様

 昨日、当サイト主宰勉強会にご参加いただいたみなさま、お疲れさまでした。昨日は教育史の問題の解答解説を行なったあと、自己売り込みのツボ、集団討論と個人面接の練習を実施しました。

 教育史は代表的な人物なのでほぼ問題はないと思っていましたが、ちょっと待って待って。ルソーの著作物を知らんのは最悪です。さすがにもっと勉強してください。ところで教職教養の講義は3月末で強制終了します。当勉強会の主たる目的は人物重視対策だからです。ご参加されるみなさま、よろしくご理解ください。

 つづいて自己売り込みのツボ。3分間で読みきれる文面を用意し、参加者の前で報告するというものです。単なる自己紹介ではなく、売り込むわけです。各自治体に採用されるためには、他の受験生とは違う何がしかを持たなければなりません。しかも、その何がしかをうまく面接官に伝えなければなりません。これをクリアするための時間を勉強会において設けているわけです。

 この自己売り込みのツボも、3月末で終了のつもりでした。いま、いささか考えていることがありまして、このコーナーをワタシからのコメントに限定して4月からもつづけていこうかと思っています。詳細はまた勉強会の場で申し上げます。

 個人面接は、ひとりあたり8分です。練習方法は各自治体の出題の傾向に応じたものです。単独の、そして、個別の質問を浴びせるやり方と、エントリーシートに基づいて質問していく方法です。この模様は個人情報になりますので、いつものように控えます。ただひとつ、個人面接において強調しておかなければならない注意点は、「質問の本質をつかまえ、正対して応答する」ということです。これが面接における1丁目1番地です。


 今回、集団討論を実施いたしましたので、その再現をお届けします。挑戦者5名、仮にA〜Eさんといたします。20分少々でした。テーマは、「児童生徒の学習習慣の確立のためにどのように工夫しますか」でした。

 まず、Dさんがテーマを読み上げて確認し、学習習慣の確立のためには日々の学習内容の定着のためトレーニングを積んでいるか、ワークシートをしっかりやっているかなどを確認することが肝要であり、よどみがある場合はそれを正常に戻していく努力が教員には求められていると切り出されました。Bさんは「見える成果があること」こそが学習習慣を確立するのではないかと述べられ、そのための10分間テストの実施を提示されました。もちろんこうしたテストがすでに行われていることも承知のうえで、コメントを書いて目に見える形で児童生徒を励ます姿勢を指摘されたわけです。Aさんはこの発言を肯定し、勉強を楽しむことも大切であるが、小テストが解けたときの喜びが習慣確立の原動力になると考えられているようです。漢字テスト10点満点をとれた児童生徒への声かけ、これは「私を見てくれている」との児童生徒の認識となり、学習習慣形成への一里塚になると考えられています。

 Eさんもこうした目に見える形としての成果についての発言を肯定し、小テストのほかに毎日の教科書の音読や宿題の効果を指摘され、さらにやる気という観点から外発的な動機付けとしてなんらかの課題ができたときのシールを児童生徒にあげることをとおして、学習習慣の確立について話題を提供されました。Cさんも「目に見える形」を肯定し、担任としてHRなどで教科を問わず宿題を課すといった調整をするとのご意見でした。Dさんは、学習習慣の確立の「敵」は「なかだるみ」にあると指摘します。そしてそこに陥ってしまった児童生徒の習慣再形成の難しさについて述べられました。

 Aさんは、ここで、学習習慣の確立と勉強する必要性の自覚とどう関連するのかを議論するべき、総合的な学習の時間についての話題を提出されます。小学校では地域探検が設定されていますが、そこでは街の不思議がある。また、外国の国々の街と違うところを社会科的に導き、児童生徒に疑問を発生させようと健闘していると発言されました。そしてそこには現状をみつめることによって疑問を生み出し、その疑問が高度な内容であったとしても、それに気付くことが重要であること、そしてそれが発展的な疑問であった場合、発展から基礎に下りていく学びができるとまとめられました。

 つづけてBさんは、自分の発した「目に見える形」に他のメンバーから同意があったことから小テストに触れることになったが、目先のテストにがんばりすぎる問題点もあること、教員の評価次第でもあることを付け加えられました。それでも児童生徒が成長できる実施であると考えている旨を述べられました。Eさんは、この「がんばりすぎ」について以下のようにエピソードを出されます。すなわち、小2で九九をならうけれども苦手な子はいるものであり、ドリルにも手をつけない例があると。その場合、オセロゲームをし、8×8のマスの発見から九九に推移して問題点を浮かび上がらせ、かつ、苦手意識を取り去ったようです。身近にある者を教育用具に転換し主体的な学びに導くようですね。結局それは、Cさんが指摘されたように何のために学ぶかの確認が求められることにもなります。教科をなぜ学ぶかの確認です。これは教科の存在の確認ないし意義の確認にもなります。いわゆる副次教科といわれる美術や音楽、図工、書道の場合など、学ぶ意義や学ぶ角度も議論になるでしょう。そのことから学習習慣の確立を考える違った視点も出てくるかもしれません。その一方で、何のためにと難しく考えなくていいかもとのBさんのご意見もありました。

 Dさんからは校種による学習習慣の確立に関する違いを考慮しつつ、たとえば高校では時間数との関係を考えた指導をし、学習習慣の確立に結びつくテストなり試験なりをしなければならない一方で、広がりのある小学校ではどう捉えるべきか疑問点を出されました。さらには、単調な授業では学習習慣の確立に結びつけるのに難があるかもしれず、ビデオ学習などを含めたポートフォリオ評価の内容となるような課題を積極的に実施すれば、Bさんのいわれた「目に見える形」のヴァラエティが出てくると述べられました。Aさんは学習意欲の向上ではなく学習習慣の確立が課題であると集団討論の方向性に修正を加える発言をはさまれながら、学校外における自主的な学習計画を立てることが習慣確立の必須条件であるとし、家庭学習などの自主学習の重要性について触れられました。それは勉強する力といい換えられるものです。

  Cさんはホームワークとは家でする活動そのものであると後押しされました。Aさんはこれに応答し、宿題の出し方をどうするべきかに議論を進められ、同時に家庭からのフィードバックがあって学習習慣の確立が軌道に乗ると結論付けられます。ここからAさんとDさんの質問ー応答をはさみ、Dさんが宿題における工夫にどのようなものがあるのかと提起され、音読のほかプリントの穴埋や教科的な特性から英作文のライティングなどに言及されました。Eさんは学童保育の経験から、解答を見てできたといっている児童をどう指導するかといった課題のほか、場合によっては強制的に習慣形成をするのも1つの手と捉えていらっしゃいました。あのね帳や交換日記的な継続できる作業を通じて習慣形成から確立に進むと考えておられるようです。

 最後にBさんが、毎日決まった時間に机に向かって勉強するクセをつけるためにこそ宿題はあるのであり、提出期限を守ることは、ひいては社会に出て仕事をするときの下地になると述べられて、タイムアップ、集団討論は終了しました。

 5人全員であわせて21発言です。20分少々ですからほぼひとり1分ずつということになります。発言回数を示しておけば、Aさん6回、Bさん4回、Cさん3回、Dさん5回、Eさん3回、でした。全体に対する評価はなかなかできませんけれども、何度もこうして集団討論を傍聴し文字起こししている経験からいえば、グループに対する点数ではなく、グループの中でこの受験生はいいことをいっているとか、鋭い指摘だとか、そうしたプラスのポイントを獲得していった方が合格されていくのかもしれないと思っています。


(2017年3月5日)

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