日々旁午

2005


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 あすは、第43回当サイト主宰勉強会を開催いたします。ご参加のみなさま、よろしくお願いいたします。あすは、各地で行なわれた(ている)マーク試験の感想の出しあいや面接の印象、およびその出題内容の相互確認をしたいと思っております。ここから、2次の面接や集団討論のヒントを得る所存ですので、ご協力お願いいたします。

 次に、集団討論を行ないます。討論のテーマは、お寄せいただいたテーマから選びました。「言語環境をどのように考えるか、教員の立場から考えよ」と「子どもが口ではいえない『心の叫び』とは何だと思うか」との2題です。2次討論への仕上げのつもりで挑んでください。第44回以降は、個人面接を復活させつつバラエティ豊かに取り組んでまいります。

 ほたるさん、長きにわたって「神奈川のこくばん」のボランティアマスターのご担当、ありがとうございました。今後、引き継いでくださる方を募集いたします。お待ちしております。
(7/30)

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 もうずーーっと前から教採のテキストを作ろうかと計画を立てているのに、思うように進まない。ワタクシの胸中では、もう「来年度」がはじまっているので、早急に着手しないといけない。

 大学の教育史の講義ノートを一新すると同時に、これを教採と関わってテキスト化しようと考えている。というのは、いままで西洋教育史と日本教育史(A版)(B版)を交互に手を加えながらノートを作っていた。毎年違うノートを作れ、とは、我が師の言葉であった。このきわめて厳しい言葉にしたがいつつ、西洋は主に近代、日本は徳川、明治、大正の概略をまとめたものを使用していた。ここに現代の教育思潮を独立してまとめ、半年の講義分の枚数に仕上げようという思惑である。

 それを可能にする準備を、ちょっとはやってきたつもりである。勉強会における議論も、当然ながらその栄養になっている。週一回の知的な刺激はワタクシにとってなにものにも代えがたい栄養だった。まだまだ終わっていないが、今年度の反省を来年度にいかせればと思う。シート式の問題解説だけでは生ヌルイ、もっと完成度を高めなければならない。ピシッとした、批判に耐え得るモノを作りたい。そして、勉強会参加者全員が、大阪府の場合でいえば30問正答できるようなカリキュラムを編成したい。

 この夏休み、ワタクシには4つの課題がある。ひとつは従来からひそかに書いているモノの総仕上げ、次に依頼あった小論の完成、さらにノートの再編成、最後に教採関連のブラッシュアップである。これらがすべて連動しているからヤリガイがある。

 恋は実らないから美しい、計画は失敗に終わるから美しい。前者は杉田かおるが、後者はNASAが、それぞれを証明しているではないか。

 この旁午をどのようにしていくかも、難しいところである。昨年今年の頭初のように、時事評論風に駄文を連ねるのも芸がないが、あれはあれでよかったかもしれないから、いずれ復活させたい手法である。

 今年は肋骨を折ったほか、イロイロなことがあり過ぎて、変なところに労力を注ぐ場合も多かった。ひとくぎりつけば、嫁孝行もせねばならぬ。ストレイドッグのようなワタクシに、餌を供給してくれる奇特な嫁よ、ありがとう。でも、たまにはドッグフード以外のものも食わせておくれ。それからさ、ちゃんと「御手」するから、老犬になったからといって、保健所に連れていかないでおくれ。
(7/29)

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 当サイト主宰勉強会への申し込みありがとうございます。順次、8月開催のご案内を発送しております。8月21日と28日も開催することといたしました。これらの日は、さすがに2次も終了している場合もあり、参加者はごく少数になる可能性がありますが、まあ、それはそれ、「開催することに意義がある」との立場に立って実施しようと思っております。上の「イヌ読書アイコン」をクリックして、ご案内をご覧ください。ただ、21日と28日は、ゆったりした雰囲気の中でやりたいと思っています。

