日々旁午

2008



日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

当サイト勉強会で使用している問題集や参考書ほかを、大阪駅前第2ビル地下2階で、いつでも購入することができるようになりました。地下2階のレンタルボックス・キャビン(06-6344-0509:営業時間/平日11:00〜19:30/土日祝11:00〜18:00)というお店に陳列しています。下の写真、ロボットが目印です。問題集のほか、しょうもない小物も置いていますのでご覧ください。

現在、「シート式C」、「シート式D」、「平成19年夏実施大阪府過去問解答解説集(教職教養部分のみです)」、「平成18年夏実施大阪府過去問解答解説集(教職教養部分のみです)」、などを陳列しています。

レンタルボックス・キャビン店内に連絡掲示板が設置されています。連絡掲示板にご要望を記入いただければ対応しますので、必要な資料あるいは問題集について簡単にコメントくださいませ。コメントがあれば、おきたいと思っています。そのほかは、こちらのページ(日程の下に資料の一覧表があります)、および、こちらのページを、どうぞご覧ください。よろしくお願いします。

各種資料ほかをご購入いただいた方々、ありがとうございました。お礼申し上げます。

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

あすは、当サイト主宰勉強会を開催いたします。ご参加のみなさま、よろしくお願いします。あすの予定は、大阪府1次試験の解答解説、ワタクシから「議論のたたき台としての教育学講義」、最後に集団討論を実施いたします。集団討論のテーマは、今年夏の出題ですが、「校種間の連携をどのように進めるべきでしょうか。議論してください」といたします。過去に、当勉強会でも討論したものです。一度、再現模様から、探してみてくださいね。探してでも読まれる方、来年は合格!
 さて、12月期はすでに満席となり、折角メールを下さっているのにお断りするなど申し訳ない気持ちです。小さな教室で実施しているものですから、また、小さな教室でないと実施できませんので、恐れ入りますがご理解ください。受付開始すぐに満席となってしまいますので、1月期のお申込は時間ジャストでどうかよろしくお願いします。
 なお、かなり協力費が必要となりますけれども、年間安定して出席できる制度を用意しておりますので、ご検討くださるようお願い申し上げます。この優先登録は、しかし、一度は勉強会にご参加いただいた方に限っております。「プディングの味は喰ってみないとわからない」だからです。
 ああ、もう10月も終わりですね。はやいものです。来期をめざすのに、早いスタートをオススメします。勉強している方は、しています。なかなかエンジンがかからない方もいらっしゃるとは思いますが、出遅れると取り戻すのが大変です。焦る必要はありませんが、焦りましょう。焦らず焦る、です。
(10/31)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

11月1日の土曜日(JR大阪駅近辺開催、13時より)、キャンセルがありました。先着1名の募集です。右上のメールフォームより、みなさまからのご応募お待ちしています。ドコモほか、携帯からのお申し込みはご遠慮ください。ブロックされて返信のメールが届かない可能性が高いからです。お申込者には、ご連絡差し上げます。確認のため、必ずご返信ください(10月30日17時58分、お申込あり、募集終了しました。ありがとうございました)。

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

つづいてAさんは、人格の完成に関連し、大人だからといって人格が完成されているわけではないとし、だからこそ大人もルールなどを守る精神を自分でコントロールしなければならないと発言されます。未完成だからこそ、反省があるとは、Cさんの発言で、教員としては、日々研究に従事しなければならないといわれます。
 さらにAさんは、人格の完成のために倫理的実践があるわけで、例の「座席を譲る」もそうだろうとし、最後に、Cさんが、赤信号を渡るのは反省するべきことなのかどうかといった問題を出されて、議論が終了しました。
 今回の討論は、どうもまとまりがなかったように思えます。まだ来期に向けてはじまったばかりですから今後に期待します。まとまりがないのは、テーマに難解さを感じてしまい、発言に萎縮があったからではないかと思われますが、テーマを吟味して、トピックを立てる必要がありました。何か2、3に焦点を絞って人格の完成を考えていく方法をとると、話しやすくなるのではないでしょうか。
 今回、Bさんは、まったく発言されませんでした。これまた、はじまったばかりですから、今後に期待しますけれども、なんでもいいから発言してみるとの態度は大事です。それでも、討論に参加してみようとの意欲は買えます。次回も恐れず参加し、「きょうは何回発言しよう」と心に決めて挑んでくださいね。
 それから、女性の方に多いのですけど、声が小さすぎて、何をいっているのかわからない方がいました。致命的です。せっかく発言しても、評価されないからです。小さな声では、採用して教壇に立ってもらうわけにはまいりません。そういう観点を面接官は持っているでしょう。自信がないから声が小さくなるということでしょうが、自信なんかなくても、声を大きくしてください。受験生の中に、自信のある方などいないからです。
 いまの段階では、なんでもいってやろう、大きな、元気な声を出してやろう、でいいのです。内容は二の次。実際、採用試験では、あんまり内容なんかみてませんよ。とりわけ模擬授業などでは。まあ、こうしたことについては、また勉強会でお話しする機会があるでしょう。
 ではまた、次回。がんばりましょう。
(10/30)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

