日々旁午

2007


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本日は、第116回、当サイト主宰勉強会を開催いたします。新規の方も増え、ありがたく思っております。当勉強会は、変な宗教団体でも政治団体でもなく、教育について考える者が自由に勉強する場所です。教員になりたい方を中心としておりますが、教育に関心のある方なら、どなたでもご参加できます。ただ、さすがに勉強会を開くにあたり、お金も必要です。1回参加ごとに1000円です。このほか、コピー代として1枚当り10円かかりますが、よろしくお願いします。1回あたり、4時間の勉強時間となります。

 今期に入ってから、週に2回開くこともあり、第116回となりました。その報告書も勉強会終了毎にアップし、遠方ゆえにご参加できない方にも情報提供しています。主に、集団討論の模様再現が役に立つのではないかと思っております。

 本日の内容は、4部構成です。答申の講読、集団討論、集団面接、自己売り込みのツボとなります。勉強会の終了後、情報交換の場として、珈琲会を開いています。あすはJRなんば近辺での開催です。夕方5時過ぎにJRなんばに来られれば、昨秋合格した方の残してくださった試験情報もご覧になれます。120枚くらいあります。珈琲会は費用不必要、ただし珈琲代はご負担くださいね。

 さて、集団討論のテーマは、「教員の仕事は、民間企業の仕事とどう違うと思いますか。違うところをみなさんで数点提出し、それらについて考察を深めてください」といたします。みなさまの積極的な発言を期待します。

 4月からは、自己売り込みのツボにかわり、個人面接をいたします。つっこみありの面接を、参加者の目の前で実践します。本番より厳しいでしょうが、ここを乗り越えられれば、まず大丈夫。

 当勉強会に昨年通われた方の8割が昨秋合格しました。今年も「全員合格」をめざしてがんばっています。現在、5月末まで満席状態ですが、当勉強会にご興味を抱かれた方は、キャンセルもありますので、一度、メール下さい。

 ときおり、合格者の方が珈琲会をたずねてくださり、実践的なアドヴァイスをしてくださいます。前回はHさん、ありがとうございました。また、23日は有志の方が会合を開催してくださり、ありがとうございました。遅ればせながら、Mさん、お礼申し上げます。
(3/31)

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集団討論の模様をお届けします。第115回のテーマは、「体験学習の進め方について、自由に討議してください」でした。このテーマに挑戦してくださったのは、6名の方々でした。時間は20分+αです。仮にA〜Fさんとして、議論の様子を追っていきましょう。

 まず、Cさんがテーマを読み上げ、議論するにあたっての問題提起をされました。教科教育に体験学習を加味する、ゲームをする児童生徒が多いので、自然体験活動を取り入れ、自然と触れあう機会を提供する、その際は、総合学習で実践するのがよいのではないか、でした。これを受け、Fさんは、豊かな心を育むためにも自然体験はいい提案だし、自立への意欲が高まる(?)と述べられ、その上で、教科横断的なつながりあり、広がりある学習をするべきであろうと発言されました。Eさんは、教科に関連し、国語科志望の立場から、自然体験とかかわりあわせ、自然から学ぶものに季節感があるとされ、それを俳句や詩はいうまでもなく、小説などの教材とリンクさせて考えさせるのもよいのではないかとご意見されました。

 Bさんは、しかしながら、ただ体験させるだけでは効果は薄く、具体的な実践の意図を児童生徒に自覚させる必要があるとされ、フィールドに出て、草花を観察する場合、草花の細部も検討し、児童生徒に不思議や驚きを感じさせ、感動を味わうのが、正しい体験学習の在り方ではないかと述べられました。Dさんも、おもしろかった、で流しては元も子もなく、体験学習で得たことを後々まで残るように指導する必要があるといわれます。それは、作文指導として実現できるのではないかと提起されました。また、Dさんは、体験学習を指導するときは児童生徒にメモを取らせることを推奨し、自分で課題を設定し、課題に関して真剣に(教員に)尋ねる姿勢、調べる姿勢を育みたいと述べられました。

