日々旁午

2005


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 昨日は、当サイト主宰勉強会に多数参加いただき、ありがとうございました。初参加の方も含め、男性3名、女性14名の方に来ていただきました。現役の大阪府小学校教員(女性)の方も、わざわざお越しくださり、「どのように受験勉強を進めてきたか」、「現場で痛切に感じていること」、「面接の経験談」をお話ししてくださいました。コーヒー会におきましても、ご自身の勉強ノートを回覧させていただき、さらには、きわめて有益なお話を、現在試験に挑戦している参加者に惜しげもなく披露していただき、本当にありがとうございます。また、時間があえば8月にもご参加いただけるそうでウレシク思っております。

 7月31日の勉強会には、「うしろのこくばん」に重要かつ大変丁寧にエントリーシートのことや2次に向けての心構えを投稿してくださったルパンさんがお見えになられます。31日の参加なされる方は、ワタクシやルパンさんに尋ねたいことを用意してきてくださいね。

 当勉強会は、ほとんど無償でやっていますので安心してお申し込みください。しかも、営業利益追求ではありませんので、「半年分先に払え」なんて馬鹿げたことはいたしませんし、参加不参加はまったくの自由なのです。そうはいっても、二の足踏んでいる方がたくさんいらっしゃると思います。でも一歩踏みだしませんか。ネットを通じて参加するのは「変な誘い」の多い中、躊躇することだろうとはワタクシもわかっています。その辺りは、ワタクシの個人情報の開示やワタクシのサイト運営から判断していただくほかありませんが、参加への安心感は、今回ご参加の女性の多さにあらわれていると思います。初参加の方もすぐにとけこめる雰囲気をもっています。ワタクシやワタクシの考え方に同意してくださる先生方のご協力によって、この勉強会は成立しています。

 8月の2次向けの勉強会も予約が埋まりつつあります。真剣に勉強するこの会合で、あなたも刺激を受けてみませんか。

 さて、昨日の報告です。昨日は、参加者からの面接受験報告を1時間程度した後、近畿圏のマークシート問題対策と集団討論2題を実施いたしました。

 マークシート対策では、いままでちょっと手薄であった特別支援教育や評価の問題、心理学の問題に触れました。2時間を切るくらいの解説でしたけれど、ツボは押さえたつもりです。24日の本番で類似問題が出題されるとよいですね。いままでのシート式問題解説と併せて復習しておけば、教職教養は満点とれます。

 昨年度の大阪は、一般教養23問、教職教養12問、専門5問の出題だったはずです。面接も重要ですが、マークも重要です。教職の12問と専門の5問は1個間違うくらいにして点数を稼いでください。すなわち、16点から勝負ははじまります。ここにどれだけ積み増せるかです。23問の一般の内、16点取れれば、合計32点となり、80パーセントの得点率となります。これで落とされれば、笑ってください。仕方ないです。8割とって落ちたとすれば、それは受験者の責任ではありません。大阪府教委の責任です。だいたい8割以上の高得点者が続出する試験を作ること自体に問題があるのですから。そして、8割とって落ちたなら、面接を反省する以外にありません。

 23問の一般ですが、理数系10問程度、文系13問程度の配分です。そこで、受験されるみなさんが、文系理系どちらが得意かとも関わって、作戦が異なります。理系の方なら、理数系問題は簡単過ぎて満点でしょうから、これだけで26点になります。とすれば、あと文系問題で6点取ればよいことになります。実際は文系の問題を8〜10問正解されるでしょうから、34点以上になります。

 一方、文系の方は16点スタートで、文系問題を9問は確実に正解しましょう。これで25点です。もう1、2点とれればベターです。ここになんとか理系問題7問を死守しましょう。そうすれば8割に届きます。すなわち、3問はできなくていいのです。理系問題でも、知識系理系問題は得点源になるでしょう。地学や生物などがそうです。物理や数学のむっつかしー問題が出題されたなら、そして「これじゃあ自分の手に負えない」と試験時間中に判断したら、スパっと鉛筆ころがしてください。これが試験の「闘い方」でしょう。もちろん、なんとかできるようなら、正当をめざしてください。当サイトを信頼される方は、わからない、手の付けられない問題にぶちあたったときは、どんな問題が出ても迷わず「5」をマークしてください。まったく正解の保障はありません。問題すらみてないいまの段階でいうのですから。でも、そんなものでしょう。藁にもすがる気持ちなら、ワタクシと心中しましょう。