 ワタクシは、ここ数日、教採の問題を受け取り、「うしろのこくばん」にアップしていましたように、その検討をしておりました。大阪(全問)と京都(教職のみ)の解答を書き込みしております。疑問の指摘、お待ちしております。ただいま岡山の問題を入手いたしまして、これの検討をしております。岡山は教職教養が少ないですね。

 8月いっぴには、神戸市の問題も公開されるようです。こうしてみると、各自治体は教採においても透明性を高めようと努力している姿勢があり、高く評価されます。もう、全国的に公開していないところは、1、2都道府県ではないでしょうか。いわゆるコネクションもほとんどなくなりつつあり、例の消防組合のような情実点数操作もなくなるでしょう。一昨日書いたように、大阪府・市が昨年の問題作成の恥を繰り返さないよう、今年度、ナカナカ良質の問題を用意したのは、試験問題の情報公開の効果といえます。単に選考の透明性だけでなく、問題のクリティックにも、公開の効果はあらわれています。

 あとは、噂が消えない傾斜配点に関する明示、面接とマークの力点・配分の公表、1次と2次の得点配分公表、1次免除者と今年度合格者の扱いの明瞭性、小学校志望・中学校志望と小中共通志望の関連性、こうした一連の不明瞭と思われる点をクッキリさせることでしょう。けだし、透明性が確保されてはじめて、受験生が「命を賭ける」気持ちが発生するからです。

 2次は小学校は全科の問題、中高は専門教科の問題にわかれて実施されますね。2次対策は、「あってないようなもの」なのです。「対策」と銘打ってなにかできるかといえば、それはウソ。それをやろうとすれば、当サイトの10倍、100倍の労力が必要でしょう。これを揃えることは当サイトの能力を越えています。

 この旁午を閲覧しているみなさんがそれぞれの専門をおもちで、他の領域に対して不案内なのと同じように、ワタクシも守備範囲がありまして、たとえば高校家庭科2次対策であるとか、高校物理2次対策であるとか、はたまた中学英語2次対策だとか、すべてできるわけがありません。しかし、手を拱いているわけにもいきません。

 専門教科的2次対策ができるとすれば、中学高校の社会くらいでしょうか。理数系の2次対策なんて、こちらが教えてもらわないといけないくらいですし、英語も覚束ない。ワタクシがやや自信をもってできる2次対策は、論作文と集団討論、個人面接、それにおくれて模擬授業くらいでしょう。忸怩たる思いです。

 自分のできることとできないことを截然と区別できることが大切であり、それがソクラテスに従うということでしょう。

 ところで、こんなふうな呼称になったりこんなにあがっていたりこんな争いがあったり、まさに旁午です。オイオイ、これは涙出るな
(7/28)

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 本日京都府の1次の問題を入手いたしました。お送りくださった方、ありがとうございました。まだちょっとみただけですけれど、これなら、15問正解は固いですね。一般教養が勝負の分かれ目になりそうです。教職教養の解答例を、深夜にでも「京都のこくばん」にアップしようと思っています。

 現在、教育法規のページを整理整頓し、右欄に加えるべく作業しています。携帯版ではすでにアップしていますが、それぞれの条項に見出しをつけて示すことといたします。

 いやそれにしても暑いですね。1次の合格発表や2次まで少し時間があります。気を抜かず、2次に向け学習を重ねてください。
(7/27)

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 近畿の各自治体では、台風接近の中、面接など行なわれておりますね。みなさん、もてるものを出し切ってください。ワタクシは連日の更新ゆえか、同時並行の採点もあってか、ちょっぴり疲れました。こんな感じになっております。では〜
(7/26)

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 本日は、時間をいただいて、大阪府・市の試験問題の検討・分析をしたいと思っとります。専門を除いた35問をみています。「こくばん」にはその道の専門家と連絡をとりあって解答をアップしていましたが、さすがに深夜となって燃え尽きました。35題の最終解答を「こくばん」に記載する予定です。