翻ってCさんは、豊かな人間性のひとつである「美しいものに感動する心」の育成を目標に設定するとされました。その際、数学志望のCさんは、数学的証明のウツクシサや放物線のウツクシサについて語られたのが印象的でした。なんと申し上げますか、まさに数学教師といった感想を持ちました。このほか、Cさんは映画のダヴィンチコードについても若干触れつつ、他教科においても美しいものに感動する感性をはぐくむ方策はないのだろうかと提示され、次の発言者につながってほしいと期待があったようですけど、次の発言者Aさんは、「なぜ勉強するのか」といった疑問を解決すること、具体的には児童生徒の無気力をどうすれば打破できるのだろうかという観点から人格の完成を捉え、基礎基本の定着つまり学力を見につけさせることが人格の完成につながるとするご意見を述べられたのでした。このように書けば、議論がつながっていないようにみえますけれども、実はそうではなく、人格の完成というテーマに即した実現可能性のある目標設定の提示のし合いということで、実際の討論自体に不自然さはありませんでした。
 Eさんは、これまでに登場したキーワードを再度挙げられて、いじめ、食育など、教育するチャンスとして捉えること、いじめの問題解決には児童生徒の表情を読む必要があることなどを主張されます。
 また、Cさんからは、児童生徒は、学校を卒業した後、社会の形成者になるということに触れられて、キャリア教育を議論に取り上げようとされます。一体、なにをやるのか、なにがしたいのか、そうしたことをみつめ直すよい機会が、職場見学であるはずです。Cさんのこうした視点の提供は、テーマを広げるのに役立ちますね。したがって、討論のキーは、「いかにテーマに即して、多くのことに気付くか」というところにあるといえるでしょう。すると、テーマを面接官から示された瞬間に、10くらいキーワードをいえるようにならなければなりませんね。
 職場見学のことがでて、体験学習が話題になりそうな中、Aさんはこれをふくらまし、ボランティア活動について実践報告されます。人形劇のボランティアについてでした。老人ホームで演じた人形劇。子どもたちはイキイキしていたことでしょう。こうした体験を積むこと=教員側からいえば、活動の実施ですが、「奉仕の精神」を活動の出発点におくのではなく活動の成果として捉える中教審の主張につながりますね。これはイロイロこれまた議論にはなりますが、しかし、こうした話題を出すことが大切です。ボランティアということでは、Cさんのいわれたように、相手の立場に立って考える視点の養成として、障がいのある人びととの交流は、児童生徒が体験すべきことであるように思えます。アイマスク体験もまさにそうです。こうした体験活動、ボランティア活動は、Dさんのいう「人と人とを結びつける」ということであって、仲間作りや社会的弱者へのあたたかい眼差しに展開します。このほか、Cさんからは、相手の立場に立つと、いじめられた児童生徒の視点からものをみるようになるだろうし、そうしたツライ体験を擬似的に共有することが、イジメ撲滅につながると考えておられます。
 ここでAさんから、教員ひとりだけで影響をあたえようとしても、テーマの人格の完成とその目標設定はむつかしいとの発言があり、これに応じてCさんが教員全員つまり学校全体の統一したルール、線引きをすることが、人格の完成のひとつのテーマたる倫理観の形成においては重要であると応酬されました。いうまでもなく、「教員ひとりだけ」で対応できない事柄をいわば約束事に統一して捉えられ、それをさらにルール、学校規律の遵守の問題にして話題を拡大されたわけです。しかも、こうしたルール遵守の線引きが、学校だけでなく家庭でも貫徹することが期待されます。すなわちAさんのいわれるところの現場と家庭と地域の協力であり、相した協力の中で学んでいくチャンスを作るということになります。Cさんも、ダメ押し的に家庭との連携を密にすることを述べられました。
(以下、次回更新)
(10/29)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