 その意味では、Fさんがいわれるように、事後指導が大切であり、興味関心を高めるためには、事前指導も重要であると述べられ、体験学習するにあたり、より多くの疑問を持って事にあたらせるのがポイントであるとされます。児童生徒一人ひとりの疑問や課題はワークシートにまとめさせたいと期待していらっしゃいます。Cさんも、事前・事後指導の必要性とその重要性を語り、やっただけでは効果は半減するとし、教員の立場としては、協力して学校全体で計画的に体験学習を進めるべきであると力強いです。それは、具体的には、中学1年でボランティア活動を実践し福祉の基礎を体験的に学習し、それを土台として2年では手話や点字など専門に歩を進め、最終学年ではキャリア教育の関連も考え、自分の実践したい方向に水路付するような指導をするとわかりやすく説明されます。つまり、学校全体で、より具体的に体験学習が生かせるような指導体制を用意するということです。

 Aさんは、体験学習を校種間で連携し進めてもよいと提案されました。小中高と、繰り返しの体験学習をするのではなく、校種連携すれば、体験内容の重複化が避けられるし、未知の体験が児童生徒の興味を湧き起こすと提案されました。Bさんは、地域との連携で体験学習を進めるのもよいとされ、専門知識を持った方に指導を仰ぎ、単元との関わりで学習目標を明確にする打ち合わせをすると実践的です。Aさんは、連携するにあたって成功もあれば失敗もあるだろうと予想、社会と学校との関連性も教員は考え、失敗したとしてもそこから学ぶことが求められると前向きな提言をされました。

 Fさんは、兵庫志望なので、トライやるウィーク(中2で1週間が基本)を話題に、最初、地域もこの行事に関しオロオロしていた(つまり、Aさんのいわれる失敗)が、一過性的な行事で終了せず、継続して実施することが、評価されていくと補足されました。Dさんは、具体的に、コンビニで働く中学生の話をされます。彼らは、退屈そうにやっている場合もある。とするなら、体験学習は形骸化しているかもしれない、と。だからこそ、問題意識を強めることが必須であると提言されます。とりあえず児童生徒を放り込めばいいはダメで、いきあたりばったりでは効果はないと、計画性の問題に触れられました。

 Eさんは、教員連携と学校全体で体験活動をすることが大事で、すなわち、これは組織力の問題であるとまとめられました。

 つづいてDさんは、コンビニの話に触発され、体験活動の問題点を挙げられます。すなわち、ボランティアで点字活動をしたが、全員が意欲的ではないということ、そこから、中心となるもの、ならないものというように児童生徒の間で分かれるのをどう解消するか、また、体験の時間は勉強しないでいい時間といった児童生徒の認識をどうするか、イロイロと考えるべき点を提出されます。ただ、体験学習にはその受けとめ方に個人差はあるけれども、点字の重要性ということは、事後に参加者全員が認識したようで、効果がないわけではないとまとめられました。Bさんは、この受けとめ方の個人差に関連し、やはり体験の結果報告が学習の継続的自覚を生むとし、たとえば地域に学習成果を報告するなど主体的な取り組みとなるように方向付けるのが教員の手腕ではないかと述べられました。ここでも、体験学習の継続が地域ほか、信頼を得る道であると捉えられていることがわかります。Eさんは、体験活動をしたことによって児童生徒が変ったことをレポートされました。つまり、障がい者理解のため、駅の階段の不便さ、移動のし難さなど、実際に経験させてみなければわからないこともある、しかも、こうした活動をして、地域に存する障がい者の問題点、それに健常者のなすべき課題もみえてくると述べられます。車イスのためのスロープの設置は、まさにそれです。

