日々旁午

2016


■熊本大分大震災と呼ぶべきでしょうか、この震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
 余震がこれだけつづくのは、なぜなのでしょうか。20日の深夜でも、震度3の余震がつづいています。体感する余震が600回を超えるなど、想像を絶します。
 20日現在、40名以上の方が亡くなっていらっしゃいます。今後、報道されているようなエコノミークラス症候群によって最悪の結果にならないよう、注意してほしいです。被災地で避難したままの方々の2次的被災が危ぶまれます。
 こちら大阪では事態を見守るほかありません。
 来月に長崎に参りますが、長崎の先生方のことも心配です。被災の中心地ではありませんが、長崎も、震度4など、相当揺れたはずです。学習会に参加いただいている受講生たちのことも心配です。
 長崎の先生方や受講生の方々には、おそらく熊本にご親族がいらっしゃる方も多いと思います。もしそうであれば、焦燥感でお疲れでないようにされてください。
Apr.20,2016
■箪笥は、奥が深い。
 いろいろ見てきたが、現代モノなら、岩谷堂(いわやどう)に尽きる。これを追い抜く技量の箪笥メーカーさんは、ない。他を寄せつけない。ほかに、キツツキもあるが、ちょっと趣向が違うので比較できない。
 岩谷堂のは、結納家具としても最高だし、着物を収納するならこの箪笥以外にない。だが、べらぼうに高い。いくらかといえば、小さなサイズでも20万は下らないし、上は数百万になる。もちろん、ワタシが買えるわけがない。5桁のモノがないのだから。たが、残された道がある。岩谷堂以外の、埋もれたアンティークといふ名の中古箪笥を入手することである。
 和箪笥は、古いモノでも、それなりに値段がつく。こっちの方が高い場合もある。なぜかといえば、いわゆる時代賃がとられるからである。時代賃というのは、こういうことである。長い年月、風雪を耐え忍んで、古いものが現代に残るには、それを大事に扱ってきた人間がいるのであって、その、モノを大切にする精神と大切にされてきた時間の長さに敬しての支払いである。古いものは、完品であれば、それだけでよい値段がつく。丁寧に使われ、いまにまで残るには、それだけ価値があるからであり、そのモノを残そうとする人びとの思い入れがある。そうした価値に値段が付く。時代賃、うまい表現ではないか。
 もうひとつの、アンティークが高い理由としては、金具が個性的であるところにある。現代の金具は、アンティークに比べればペラペラで、価値が数倍ちがう。それに、妙にその意匠にくすぐられる。デザインに心が惹かれるのである。その分の上乗せがある。鶴亀といっためでたさの象徴のほか、武を表現する金具もあろう。刀箪笥などは、力強い金具が使われて然るべきである。それに、風雪を耐え抜いて残った箪笥に付いている金具は、総じて錆びている。その錆びが、またえもいわぬ面白みを演出するのである。
 まとめると、箪笥は、精密さと装飾が命ということになる。びったり枠にはまり、すっと出し入れしやすく動く抽斗は、まさしく装飾と相俟って、箪笥の命だといっていい。実用の、生活骨董としての箪笥を手に入れる際には、こうした精密さは購入選択の判断基準になる。古いもので動きのよい箪笥はなかなかないし、それがそのまま現代に残っているとすれば、箪笥の出来を通して、作り手である職人の技にほれぼれすることになる。また、装飾は、高級さの追求である。金具が装飾の代表だけれども、そのほか、彫刻や塗り、隠し細工など、意匠をこらしたものもある。高級さといえば、いわゆる大名ものに指を屈するが、ワタシはあまり興味をそそられない。なぜなら、もともと箪笥というのは名もなき民衆が生活に根ざして作ってきたものであるからである。もちろんいわゆる御用達的に「作らされた」箪笥もある。煌びやかな装飾、贅を尽くした趣向、それはそれでよい。だが、人びとの生活を映し出すかのような民衆的箪笥にこそ、心が惹かれるのである。それは、いってみれば、ワタシが貴族ではなく、プロレタリアートだからである。
 こうして、精密さと装飾の関数が値段を決定する。アンティークだと、精密さの点では、ひび、割れ、ずれ、反り、塗りの褪せなどとの妥協点を探すことになる。装飾は、金具の美しさ、鉄味のよさ、彫りの緻密さ、鍵の有効性なとが考慮点になるだろうか。
 アンティークの完品は、ない。だが、上の関数の数値が高いほど、よいものであって、支払いはしんどくなる。上のような条件を数多く兼ね備え、風合いを楽しませてくれる箪笥との出会いは、振り返って見たくなる美人のようなものといってよかろう。
 それは、艶があり、しっかりしており、すっすっすっと抽斗が動く箪笥である。
 もう少し、次回の更新で箪笥について書いてみたい。
Apr.19,2016
■なんでも他人任せにしていると感性が鈍る。頑固だといわれようとも、こだわりを持つことが自己の証明になる。ものにはこだわりを持っている。常日頃使うものでも、100均は避ける。100均で買うのは消耗品だけである。
 今回、かなり無理をしたのだけれど、自分を信じて船箪笥を購入した。アンティークである。
 船箪笥は実用品であり、美術品であり、愛でる対象でもある。毎日、開け閉めするのだから、気に入ったものでなければ愛せない。欅、桐、栗というように、素材の説明はあるが、それか本当かどうかは、手で触ってゆっくり見て、はじめてわかる。
 まだまだ箪笥のおもしろさはわからないが、ちょっと本も買ってみて研究しようと思う。そして、ここにもちょっと書いてみたい。
Apr.13,2016
■当サイト主宰勉強会の6月期の受付は、4月24日の日曜日、22時からとなります。みなさま、満席の日程もございますが、よろしくお願いいたします。
 なお、6月12日は、大阪圏ほか1次マークシート対策講義を開催いたします。近年の採用試験複線化によって、1次免除の方が多いと思われますが、今期も開催いたします。ただちょっと、解説をカットし、問題数を増やそうかと画策中です。
 4月以降、出張講義が増えまして、その関係で大阪開催が削られてしまいますが、ご理解いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
Apr.12,2016

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