みなさま、12月期勉強会にお申込ありがとうございました。満席となりました。
 集団討論の模様を再現します。今回のテーマは、「人格の完成が教育の目的とされていますが、これに基づき目標も設定されるところです。みなさまのお考えをお聞かせください」というものでした。このテーマに、5名の方が20分間で挑戦、仮にA〜Eさんとして再現しますね。
 最初の発言者は、Cさんでした。Cさんは、テーマの分析からはじめられました。まず、「人格の完成」が教育基本法に明記されていること、そして第2条に、教育の目標が掲げられていること、そうしたことを踏まえて、Cさんご自身は、道徳性の育成ということについて目標を設定したいとご意見されました。
 テーマの分析は大切です。今回、討論終了後の検討の時間に、むつかしいテーマであるとのご意見が相次ぎました。ワタクシには、意外な声でした。なにしろ、人格の完成は教育基本法第1条ですし、これを知らない方はいない。さらに、第2条の目標は、全国の1次試験に頻出の教育法規です。以下に掲載します。
 第2条(教育の目標)教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
 一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
 二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
 三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
 四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
 今回の出題は、第1条を明示し、第2条を伏せて、第2条の内容を思い出させて、イロイロなキーワードがだされることを期待するものだったのです。上にあるキーワード、たとえばCさんがいわれた道徳性の育成は、まさに「一」の「豊かな情操と道徳心」です。とすると、たくさんでてくるはずなんですけどね。教育法規の勉強と集団討論をリンクさせようとしているワタクシの意図を汲み取ってくださいね。教育法規をそのまま覚えることは、対策として必要です。しかし、無味乾燥に条文を機械的に覚えることは虚しいし、結局は力にならないものです。
 さて、Cさんの発言に引きつづき、Aさんからは、生きる力や豊かな人間性を養うことが提出されました。Dさんは、4年生担当の立場から、やっていいことと悪いことの区別が4年生になってもわからないケースがあるので、そうした「けじめ」を「教えていかなければならない」とのご意見です。講師の方は、自分なりの教育実践をテーマに即して語ることは有効です。というよりもむしろ、積極的に語る方がいいでしょう。ただし、実践を語ると長々としゃべる方がでてきます。それはご法度です。注意。
 Eさんは、養護教諭の立場から発言されました。保健室への来室理由を児童生徒に聞くと、ケンカした、仲間とうまくいかない、といったような人間関係の悩みが足を運ばせるようになっているとのことです。学校は、集団生活が基本です。さらに先輩後輩の上下関係も中学以上になると人間関係を形成するにあたって大きなポイントとなってきます。こうした学校生活をスムーズにすすめていける能力が人格の完成に必要な具体的目標と捉えられているようです。「○○能力」の育成が人格の完成に必要な目標とするなら、Cさんがいわれるように、何を教えて人格の完成なのかということを議論しなければならないといわれたのは卓見であり、テーマの意図を的確に捉えた指摘でありました。人格の完成における要素の精選というようにCさんは表現されていました。たとえば、Aさんからは、食育も人格完成のために必要な教育であると主張され、そこに道徳と関わらせて「いただきます」をいう意味などを含ませた指導を実践すると述べられました。さらに、「お金を払っているのだから『いただきます』をいうのはおかしい」とする保護者の不思議な物言いについても少し批判的に取り上げられ、それがなぜ間違っているのかを児童生徒に説明すると発言されました。こうすると、給食を残すことも減ったそうです。
 ここでDさんが、クラス目標について触れられます。Dさんは当然のことながら、いじめは許されるものではないと発言、これを信念にしていると明言、消しゴムにいじめ的な落書きを発見した経験を語り、イジメの芽を摘んでいくことが、ひとつの目標であると述べられます。心に悩みを持ちつづけていくことは、児童生徒にとってシンドイことであるので、そうした状態から抜け出せるよう指導を重ねていくと実践からくる抱負を述べられました。
(以下、次回更新)
(10/28)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

この土曜日は、通算第200回目の勉強会でした。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。とりわけ、わざわざお忙しいところをご参加いただいた現職のI先生、K先生、レジュメまで用意してくださり、ありがとうございました。
 希望者には、配布させていただきますが、個人情報的なところは、伏せることをお約束いたします。それにしても、I先生は、1年間よくぞ岐阜から通ってこられたことです。大変な努力だったでしょう。また、K先生は和歌山から。これまた遠いところでした。でも、合格されて本当によかったです。
 さて、当日は、おふたりの先生のお話をお聞きし、具体的にどんな風に勉強されてきたのかおわかりになったと思います。ここに、勉強会で準備している先輩方の勉強ノート、さらには、今年の受験報告をご覧になって、どういうように対策を立てていけばいいか、お考えください。勉強の方法は千差万別ですし、自分にあったやり方を見つけ出すことが大切です。それは、K先生の報告からわかりますね。
 さて、つづいて大阪府1次試験過去問検討の時間でした。今回は、特別支援教育の歴史的問題でした。解説で申し上げたように、そんなにむつかしい問題ではありません。しかし、ポイントをおさえた記憶が必要でしょう。養護・訓練から自立活動への流れ、それから特別支援学校の問題性について確認しておいてください。1979年と1993年と1999年と2007年は特別支援教育にとって大事な年です。
 次に、集団討論でした。討論につきましては、次回更新とさせていただきます。
 昨日のうちに、「合格した参加者の声」をアップしました。ご覧くださいませ。青空さん、祝挑会でお会いしましょう!
(10/27)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