 Dさんは、事後指導の一貫として、報告会を開けば、まさに「開かれた学校」となるし、体験学習のさらなる活性化が期待できるとされ、学校が中心となって地域を動かすムーブメントになると述べられました。

 ここでFさんは、そもそも体験学習は知識偏重の学習に対抗する原理から採用されているのであり、事前事後指導も含めてフィールドワークすることは大切であるが、あまり肩に力を入れず、何かをすることで学習意欲を引き出すのだとあまり難しく考えすぎてもしんどくなると述べられます。それはそうで、あまりに杓子定規に計画を立て、儀式的に終了するのでは、本来の体験学習の楽しみというべきものがなくなりますね。

 Cさんは、このFさんのご意見を受けつつ、総合ほか時間にこだわらず体験学習を取り入れる姿勢をお持ちです。理科では実験観察を今以上に取り入れたいと意欲的です。理科は体感することが重要だとの教科認識を持たれているようです。Aさんは、美術教員を目指す立場から、作品の展示を最終目標に指導し、児童生徒の意欲を高めたいとされました。最後にFさんは、教員が体験学習をなぜ児童生徒にさせるのか、その計画性について述べられ、少しアドヴァンテージをとった今回の討論は終了しました。

 今回、なかなか流れるような展開で、お聞きしていておもしろかったです。このあとの検討会は、かなり盛り上がりました。1時間近く全員で議論しましたけれども、最大の問題は、授業論をトピックとするのか、方法論をトピックとするのか、といった討論の進め方に集中したように思えます。個々の体験学習の具体例を出し合い、その難しさや効果があるところなどを重ねあう話は、これはこれで興味あるものとなります。また、学校組織としての取り組み方など、体験学習の方法論を定番的なもの、たとえば上にも登場した事前事後指導などを確認しつつ、掘り下げていく議論にするか、こちらもおもしろい。

 ワタクシは、どちらかでなくてはならないとはいいません。ただ、具体例が余りに少ないと実感が湧かない議論となりますし、そればかりでは、体験学習の発表大会になり、重層的な議論になりません。やはり、トピックを折衷し、両者を股にかけた議論が一番よいのでしょう。

 「発表大会」というのは、こういうことです。討論は、イロイロ、バラエティに富んだものもよいものです。ただ、そのバラエティが、個別参加者の実践報告に終始してしまうとつまらない。「私は〜しました」、「私は〜しました」では、最初は、ほほう、と聞いていても、最後には「だからなんなの」になってしまいます。意見の積み重ねあるいは衝突、動的な討論が期待されます。そのためには、実践報告をしたとして、その一人ひとりの報告から抽出されるべき学校へのフィードバックがあればあるほど豊かな話し合いになるのではないでしょうか。

 このほか、聞きたかった内容に、体験学習実施のうえで安全性をどう考えるのかということが、傍聴の勉強会参加者からありました。

 今回、ちょっと討論再現模様の報告が遅れました。すいません。和歌山は橋本あたりにいっていたからです。
(3/30)

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最近、勉強会や資料請求のメールを多数いただきます。ありがとうございます。しかし、メールアドレスの書き間違いが多く、返信できず、残念なケースもあります。届いたメールはすべて目を通しておりますので、また、各種申し込みに対しましてはすべてご返信差し上げていますので、返信が届いていない場合は、アドレスの記入間違いが理由だと思われます。お心当たりある方は、再度ご連絡お願いします。

 なお、ホットメール、ヤフーメールなどのフリーメールは、不時着事故が割合多いですので、プロバイダ発行のアドレスで是非ご連絡ください。

 昨日は、当サイト主宰第115回勉強会に多数ご参加いただきありがとうございました。遠く九州から新幹線でご参加された方もいらっしゃり、恐縮です。ご期待に沿えた勉強内容、資料提供であったことを願わずにはおれません。勉強会終了後、ワタクシはある会合に出席しなければならず、昨秋合格した当勉強会の卒業生が珈琲会にわざわざ来てくださったのに拝顔できず、申し訳ありませんでした。Hさん、かの地でもここで学んだことを忘れず、がんばってください。