 それに先立ち、総括的な印象を申し上げます。今年の大阪府・市の問題は、「納得のいく」ものでした。昨年の問題に対しては、作成ミスもあってボロクソにコメントしましたけれども、今年のはよい出来でしょう。得点分布も府が恐れるフタコブラクダにならないのではないかと推測しています。6割5分、7割5分に大きな山ができそうです。数学の易化を勘定にいれても、今年の試験を8割獲得した方は「実力者」と素直に判断できるのではないでしょうか。

 一般文系⇒易(昨年度より簡単になりました。現代文や古典は論理的に解答可能で、昨年の「どれ選んでもええんちゃうの」的な出題でなかったので楽でした。漢字は誰でもできます。文法もクリアできるでしょう。英語もそう難しくなかったです)

 一般社会科学系⇒やや難(健康の問題など「こりゃわからん」とシャッポを脱ぐところや細かい戦後史が出題され、難化しました。昨年度と難易度は一緒なのですけど、今年は問題作成に「問題」がないので、難化したといえそうです。大阪府・市の社会科学系設問は、今後も同程度の難しさを備えることになるでしょう。日本史・世界史は、大学入試レベルの問題を解く学習をすすめるべきでしょうね。今年度の勉強会では、一般社会科学系も充実させようと思っています。ちなみにインドとトルーマンで迷ったでしょうが、トルーマンは消去すべきでしょう。ベトナムには言及していないからです。後のベトナム戦争のことを考えると、これを選んでしまいそうですが、史的に誤りと考えたかどうかです)

 一般理系⇒易(数学は簡単に過ぎました。化学・情報もなんとかできる範囲です。もっと難しくなると予想していた割に、簡単でした。こうした理系問題易化措置は、府の採用事情と関わってのことかもしれません)

 教職教養⇒やや難(ずいぶん周到な選択肢を用意し、受験生を惑わせたようです。答申がほとんど出題されないのは、中教審が初等中等系の答申をほとんどしていなかったからでしょう。それはこの旁午で述べていたとおりです。18日の勉強会で配ったマーク問題をやっていれば特別支援教育についてはできたでしょうし、シート式の人権教育を復習しておけば、あの問題もできたでしょう。3つの充実は当然できますね。教育史は超基礎がでました。教育史参考書の1ページ目に書いてますから、なんとかなったでしょう。外国人児童生徒云々は、盲点も盲点でした。ここを出すとは…。法規は、当たる、当たらんというより、順当です。法定表簿はちょっと難ですが、基本事項のひとつです)

 当サイトでは、教職教養の問題解説をまとめようと考えています。これはメールマガジン化する予定です。勉強会参加者には、なんでもコピー代だけで提供です。

 なお、京都はなんだか大当たりで、びっくり。キーワードBで書いた次世代育成支援対策推進法が出題されるとはね、みなさん確認していればできたでしょう。神戸市もまずまず。

 でもまあ、何度もいうように、試験は「あてもん」ではなく、しっかり勉強しないとやっぱりダメです。その上で、最後の最後に予想をするものでしょう。来年も予想はしますが、勉強してない人にはみてほしくありません。本音です。

 それぞれの「こくばん」をご覧ください。書き込みも期待しています。
(7/25)

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 近畿圏を中心に教員採用1次試験が実施されました。みなさま、いかがだったでしょうか。当サイトでは、それなりにご覧のみなさまを支援するべく、予想キーワードを提供してきました。少しでもお役に立っていれば幸いです。「あてもん」ではありませんから、勉強になったとすればよいかと思っています。

 この18日からワタクシは、ヒゲをまったく剃らずです。はははは。本日みなさまからの「悲喜交々」の報知をお聞きしてから剃ろうと思っています。

 きょうは疲れたでしょうから、はやくおやすみになってください。試験ができたかどうかは相対的なものですから、そして、もう1次は終了したのですから、簡単な反省はしても嘆く必要はないのです。あすから2次に向けて備えればいいのです。

 これから2次まで1ヶ月近くありますね。この間になにをやるのか。あらゆる意味でご自身を見つめ直すということでしょう。併願されている方は、地元と受験地の間の、いったりきたりもあるでしょう。