あすは、当サイト主宰勉強会を開催いたします。通算200回目の勉強会となります。ご参加予定のみなさま、よろしくお願いします。思えば、遠くへ来たもんだ、の通算200回です。ゲストに現職のI先生とK先生のおふたりにご参加いただきます。よろしくお願いします。
 また、本日は、大阪府の合格発表でした。うれしさあり、なみだあり、でした。報告してくださったみなさま、ありがとう。
 あすの勉強会、集団討論のテーマは、「人格の完成が教育の目的とされていますが、これに基づき目標も設定されるところです。みなさまのお考えをお聞かせください」といたします。がんばってくださいね。

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

シート式D」を、すぐ上に説明しているレンタルボックスキャビンに陳列しています。70枚程度の大阪府1次試験対応問題解答解説集です。みなさま、よろしくお願いします。郵送では2700円(送料込)、レンタルボックスでは2500円、勉強会参加者は手渡しで1000円です。
(10/24)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

ディベートを採り入れるにしろ、共通認識化するにせよ、なぜこうしたことが大切なのかといえば、Aさんが述べられたように、社会に出てルールを守ることがどれほど大切であるかを自覚させるところにありますね。期限を守ること、納期を守ることと、規範意識の形成にかかわりどのように関連するのかの説明がもう少しほしかったところですけれど、学校生活において、提出物の期限を守らない人に仕事を頼みたいと思いますか、との指摘は、参加者を納得させる発言でありました。こうした議論を道徳の時間において積み重ねていくといいでしょう。Eさんいわれるように、Dさんの指摘を一人ひとり傷つけないように注意することが教員に求められるでしょう。宿題の期限を破る態度の是正において、ディベートを導入して実感させるのはよいご意見です。また、それをロールプレイングを採用して行なうのもいいですね。一番最初にDさんのいわれた挨拶に関しても、Eさんは、「気持ちのいい挨拶」と「気持ちの悪い挨拶」があると述べられて、ロールプレイングしてみると実践的なご意見を述べられました。「気持ち悪い挨拶」は、ちょっとわからないですが…
 Bさんも指摘されたように、ロールプレイをすることは、教育的効果が高いでしょう。それを実践の場で是非とも生かせたいものです。Bさん曰く、季節ごとにある学校行事が、その試金石になるということで、電車ほか公共の乗り物や機関を活用する際に利用マナーを遵守させることは大切です。電車内で大声をあげたり、優先座席を占有したり、こうしたことは教室内の勉強が生かされるところです。特別活動の行事に関して、Fさんは、事前指導と事後指導の重要性について述べられました。とりわけ修学旅行は大規模な行事であって、学習の意図も確認する事前指導は不可欠です。さらには、遠足でもなんでも、その後を反省的に捉える時間を用意するべきでしょう。また、勤労している方々と触れ合う機会の多い社会見学では、インタヴューをするときも注意が必要というのが、Eさんのご意見でした。ここでは言葉の勉強も加味して考えないといけないわけで、Eさんは、とりわけ、「ありがとう」といえる感謝の気持ちを持つことが重要だと認識されています。
 ここでCさんから、テーマに戻り、ルールを守るのには意味があるからであり、Dさんのご意見と共鳴しつつ、社会一般における問題を述べられました。これは、交通ルールになるのですが、自転車ドライバーの事故多発について触れられました。児童生徒が一番よく使う乗り物を取り上げられ説明されたのは、賢明でした。
 Bさんは、ルールといえば、「こうしなければならない」を考えてしまうが、「どうしてなんだろう」とルールをみつめ直させることも児童生徒にとっては有益であろうと述べられます。そして、最後に、Fさんから「その場その場の指導」が大切である旨の発言があり、20分間の討論は終了しました。保健室もちゃんとノックして入室してもらわないといけませんね。そうした最小限のルール、まあ、エチケットというべきでしょうか、こうしたことに気をつけているかどうかが、大人になっていく児童生徒の人格形成に影響を与えるものですね。
 さて、今回の討論の問題点はどのあたりにあるでしょうか。すでにコメントしましたけれども、討論の最初の出だしには問題がありました。集団討論ですから、協調性ということが求められます。しかし、その一方で、周囲を気にするあまり、積極的に発言できなくても困りものです。こうしたコインの表裏をどのようにして按配するかですね。
 討論の内容的には、もう少し、道徳教育に触れてもよかったのではないかと思っています。学習指導要領に密着しすぎるご意見を求めているのではなく、道徳的実践力を形成することが、規範意識の自主的形成には不可欠だからです。また、公共を述べるとすれば、教育基本法の公共の精神についても考えるべきでしょう。そうすれば、ルール遵守と社会の在り方との関連性の接着がよくなるのではないかと思われます。ただし、これを話題化すれば、じゃあ、公共の精神とはなんぞや、ということが必然的に出てまいりまして、むつかしい議論になるやもしれませんね。
 最後に、これまた既に指摘したところですが、集団討論に関する一般的注意点として、テーマからズレない、があげられます。討論時間中は集中し、テーマとズレないように、いいかえればテーマの本質を常に突いた発言をすることが、各参加者に期待されます。このあたり、「集団討論に関する覚書」を今一度、お読みくださいね。
(10/22)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