 さて、当日は、まず、中教審答申の検討からはじめました。青少年育成答申は、今回で3回目の検討となります。グラフを多用したこの答申、おもしろいです。イロイロと議論しましたが、「3分類7類型」は自分なりに整理し、理解を深めると同時に、その内容を具体的に自分で語れるようにしておきましょう。必ず面接で役立ちます。

 次に、集団討論を実施いたしました。今回、討論終了後の検討が、ワタクシにとりましては、非常に勉強になりました。みなさんも、積極的に発言してくださいね。討論の再現模様は、例によって次回更新時といたします。

 最後に集団面接でした。前回から、若干、面接の方法を変更し、突っ込みの追加質問を混ぜています。質問事項をこれまた例によって掲げます。

 「お名前と希望校種を教えてください(日常生活に関するリラックス系の質問を含む)」、「これまで教採試験に挑むにあたって、どんなところに重点をおいて勉強してきましたか(回答に対する個別の質問あり。再説明を求める)」、「生活習慣をちゃんとさせるために、あなたはどのような指導をしますか(意味がわからない発言があれば、尋ねる)」、「学校は組織です。イロイロな先生方がいらっしゃいますが、あなたが手本にしたい先生はどんな先生ですか(回答に対し、さらに具体的説明を求める)」、「逆に、こんな先生にはなりたくないというお考えもあると思いますが、その例を挙げてください(わかりにくい応答をした受験生には、『それはどういう意味ですか』と重ねて聞く)」、「目の前に1年生がいると仮定してください。あなたはそのクラスの担任です。第一声にどんなことをお話しますか。リアルにやってみてください」、でした。

 みなさん、緊張しながらも、うまく答えられていました。また、この場で失敗してもいいのです。失敗が許される場所が「学校」なのですから。

 次回で3月期は終了しますね。ワタクシの目からみて、みなさん、うまくなってきましたよ。春からも着実に勉強していきましょう。ただ、受かるということもそうですが、ご自身の教育哲学を深める、実践力を答え方にのせる、こうした観点から、勉強するのであり、うわべだけのしょうもない勉強はやめましょうな。そんな、合格してから役に立たない勉強をするくらいなら、高校野球みていた方がよっぽどマシですから。
(3/26)

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(私的短信)携帯のアドレスから昨日23:38に勉強会へお申し込みのYさん、アドレスが違うらしく、どうしてもfailure notice となって、メールが跳ね返ってきます(当方からは5度送信しましたがダメでした)。今一度、@の前の部分に間違いがないか厳密に確認し、送信してみてください。再チャレンジされてダメなときは、当方から電話連絡させていただきます。
(3/25)

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本日は、香川県高松市、サンポートビルにて、日教組香川主宰教員採用試験対策学習会を開催いたします。ご参加のみなさま、よろしくお願いします。学習会開催にご尽力いただいている先生方、いつもお世話になっております。本日もよろしくお願いします。

  「浩の教室」の勉強会卒業生に、「名簿作成に関するお願い」メールを差し上げています。是非、ご返信お願いいたします。なお、名簿作成および、面簿管理は、昨秋合格されたMさんにご担当いただいております。信頼できる方です。よろしくご理解の上、ご返信お願いいたします。

 「うしろのこくばん」にて、ミニまぐ「浩の教採」No.84号の件でご意見いただき、ありがとうございます。かなり踏み込んだ記述で、挑発しているわけですが、この号のつづきは、3月25日号として、また、携帯にお届けします。サイトには載せていない記事です。こちらのミニまぐは無料配信です。お申し込みは、こちらからどうぞ。携帯でもPCでも講読できます。
(3/24)