 大阪は確率の問題を復活させる可能性大ですね。昨年度の理数系問題が簡単過ぎたので、今年度は難化が予想されるところです。こう考えてくれば、1次は一般教養が勝負どころであるといわざるをえません。教職だけいくら勉強してても受かりません。そういう意味では、当サイト主宰勉強会の有志主宰自然科学系問題勉強会は、その開催に意義があったとワタクシは強く思います。まんべんなくこなした方、そして「なんとかしよう」とあがいた方、その方に栄冠がもたらされます。できないからと理系をすっぽかしていた方は、厳しいいい方ですけど、問題外です。苦手なものを回避する姿勢の方が先生になって、子どもたちに「食べるもので好き嫌いしたらいけませんよ」と指導する資格はないからです。昨年も書きましたけれど、ひっくり返ったカブトムシが手足をバタバタさせてあがくより、もっともっとあがいてください。そうした経験をすることが、ホンモノの力になるのです。そういう精神のない方は教職には向いていません。

 じゃあ、残されたこの1週間、何をすればいいのでしょうか。ここまできたら、得意を伸ばす、これです。理系の問題にもあがき、古典や歴史の問題にもあがいたみなさんは、この1週間は気持ちよく過ごすためにも、一般教養において自分の得意分野を充実させること、そして、教職を見つめ直すことです。あと、気休めに、このサイトをぐるぐるめぐってくださるとよいかもしれません。過去の旁午は、時事問題に触れていることもありますから、あるいはお役に立てるかもしれません。

 集団討論の模様を報告する順番になりましたが、これはあす、あさってに2回に分けてこのコーナーに記すことといたします。

 最後に、「出るかもしれないキーワード」コーナーです。@三位一体の改革…これは時事系の目玉ですね。国庫補助負担金の配分改革⇒「国庫補助負担金の改革は、国の関与を廃止・縮減し、地方公共団体の裁量を拡大するとともに、国と地方を通じたスリム化を実現する観点から行うものである」・地方交付税交付金の見直し⇒「地方交付税の改革については、基本方針2002 に示されているように、9割以上の地方公共団体が交付団体となっている現状を大胆に是正するため、財源保障機能全般について見直し、「改革と展望」の期間中に縮小していくとともに、地方公共団体間の財政力格差の調整の在り方について検討を行うことが必要である」・国から地方への財源委譲⇒「税源移譲を含む税源配分の見直しは、地方財政の自立と地方公共団体における受益と負担の関係の明確化を実現する上で、その中核をなすものである。地方公共団体は、配分された税源の下で必要となる税収を住民に向き合って確保することが求められる。この前提に立ち、住民が受益と負担の関係を選択するという観点から、税源配分の見直しに当たっては、税目として個人住民税を重視しその充実を図るとともに、課税自主権が活用されやすい制度改革が検討されるべきである」、の3つですね。以上、もっと詳しく知りたい方は、こちらのページをどうぞ。A不登校の定義…「不登校とは,何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあること(ただし,病気や経済的な理由によるものを除く)をいう」である。不登校に関する数字も押さえられたい。こちらのページをどうぞ。B『文部科学白書』平成16年度版の「暴力行為」について…「平成15年度において、全国の公立小・中・高等学校の児童生徒が起こした暴力行為(対教師暴力・生徒間暴力・対人暴力・器物損壊)の発生件数は、学校内で発生したものが全学校の15.5%に当たる5885校において31278件、学校外で発生したものが全学校の7.0%に当たる2668校において4114件となっており、暴力行為の件数が学校外においては3年連続で減少したものの、学校内においては3年ぶりに増加しました」ということです。うち5885校⇒31278件、そと2668校⇒4114件、と憶えておきましょう。

 ではまた、あす。
(7/19)