次に発言されたのはFさんでした。これまでの議論を整理して、児童生徒と教員間の信頼関係の成立抜きに、児童生徒はいうことをきかないといわれ、だからDさんが最初にいわれた挨拶の励行が要求されると述べられました。ここで、挨拶に関する議論は収束したようです。この後、Cさんから、ようやくルールに関する発言があり、教員も社会の一員として、ルールを守る日常生活を送るべきであるとし、そうしたルール遵守の態度があってこそ、指導ができるものであると指摘されます。
 このCさんのご意見は、わかるにはわかるのですけど、とても窮屈な生き方を強いるかもしれませんね。ただ、ご意見の意図として、児童生徒の道徳的な模範、モデルになるということが理解される発言です。この点、具体的にEさんが道徳の授業で考えさせると提案されます。すなわち、大人社会をみれば、すべての人間がルールを守っているとは考えられない、タバコをポイ捨て(最近はなくなってきましたが)する人間もいる、こうしたことをディベート形式で議論させるということでした。Bさんは、模範となるべきとのCさんのご意見やAさんのほめる指導に同意を示され、さらに、児童生徒同士でもお互いにお手本になるように努めるよう指導すると主張されました。ルール遵守の議論では、Aさんが指摘されたように、教員間におけるルールの確認は大切ですね。指導の線引きが教員それぞれによってアイマイであれば、混乱が生じます。それは、Aさんいわれるように服装の面でよく登場する問題となるでしょう。
 上のような議論をFさんは、指導体制の統一とピタッとした言葉でまとめられ、ただ、ルール遵守は道徳的な指導で、これは教員だけでは指導に限界があることを指摘し、家庭と連携して育成するべき態度であると述べられました。このご意見について、討論終了後にワタクシの方から反省的視点としてコメントしたのですけれども、果たしてこのご意見が、テーマに即したものであるのかどうか。テーマを再確認してみると、「規範意識の形成ほか、児童生徒にルールを守る意識が低下しているように見受けられます。このことについて、学校教育ではどのように解決していくか、議論してください」なのであって、就中、「学校教育では」と条件付けています。こう限定している意図は、出題者の立場では、当然、規範意識の形成は家庭の協力なしには実現しない、その前提で、学校ではどうするのか、という意図があるわけです。このあたりに敏感に発言するといいでしょう。ただし、「学校教育」の解釈が問題となるとの考え方もあります。「学校教育」に家庭との連携を含めて考えることも広義に捉えれば可能ではないかということです。これはそうかもしれません。この勉強会における集団討論の練習では、問題は、テーマの意図を適切に捉えるというところにあります。最終的に幅広い議論を組み立てていく力は必要になってきますが、いまの段階では、いかにテーマに密着した議論ができるかに焦点を定めています。今後、もう少し、こうした接近態度で、討論に臨まれることを期待します。
 Fさんの発言の次に、Cさんが、Eさんの提案されたディベート案をよしとされ、社会規範に反している大人の事例から考えさせるのは、新しい視点の獲得のためにもいいのではないかと同調されます。たとえば、点字ブロックの上の自転車の存在をどのように評価するか。こうした問題点を事例化し、児童生徒だけでなく大人も共通認識を持つことができるようになればいいですね。
(以下、次回更新)
(10/21)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