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集団討論の再現模様をお届けします。

 今回のテーマは、「服装などの決まりをゆるくしてほしいと何人かの保護者から言われました。あなた方はどうしますか?」でした。このテーマに、第113回は6名の方が、第114回は5名の方がチャレンジしてくださいました。討論時間は20分。アドヴァンテージをとりました。両開催とも、甲乙つけがたい出来栄えでした。ここでは、第114回を中心に、再現し、そこに第113回の議論の反省ポイントを追加的に述べ、まとめていくことにいたしましょう。

 まずEさんがテーマを確認され、学校が基準を明示し、その共通理解を保護者に求めるとのご意見を出されました。Aさんもこれに同意し、学校方針の理解を得ることが先決でそれを周知させるべく情報提供をしていくことが課されていると述べられます。Cさんは、その服装がなぜ禁止なのか、理由を丁寧に説明する態度が学校には必要であろうといわれ、Bさんは、「これぐらいいいのでは」といった判断を児童生徒にさせるのではなく、決まりを守るのも勉強であるとの趣旨を児童生徒にも、保護者にも貫徹するべきであると主張されました。

 このBさんの発言を引き伸ばし、Dさんは、テーマの服装に関し、児童生徒から文句が出ているのか、保護者がそういっているのか確認したいといわれます。そして、服装の基準ほか、学校の決まりごとはもともと児童会や生徒会を通して決定している決まりなので、それを尊重する姿勢を児童生徒、保護者に求めていくと述べられました。Aさんは、このDさんのご意見を受け、保護者は、子どもの服装に対する不満を間接的に聞いて、学校に「ゆるくしてほしい」と主張しているのであろうと推測を立てられます。そこで、変更するのであれば、どのような議論が有効なのか話し合っていきましょうと舵を切りました。

 BさんがAさんの提言の意図を質問し、これに答えAさんは、服装含め学校の決まりをどういうふうに決定していくか、教員中心なのか、児童会、生徒会中心なのか、であるといわれ、つづいて児童生徒の自主性を尊重するなら、児童生徒主体に決めさせたいとご意見されました。

 Eさんは、具体的に自分自身の事例を出されました。ベストの着用のことで過去に議論があったようで、そこでの採用基準は「動きやすい」、「清潔」であったそうです。こうした経験を踏まえ、生徒会で話し合わせて、その後、教員がその決定を吟味するプロセスをとるのがよいのではないかと提言されました。Bさんも、ご自身の例を出されます。マフラーの件です。色の限定がないのでマフラーで問題は出なかった、しかし、ネックウォーマーはいいかどうかといった問題が出てしまい、これについてはEさんと同様で、生徒会での判断を踏まえた決定となったようです。Dさんは、こうした事例から、生徒の自主性をどのように尊重するかも大切であるが、保護者との意思疎通がうまくいっていないので、学校に対し、こうした不明確な点を突いてくる要望が出るのではないかと指摘されました。

 ここで、Aさんは、服装の自由要求が出てくるパターンを整理してみなさんに示されました。その理由のひとつは、派手な服を着たいというもので、これは、華美すぎると問題があるので、要求は受け容れられないとされます。もうひとつは、寒いというのが一番の理由で、こちらは話し合って受け容れる余地があるといわれます。Bさんは、後者の点では認めるべきで、服装の機能性の問題を挙げられました。そして、どういう理由でルールが学校にあるのかを再確認させる作業を児童生徒にさせる必要があると述べられます。この点、Cさんも同意され、服装含め学校のルールがどうして制定されているのか、その理由を生徒だけでなく、保護者にも伝えることが求められているとご意見されました。