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 本日は、近畿圏マークシート対策を中心に、当サイト主宰第42回勉強会を開催いたします。集団討論も実施します。ご参加のみなさま、よろしくお願いいたします。「うしろのこくばん」に書き込みありましたように、「ジコピー」の練習もやります。ご参加の方はご案内の場所へ12:30に来てくださいね。討論は時間的に2回できるかどうか難しいところですが、「『教えるプロ』とはどのようなことをさすのか、自分の考えのもとに話あってください」と「勉強することの意味を尋ねた生徒に、どう返事をするか議論せよ」とを討論していただく予定でいます。

 大阪の面接たけなわですね。どんなふうに進行したのか、「うしろのこくばん」に書き込んでいただいたり、メールに書いて送っていただいたりしてくだされば幸いです。もちろん他府県のものも、お願いいたします。

 本日から24日まで、2、3項目、マークシートに出題されそうな教職教養のキーワードを羅列します。みなさまのお手元の参考書などで確認してください。そして、そこから広げるように知識を増やしていってくださいね。

 ということで、さっそくです。@ヴィゴツキー…なんでかわかりませんが、大阪はヴィゴツキーが異常に好きなようです。Aデューイ…大阪は教育史はほとんどでません。しかしデューイは例外で、「経験といえばデューイ」と憶えとくとよいです。Bガイダンス…学習指導要領の配慮事項のガイダンスの文章をみておいてください。国会でも議論され、マスコミでもよく扱われるように、最近のNEETの問題のクローズアップには驚かされます。それと絡んでここに選びました。

 再掲・第44回以降の当サイト主宰勉強会に申し込まれている方は、「集団討論・希望者による模擬授業あるいは個人解剖または場面指導、その他個人対応」に関し、何をやりたいか、メールください。いただいたメールをもとにプログラムを組みたいからです。よろしくお願いします。現在、数通いただいています。まだの方、お待ちしています。

 フゥ〜、ついに大学から学生たちのレポートおよび答案用紙が届きました。たっっくさんあります。積んだら20cmは越えるんちゃうかな。下手すると30cmかも。これから盆休みまで、丸つけ耐久シリーズがはじまります。で、テーマに学習指導要領をだしたのですけど、ワタクシのサイトの「簡単な」云々を、ほとんどそのまま写している学生もいて、ウレシイやらカナシイやら。前期最終の授業で、「先生も、あれみて授業してたんでしょ」といわれたり。「いえ、違います。書いてる本人です」。はははのは。
(7/18)

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 きょう、あす、あさってと、大阪では面接が実施されますね。自分を出し切ってください。ワタクシはちょっと、お出かけします。みなさんのお邪魔にならないようにします。18日は、勉強会を開催します。ご参加のみなさま、よろしくお願いします。
(7/16)

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 論作文添削、長らくお待たせしました。2、3添削しアップしております。ご確認ください。

 再掲・第44回以降の当サイト主宰勉強会に申し込まれている方は、「集団討論・希望者による模擬授業あるいは個人解剖または場面指導、その他個人対応」に関し、何をやりたいか、メールください。いただいたメールをもとにプログラムを組みたいからです。よろしくお願いします。

 大阪地裁に提訴があったようですね。これで採用になんらかの影響がなければいいのですが…。

 昨日の確認に続き、文部省のこれも健康体力問題の資料としてご確認ください。
(7/15)

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 先週末は、第41回当サイト主宰勉強会に多数ご参加いただきありがとうございました。男性7名、女性10名の参加を得て、従来どおりシート式問題解説、集団討論、集団面接、そして個人解剖と実施しました。なお、いつも助けに来てくださるY先生、ありがとうございました。Y先生のように、合格された先生からのコメントは、受験生にとって安心感をもたらせ、また、参加者を力をづけるものになります。こころよくエントリーシートを参加者に公表して下さり、書き方を指示いただいたことに対し、参加者を代表してワタクシからお礼申上げます。

