日々旁午

2011



■私は週末の仕事場に行くのに、T駅からK線に乗り、市内のT駅まで到達、その後、改札に2枚切符を差し込んでK線に乗り、K駅で降りて、さらに乗り換える。K駅から地下に電車が吸い込まれるT線に乗り、さっき差し込んだ回数券をS駅でまきあげられて降りるといった行程をとっている。
 「K駅で降りて、さらに乗り換える。K駅で地下を通るT線に乗り」のところで、「あっ!」という出来事が起こったのである。
 この「あっ!」という出来事とは、乗降の扉にカツラの頭を挟まれて、カツラを電車にとられて、ご本人がプラットフォームに立ち尽くす、という出来事ではない。もしそうなら、プラットフォームに居合わせた民衆に壮絶な刺激と抱腹をもたらすだろう。革命的シーンといっていい。だが、ザンネンながら、こうした出来事は、さすがにない。
 いつものように私は余裕を持って、シュークリームの焼ける甘いにおいが漂うプラットホームを歩いていた。すると、後ろから私を追い抜き、プラットホームに一直線に走っていくひとを確認。おそらく、シュークリームのにおいを楽しむことなどできないであろう。そうしたスピードで、プラットフォームに止まっている電車に、一気に乗り込んだのである。
 私が歩いているのに、彼は走っている。この違いは、なんなのか。いつもの時間にいつもの電車に乗る私は、接続具合を知っている。しかし、一気に乗り込むくらいだから、彼は、「いつもの電車」への乗車ではない、という推測が成り立つ。週末だからである。
 彼はギリギリ閉まろうとする電車の扉にスルリと乗り込んだ。スルっと乗り込めるくらいだから、まあまあスマートなほうだろう。ときにスマートなのは、罪になる。
 そういうタイミングにおいてひとは、電車の扉にしか目がいかない。まわりの状況など見回しているひまはない。ましてや、本来は行き先表示部分である「回送電車」に気付くはずもない。たとえばこれが各駅停車と急行の違いでも、「やっちまった」の気分になるのに、回送電車なら、さらに後悔の念があるだろう。
 彼は、「えらい空いている車内だな」と思ったに違いない。なにしろひとりも乗客がいないのだから。そういうわけで、彼は電車を独占し、ドナドナされていったのであった。

 回送電車で男一人旅。

 私は、この事態をぼんやりみていた。かつて、自分があやうく「男一人旅」になりかけたことがあったので、彼のことを笑えなかった。ドナドナは、さびしいものである。電車は揺れていく。
 一連の出来事を、それまで運転していた車掌はみていたはずなのに、なにごともなかったように、回送電車の出発を見送った。ひょっとすれば、「もう、しゃーないな」の気持ちだったのだろう。
 回送電車はスタートする。中に残された彼は、なぜか前に歩きはじめた。この判断は正しい。扉をドンドン叩いても、誰も開けてくれないのだから、車掌を探して先頭に向かうのは正常な行為だろう。回送電車に乗り込んだことが異常なだけである。

 かわいそうな、男一人旅。かわいそうな、ドナドナ。

 私は、ゆったり歩いて、電子掲示板をちらとみて、三角マークの立ち位置の先頭に立ち、次の電車を待つほかなかった。彼を助けるすべを持っていないからである。待っている間、彼はどういうふうにして、ここに生還するのだろうと空想していた。
 私や彼が乗るべき電車は、このK駅から地下にはいっていく。しかし、回送電車だから、別の線路を通って別のところにいくだろう。こういうときは、どのような救命活動を彼自身するのだろうか。先頭に車掌がいなければ、例の赤いボタンを押して、ストップさせるのだろうか。とにかく先頭をめざすのに必死でな彼に、そうした余裕はなさそうである。
 自分の乗り込んだ電車が回送電車であるくらいは、かわいい失敗である。人生の乗換駅で行き先をまちがうと、もっとひどい結果が待っているからである。
 私はプラットフォームで、地下に吸い込まれていくかもしれない彼の消えいく姿を、電車の窓越しから車掌とともに見送り、自分の人生もあんまり駆け足で走ってはならないのだろうと教訓化した。
(4/19)