 ところで、指導力不足と無断欠勤を理由に免職された教員が大阪市を訴えていたり、昨年合格の方がもう10名ほど辞めていたり、休職の方がいたり、採用する側は大変な問題を抱えています。全教が会場問題でこれまた提訴していますね。イデオロギーは別として(ワタクシは民ではありません、民の方の「科学的」というのがよくわかりません)、報道をうかがうかぎり、体育館提供中止は、やり方がおかしいのは間違いありません。とことん争ってください。「街宣車が出てきて迷惑」なんてのは、理由にならんでしょう。

 話がそれてしまいました。大量採用は、いままでになかった問題をももたらしています。とりわけ大阪府は、よい素質をもった30代の方を採ろうとやっきになっています。30代の方は大、大、大チャンスですね。

 20代より30代を多く採りたいと考える大阪府は、自分勝手といえば自分勝手ですな。しかしそれが「選考試験」というものなのでしょう。かといって20代を採らないわけでもありませんしね。今年こそ、良質の教員を採ろうと痛感しているでしょう。

 他方、兵庫県、神戸市、京都府・市はどうでしたでしょうか。兵庫県の動向が気になります。例のあの問題に変更はないのでしょうね。
 さあ、ヒゲを剃るとしましょう。

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 あす、大阪府ほか近畿圏のマークシート1次試験が実施されますね。まずは遅刻しないことです。はやめにおうちをでましょう。きょうの旁午は、「出るかもしれないキーワード」コーナーを充実させ、最後の1、2点アップをなんとか支援できればと思っています。

 @学習指導要領の一部改正等のポイント…こんなのは、もう当サイトをご覧の方は全員ご存じではあると思われますが、確認しておいてください。@学習指導要領の基準性を踏まえた指導の一層の充実、A「総合的な学習の時間」の一層の充実、B個に応じた指導の一層の充実、ですね。「3つの充実」と憶えておきましょう。それぞれの内容を調べてください。とりわけ「基準性」とはなにか、ですね。これは昨年度も出題されました。

 APISA・TIMSS…PISAは、OECD経済協力開発機構の実施する「生徒の学習到達度調査」ですね。最近では2003年7月に調査がありまして、ゆとり教育批判の根拠となったことで有名になった調査です。TIMSSは、IEA国際教育到達度評価学会が実施する「国際数学・理科教育動向調査」です。最近では2003年2月に実施されました。前者は記述式の調査、後者は選択式の調査です。

 もう少し詳しく述べましょう。PISAは、「知識や技能を実生活の場面で活用する力に関する調査」で、今回の結果は、
φ数学的・科学的リテラシー、問題解決能力が1位グループである。
φただし読解力はOECD平均と同じで低下傾向にあり世界トップといえない。
φ授業を受ける姿勢はいいが学ぶ内容に興味ある生徒は少ない、学校以外の勉強時間は短い。

 TIMSSは、「学校のカリキュラムで学んだ知識や技能等の習得状況に関する調査」で、今回の結果は、
φ児童生徒の学力が全体として国際的にみて上位。
φ小学校理科、中学校数学は前回(1999年)より低下
φ数学・理科について、勉強は楽しいが得意な教科であると思う生徒は少ない。
ということです。

 両者の結果を受け、文部科学省は国立教育研究所とチームを組んで、「PISA、TIMSS対応ワーキンググループ」を結成し、この調査結果を分析、指導の改善点の模索を提起しています。学力向上について、@「全国学力調査」の実施と評価システムの開発、A「学習指導要領」全体の見直し、B「授業改善」の徹底、C「読解力向上のためのプログラム」の実施、を中心に対策を練っているようです。
 できればここに、平成14年度の「高等学校教育課程実施状況調査報告書」が示す各教科ごとの指導上の改善点をみておいてもよいでしょう。

 B道徳教育推進状況調査…文科省は15年10月から12月にかけて、こんな調査をしてまして、その結果を16年11月に公開してます。14年度の実績として、道徳の時間実施率は、小で35.5時間、中で33.6時間でした。基準が35時間なのでまずまずですね。これは平成9年度より増えている数値です。道徳教材として「こころのノート使用率が高いです。