 「うしろのこくばん」に書き込みあるように、エントリーシートについては、受験生がイロイロ疑問をお持ちのようです。当勉強会参加者のみなさんのシートはワタクシも数通チェックさせていただきました。ワタクシがいままで何枚もシートを見てきた経験から、個別に少しばかり問題点も指摘させていただきました。受験生がみんなで検討し、比べあうのもよいかもしれませんね。そういう意味では、18日の「ジコピー」検討、期待しています。なお、18日開催の勉強会にも、Y先生とはまた別の先生(女性・小学校)に来ていただき、当日の受験に関する心構えや、討論などへのコメントをしていただく予定です。

 さて、シート式の問題解説は、学校の安全管理に関する問題を提供し、そこから多様に議論していただきました。中でも、参加者のおひとりから、学童保育のお話を深く聞くことができましたのは、大きな収穫であったと思われます。どうもありがとう。

 このほかシート式につきましては、法規、思想家、心理学のものを自習できるように編集しお渡しいたしましたので、ご検討お願いいたします。思えば大阪府の採用試験は、昨年度、かなりの間違いを含んだ出題であって、40問中5問ほどは採点から除外されました。全部でおおよそ35点満点になったわけで、なんともいえない後味の悪さを残しました。この24日の問題は、そんなことがないように願いたいですね。なんでこんなに間違うのか、チェック機能が働いていないのでしょうか。情報公開が進み、分析が可能となった昨今、恥かしい問題は作らないように府には期待しています。ワタクシは、今年度の大阪府・市の問題は昨年度より難しくなるのではないかと予想しています。昨年度のようにあまりにも簡単だと、選考の材料になりにくいと思われるからです。全員が全員30点以上では、こりゃ足切り点も相当高くなってしまうからです。足切りがあるかどうか定かではなく、ワタクシの推測に過ぎませんが、15000人受験するのですから、なんらかのこうした措置は必ずあると思っています。それが25点なのか30点なのかはわかりません。受験生のみなさんの高得点が目に見えていますので、あとは集団面接のでき次第ということになるでしょうか。35点以上でも涙を呑んだ方のいる昨年の動向からしても、集団面接の比重は、高いと思われます。

 ここに、昨年度の特別措置である1次試験免除者が入ってくるわけでありまして、どんなふうに選考されるのか、予想がつきません。免除者は免除者で、大阪府・市以外の自治体の1次試験をお受けになるわけで、近畿圏は大阪を台風の目に、受験模様が相当昨年と比べて変化しています。これで近畿圏2次の日程が重ならなければ、複数県合格もありえますね。こういうふうに書けばわかりますように、自治体別の対策なんてできるわけないのです。学問に王道なし、しっかり血の通った教職教養を身につけなければ、ひとたまりもありません。

 さて、今回の集団討論のテーマは、「少年犯罪の社会問題化にどのように対応するか」でした。簡単そうに見えて、そうでないテーマだったようです。参加者は男性2名、女性5名の計7名、20分間の討論です。今回は個別に参加者のご意見をまとめておきましょう。

 Aさんは、ふつうの子どもがナイフで殺傷事件を起こすなど、突発的な犯罪が多いことに心を痛めているとまず感想を述べ、私たち教員がどうすれば犯罪を防止できるか3つの観点から考えるべきであるといわれました。それは、子どもの立場、保護者の立場、地域の立場の3つです。子どもの立場から犯罪を防止するには、学校や家庭、地域に対する帰属感をもたせるべきで、たとえば「フッと友達や仲間の顔が浮かんで、罪に問われる行為に走ろうとした自分自身を思い留まらせたい」と述べられました。この討論後半に述べられたご意見は、討論を引き締めたようです。オブザーブの方からも評価が高かった発言でした。

 Bさんは、犯罪の低年齢化が心配である、気にくわないことがあればゲームのように「相手を消す」と思考が働くのが問題である、といわれました。これに教員としてどのように対応すべきかは、すなわち「キレる子ども対策」ということになります。学校が「小さな社会」であれば、そこにルールがあり、そのルールを守ることが社会に巣立つまでの練習場になります。そのルールも永遠普遍のものではないことを示唆するため、学級会や児童会でその変更のことをも考えていいと、ご意見がありました。ドッジボールの特別ルール設定もそのひとつだし、外遊びからルール、規則について学べると述べられました。