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■この15日(金曜日)と16日(土曜日)は、日教組香川主宰の教員採用試験対策学習会と、広島県教職員組合主宰の教員採用試験対策学習会におきまして、講義をしてまいりました。ご参加いただいたみなさま、オツカレさまでした。ありがとうございました。
 講義開催にあたり、資料の印刷手配や教室の設営など、香川や広島の先生方のご協力を仰ぎ、なんとか学習会を終えることができました。厚くお礼申し上げます。
 今回で、香川は2回目、広島は1回目の学習会となりました。香川の方は、前回に引きつづいて資料を活用し進めました。広島では、新しい資料を用意し、4時間の講義を終えました。
 5月の第3週土曜日に、次回の学習会が開催されます。次回もよろしくお願いいたします。この1ヶ月の間に、復習などがんばってください。
(4/17)

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■想定される質問事項については、やはり用意周到にノートを作ることをオススメします。そうでなければ「3つ挙げよ」に対応できないからです。来るべき日に備えて、準備することが大切です。なにもしないで受けにいったって、まったく意味がありません。
 さて、土日につづき、水曜日にも、勉強会を開催いたしました。今季初の水曜会です。平日ですから、みなさん忙しくて教室も空くかなと思っておりましたが、すでに5月末まで満席で、ありがたいかぎりです。平日午後ですので、大学生のご参加が多く、土日より平均年齢が下がっているような感じです。
 平均年齢は下がっていたとしても、勉強、対策に対する熱意は土日と同等ですね。土日に参加されている方で水曜日に「遠征」されている方もいらっしゃいます。新鮮なメンバーで新たに揉まれることも必要でしょう。
 初回の水曜会ということもありまして、ワタクシの方から、「教員採用試験の概要説明」と題しまして、1時間程度お話させていただきました。主として大阪府、市、堺に関する試験問題分析を中心に、他の自治体にも話を及ばせました。「どういうところがペーパーで出題されるか」を過去の問題の傾向から推測したというのがお話の内容でしょうか。あと、配点についてなどです。
 おもわず概要説明に時間を食ってしまいましたので、このあと、「自己売り込みのツボ」と模擬授業とを3名の方に実践していただき、そして集団面接でした。今回の集団面接、むつかしいにもかかわらず、大健闘であったとワタクシは感じています。ほんと、いい感じに仕上がってきました。4月上旬で、ここまで応答できているのですから、他の受験生とくらべて3馬身はリードしていますよ。
 ここからは、「定着」と「かわし」、「鳥瞰」などがポイントとなるキーワードです。今後はじまる個人面接にも果敢にチャレンジしてください。いまは1次前だからまだいいと思わないでください。2次の日程もすぐにやってきます。
 ついに、ラストスパートの時期に突入です。
 あす、勉強会にご参加のみなさま、よろしくお願いいたします。
(4/16)

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■この9、10日および第1回の水曜会となる13日の勉強会にご参加いただいたみなさま、オツカレサマでした。
 9、10日は、いつものように、「自己売り込みのツボ」、模擬授業、集団面接を実施いたしました。集団面接では、4月になったことですし、難易度をあげました。集団面接に関しまして、ワタクシは、ストーリー性をもたせるようにしてやるときと、まったくごちゃごちゃに方向感のない質問を重ねる場合とを組み合わせてやっています。たとえば、震災を織り込んだ集団面接にするほか、学力向上をテーマにした集団面接にするなどが前者です。後者は、ぜんぜん違う質問を組み合わせるのですが、一般的な質問を中心にしています。
 そして難易度を上げるとは、すべての質問において「3つあげよ」とし、かつ、挙手制を取り入れています。本番でも、Aさんから当てていく方式と挙手制と、どちらになるかわかりませんので、どちらにも対応できるように練習しておく必要があるでしょう。
(4/14)

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■はるだし、なんとかなるさ!

















(4/12)