 ここで視点が変り、Dさんは、小学校だと服はバラバラだし、何を着るかは個人の自由ということもあると発言されました。これに対し、Aさんは、校則というものがあり、教育を受けるものは規律を守るべきであると主張されます。ただ、時代遅れの決まりは、是正されなければならないと付け加えられました。ここでは、DさんとAさんのやりとりが噛みあっていないのがわかります。おそらく、Aさんは、中学生を念頭にご意見されたのでしょう。Eさんは、小学校の私服について、ボランティア活動でみた所感を述べられました。そこでは、派手でかわいらしい服を着ている児童が多く、そこからEさんが思ったのは、余りにも奇抜であったり、学習環境を乱したりするような服装ではいけない、ということです。学習環境に適した服装をするということが、基準の明確化を考える上でのポイントですね。

 Bさんは、服装とともに問題によくなる頭髪について少し話題提供されました。いわゆる小学生の毛染めの問題です。茶色に染めるなどは、その染色料が頭皮から身体に入り込み、成長に悪影響を与えるので、小学生といった小さなときから茶髪などにしてはいけないとご意見されました。Cさんは、大人も茶髪はよくないと述べられ、大人が模範を示して制限するのはどうかと発言されました。このご意見については、後で「ものいい」がついたのですけれど、子どもと大人の関係で、大人が率先垂範するのはわかるが、たとえば、化粧をしてくる女子生徒に対し、大人が化粧をしないで範を垂れることはおかしいという指摘でした。なるほどといえる指摘でした。

 ただ、Dさんがいわれたように、学校は社会に出るまでに常識やルールを学ぶところでもあります。Dさんは、周囲とあわせると表現されましたが、協調性を求めるのは一定程度そうだと思われます。ここで「個性論」が出てくると議論が迷走するところだったでしょう。いずれにせよ、Aさんが指摘されたように、児童生徒と教員と保護者の3者の協力体制といいますか、密度の濃い結びつきが、テーマのような問題をそもそも引き起こさないようにする秘訣ではあります。そして、学校で決まったことを保護者にちゃんと知らせることが大切ですね。Aさんいわれるところの、ルールの制定の経緯、決定後の取り組みの状況、これを情報公開することが、共通理解を生みます。Dさんも、これに同意されます。さらに、こうして保護者から「ゆるくしてくれ」と要求されることは、それはそれで学校に関心を持ってくれていることをあらわしているのでいいことであるとも解釈されます。学校はそうした保護者の要求をギリギリまで汲み取ることがあるいはいいのかもしれません。

 情報開示から、情報共有という点では、Eさんは、教員間における基準の一致が大切であることを指摘されました。基準が揺らぐようでは困りますね。これはワタクシたちも少しは経験してきたことでしょう。例の「あの先生はこういっていたのに…」ということですね。

 Bさんは、Aさんのいわれれた3者の協力に関し、保護者も教員も、児童生徒を育てているという連携した意識を持つことがなによりも大切であると述べられました。Aさんは、これを受け、話し合いの場の設定ということを提起され、服装なら服装で検討の場を設けることを指摘し、Dさんは、PTAとの協力体制、学校評議員の協力ということを提起されました。Aさんは、実際にこうした経験を現場でなされているようですね。

 ここでタイムアップ。空白の時間がなく、淀みなく議論が進行していたように感じました。ただ問題はあります。まずは、テーマの意図をうまくつかまえていたかどうか。テーマはあくまで「保護者対応」です。保護者が文句をいってきたのです。そうすると、児童生徒の自主的決定云々というのは、議論に必要なのか、ということになります。教員と保護者の関係性を深めるご意見がもっともっと出てよかったと思います。児童生徒と教員の関係性は従たるトピックとして扱うべきではないでしょうか。第113回勉強会における討論で、児童生徒からアンケートをとるというご意見が出たのも、こうした観点からは、どうでしょうか。

 また、ひとつの決まりをゆるくすると、蟻の一穴がダムを破壊するということにもなりはしないか、自主性の尊重と学校の確固たる信念とのせめぎあい、学校の伝統にもかかわる服装の問題、流行の問題、児童生徒の権利と責任の問題、自主性と管理の関係、市場原理にのっとって学校が運営されるようになっても迎合的に規律を変更するのは別問題、など、第113回でも見過ごすことのできないご意見が多々ありました。