 Cさんからは、Bさんのキレル子ども議論や、すぐ下に書きますEさんの薬物汚染に関連して、次のように述べられました。すなわち、この社会は情報が拡散している社会である。だからそのあふれる情報を整理し、情報の選択の仕方を教えるべきではないかと。子どもたちがよくみるマンガは、その内容に問題がある場合どうすればいいか、チェックはできないものかといわれました。過激なマンガの表現は犯罪を引き起こす要因の1つだからだそうです。ワタクシは、それは受け手の問題だと思いますが、小学校低学年の場合など、判断ができない(かもしれない)場合は、ひとつの方策かもしれません。しかしこれは表現の自由と表現の規制と関わりあい、注意すべき論点と思われます。子どもの発達段階に応じてとは、学習指導要領の決り文句のひとつです。ここに根拠を求めて表現規制が進むことに、ワタクシは危惧を覚えます。これはまた違うテーマになってきますから、これくらいにとどめます。

 Dさんは少年犯罪を議論する場合、再発を考えるのか、防止を考えるのか、その出発点を確定することが必要だろうと述べられました。そしてDさん自身は犯罪の予防が教育の課題であるといわれ、「心の教育」に重点をおくことを通して、予防策に取り組みたいと、教員としての抱負を語られました。これに付け加えて、学校以外の場で、子どもはどこに「棲息」しているか、教員として把握しておくことが犯罪防止につながると主張されました。仲間作り、環境の浄化、コミュニケーション能力の向上を同時に提案されました。

 Eさんは、少年犯罪についてはその件数よりも犯罪内容つまり質が変わってきていることを指摘し、子どもたちを犯罪に巻き込む薬物汚染に触れられました。安易に薬物に手を出し、あるいは依存するなど、子どもたちに忍耐力が不足していることは、がまんの体験不足に根差していると述べられ、部活動のように継続していくような取り組みをすることが、その是正策になると考えられていました。それゆえ、多様な体験活動を実施し、教科外の活動において、児童生徒同士、「いやなことはいや」とはっきり意思表示できるように指導する、つまり意思伝達能力を育成することが是非必要だと主張されました。この観点が大切なのは、子どもであれ、大人であれ、コミュニケーションが不在のところに、犯罪が起こるからですね。だが問題は、ワタクシたちが、物事の判断において明確な回答を避ける特質を背負っているということをどう考えるかということです。これは「日本人のDNA」といってよく、物質的環境がいかにアメリカナイズされようとワタクシたちの内面に強くバンキョする特質です。最近の新聞でも、「微妙」を応答の言葉に使う場合が多いことが指摘されています。

 この討論を実施した日は、神戸で開催された第7回アジア・太平洋地域エイズ会議と重なっていました。それを知らなかったワタクシは、恥じ入らなければなりません。Eさんのアンテナに敬服します。AIDSのことを話題にあげ、いままでになかった犯罪現象と関わらせ、AIDSに対する知識不足を学校が補うといわれたのも、ポイント高い発言ではなかったかと思われます。Eさんはよく勉強されていますね。「児童生徒の問題行動対策重点プログラム」の存在も指摘されました。旁午をご覧のみなさんも、この文書をご確認ください。

 Fさんは、犯罪が命の軽視から起こるものと捉え、「命の教育」を学校現場で行なうべきであると主張されました。そこから「心のノート」の話題に触れられました。ワタクシは「心のノート」のバラマキに反対するものでありますが、教採試験において、「心のノート」について話題にすることは、なんら問題ではありません。Fさんはこのほか、教員間の情報交換、子どもたちの「結び方」について述べられ、子どもがひとりで問題を抱え込んでいるから犯罪に走るのだと指摘され、家庭におけるコミュニケーション不足をどう学校が補填していくか述べられました。班やグループ活動を学校で実践する背景の議論をしてくださいました。