 今回のテーマに2組のグループが討論しました。ワタクシといたしましては、甲乙つけがたい討論でした。本音で申し上げて、どちらもよい討論といえます。これを点数化するのですから、採点官は難しい立場ですね。

 あさっては、第115回の勉強会を開催します。JR大阪近辺徒歩5分のところです。討論に興味のある方、是非、ご参加下さい。といいましても、いま、満席がつづいており、4月18、25日の水曜しか空席がありません。水曜日の昼間に時間のとれる方、是非、どうぞ。

 第115回の討論テーマは、「体験学習の進め方について、自由に討議してください」といたします。幅広い問題提起、参加者の問題意識が引き起こされる発言、協調した態度、こうしたところが評価されます。がんばってください。

 また、いつものように、中教審答申を読み進めていきますし、集団面接もいたします。集団面接は、前回のように、少し突っ込む質問を交えます。大阪府の1次で、長いグループでは40分以上集団面接がつづいたケースの報告がありますから。

 自己売り込みのツボ担当者のTさん、がんばってくださいね!
(3/23)

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昨日は、第114回当サイト主宰勉強会に多数ご参加いただきありがとうございました。昨日も、エネルギッシュに実施することができました。なお、のっぴきならない理由によって、開始が若干遅れましたことをお詫び申し上げます。次回からはこのようなことがないよう、注意いたします。

 さて、当日は、「次世代を担う自立した青少年の育成について」を継続講読いたしました。まだ、数ページ読んだだけですけれども、中教審の問題意識がどのあたりにあるのか、わかってきましたね。いままでのところでは、意欲ある青少年が育たないと、社会が継続的に発展することはありえないという論調ですね。果たして中教審がこれに対し、どのような方策を明示するのでしょうか。読み進めて行きましょう。

 次に集団討論を実施しました。参加者は異なりますが、第113回と同じテーマでした。2つあわせて再現メモをアップする予定です。お楽しみに。それにしても、参加のみなさん、上手になってきましたね。あんまり批判的問題点の指摘ができなくて、逆に困ります。

 集団面接は、今回、少し色合いを変えまして、質問した後、若干突っ込む質問を個別に加えながら実施いたしました。いつもとちがいましたが、参加者のみなさん、ひるむことなく応答できていました。おもしろい回答もあって、いい感じでした。以下、質問事項を掲げます。

 「お名前、校種を教えてください」、「どんな先生になりたいのですか」、「あなたは友人からどんな方だとみられていますか。自己を客観的に分析してください(それぞれの応答に対しその意味を再度問う)」、「児童生徒と信頼関係を結ぶためにどのような方策をあなたは持っていますか(それぞれの方の応答に、圧迫的に突っ込む質問を付加)」、「児童生徒の評価について、どう考えていますか(それぞれの答えに少し突っ込む)」、「特別支援教育の理念について説明してください(先着2名に答えさせる)」、「(前の質問に答えなかった残りの3名に対し)現在、『学力低下』がいわれていますけど、あなたの目からみてそう思いますか(この質問の後、『では、政府の教育政策は正しいのですか』にイエス・ノーで答えさせる)」、「1分間で自己PRしてください」、でした。質問時間はすべてで15分くらいでしたでしょうか。みなさん、ドキドキしながらも、楽しんでいただけたようですね。ハハハ〜

 最後に、「自己売り込みのツボ」を実施いたしました。今回は、2名の方にチャレンジしていただきました。Nさん、Sさん、お疲れさま。コメントを見直して、書き直してください。また、添削します。

 このことに関連しまして、告知いたします。大阪府ほか、願書における文面を添削いたします。みなさんの納得行くまで、相談しあって作り上げましょう。まずは、1次のものですね。精一杯、書いてきてください。
(3/22)

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