 Gさんは、なんでも簡単に手に入れたり手放したりする社会の風潮を疑問視され、いわゆるon/offのゲーム感覚をどのように是正していくかが犯罪の問題とつながっていると述べられました。生身の付き合いが減少する結果、犯罪が蔓延るということでした。この解消策として、職場体験やボランティア活動を充実させ、「ありがとう」とちゃんといったり、「おせっかいやねん」といったり、Eさんと同じく意思表示の大切さを指摘されました。命の大切さについても、ウサギや花を育てる経験を通して育むとよいとされ、そこから性教育にまで踏み込んで立論されていました。

 このように各参加者のご意見にはそれぞれ光るところが十分にありました。討論終了後みなさんにお伝えしたように、Y先生もワタクシも、みなさんがかなり討論そのものに慣れられ、うまくなっているとコメントしたのでした。思うに、討論において大切なのは、豊富で適切な話題提供でしょう。いずれかといえば「適切さ」の方が評価されます。Y先生が「場に応じてピンポイント的に核心を語ればそれでいい」というニュアンスのコメントをいわれたのもそういう意味でしょう。多くをベラベラ述べるより、グサッと討論参加者だけでなく面接官の心に切り込む発言をされる方が印象に残ります。しかしこのことは「沈黙は金」を意味するものではありません。適度な、ということです。したがって、「話すべき内容」、「語るに値する内容」をどれほどもっていらっしゃるかが勝負となります。毎度いうことですが、それ以外にありません。そしてそれば何度もの練習討論、修羅場を乗り越えて初めてわかってくることです。

 今回のテーマと関連し、ここをリンクします。悲しくなります。

 集団面接、個人解剖については、いつものように割愛します。しかしひとつだけ気のついたことを述べましょう。今回の集団面接は、全体として、なかなかよかったと思っています。今回、発言が長過ぎて、途中で遮られた方がいらっしゃいましたが、その後の対応にどぎまぎせず、最後まで面接を終えられたところに、臨機応変を確認しました。一度遮られたからといってその場で落ち込む必要はなく、また、それだけで合否が決まるわけでもありません。軌道修正し、短い面接時間ではありますが、次の発言から短めにもっていけばよいのです。本番ではオロオロしないこと、これですね。ご自分が思っているより短く発言することがなにより大切です。ここでも「適切」の教訓を活かしてください。なお、挙手制の集団面接の場合は、ご遠慮なく。ただ、出過ぎてもいけませんから、そのあたりは自分なりに調整してください。

 なお、第44回以降の当サイト主宰勉強会に申し込まれている方は、「集団討論・希望者による模擬授業あるいは個人解剖または場面指導、その他個人対応」に関し、何をやりたいか、メールください。いただいたメールをもとにプログラムを組みたいからです。よろしくお願いします。

 「三重のこくばん」を閉鎖しました。「うしろのこくばん」に統合します。くみみのみさん、長らくありがとうございました。

 きのう、テレビでスターウォーズYをみました。ダース・ベイダーが仮面をとったら、新喜劇の島木譲二だったのでビックリしました。
(7/14)

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 勉強会の報告が遅れています。いましばらく待ってください。そのかわり、この文章を吟味してみてください。「学力低下は予測し得る不安と言うか、覚悟しながら教課審をやっとりました。いや、逆に平均学力が下がらないようでは、これからの日本はどうしようもならんということです。つまり、できん者はできんままで結構。戦後五十年、落ちこぼれの底辺を上げることばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。百人に一人でいい、やがて彼らが国を引っ張っていきます。限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえればいいんです」。

 これが教課審の会長であった三浦朱門氏の見解であった。なんだか、教採のためにがんばっている方々や、児童生徒を何とか人間的に成長させようと骨を折っている先生方の高みへの階段を取っ払うような発言である。文芸春秋におけるこの発言は、世紀の変わり目にあったのであって、なるほど21世紀を展望した我が国の教育の在り方は、能力主義のハイタレント育成のほかないようである。

 こんな内容に近い発言をするヤカラが、中教審にもいる。困ったものである。しかして、そうした中教審の答申をバイブルのように信奉する受験生は哀れというほかない。

 政府の教育思想は、こうした「国民的論議」から生まれているのである。
(7/13)

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