 C教科書無償給付…これは参考程度にどうぞ。昭和38(1963)年以来、教科書はタダです。平成16年度予算額は403億円、約1092万人の義務教育段階の児童生徒に、1億997万冊の教科書が供給されました。広島では教科書に関する法規の問題が出たようです。詳しくは問題を見ていませんのでまだわかっておりません。関連法規として著作権について確認しておくのがいいでしょう。

 D心理学…大阪府の心理学は人物中心でしょう。昨年とあんまりかわらんでしょうから、例のヴィゴツキーのほか、レヴィン、ギルフォード、ピアジェ、コールバーグを押さえておけばいいでしょう。あと、忘却曲線も大阪府は好きです。

 E教育史…日本教育史、これはでない。夏のオバケよりでない。でないがでたら困る分野。ということでほんとにオバケ。だから、ちょっとだけ触れておきましょう。

 @明治5年の学制⇒「学は身を立るの財本」、12年の教育令⇒田中不二麻呂、19年の学校令⇒森有礼、23年の教育勅語。
 A義務教育が6年制になったのは、明治40年である。明治33年の改正小学校令が義務教育年限の延長を奨励したのを受けたわけである。
 B教育基本法は「教育の根本法」で、田中二郎、田中耕太郎の強い影響のもとに立案された。教育刷新委員会も憶えておこう。
 C江戸時代思想家として、大阪府が好きなのは、なぜか石田梅岩・『都鄙問答』、広瀬淡窓・咸宜園、中江藤樹・『翁問答』ですね。荻生徂徠・『弁道』『弁名』『論語徴』と伊藤仁斎『論語古義』も小耳にはさんどきましょか。

 西洋教育史は、「ルソー、ペスタロッチ、フレーベル」、「ルソー、ペスタロッチ、フレーベル」、「ルソー、ペスタロッチ、フレーベル」、「ルソー、ペスタロッチ、フレーベル」。呪文のように唱えましょう。この順番です。なにを書いた思想家かは、もういいでしょうが、順に『エミール』、『隠者の夕暮れ』、『人間の教育』。フレーベルは恩物も注意です。余力ある方は、「コメニウス、ルソー、ペスタロッチ、フレーベル、ヘルバルト、デューイ」の順番で、著作もいっしょに憶えときましょう。

 F教育法規…これはね、みなさんもう覚え切っているでしょうから、あえていいますと、地方公務員法と教育公務員特例法を覚えておけばいいですね。地公法32⇒法令、上司の職務上の命令に従う義務、地公法33⇒信用失墜行為の禁止、地公法34⇒秘密を守る義務、地公法35⇒職務専念義務、特例法は研修のところ要チェックです。当サイトの携帯版(このページの一番上に携帯絵文字がありますので、それをクリック)に精選していますから、みておいてください。あと、気になるのは教育基本法の前文および1条、2条。教基法改正答申を直截問題化するのがはばかられるのか、ここを尋ねてくるのが今年を含めて最近の傾向ですから。

 勉強会参加者のみなさんは、このほか、シート式問題解説を簡単に見直しておいてくださいね。答申系のシート式は注意ですよ。
(7/23)

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 きょう、いつものように、とあるファミレスでアイスコーヒーを飲みながら、更新作業をしておりました。すると、横に4人づれが座られました。全員ワタクシより年上と思われるビジネスマンの方々です。おもむろに全員PCを出しはじめ、それをみて最新型のPCの薄さに驚きました。ワタクシのなんて3cm、3kgありますからね。いまだに98SEをOSとするワタクシのPCは、処理能力遅いです。そろそろXPがほしいなあ。でももうビスタだからなぁ。

 徳島県教採いかがでしたでしょうか、お疲れさまでした。岡山の採用試験の受験、お疲れさまでした。教職教養はだいぶん勉強したところがでているようで、よかったです。「うしろのこくばん」に書かれている人権教育の資料はこれですね。香川県は今日明日、そして週末ですね、がんばってください。そしてその週末は大阪の採用試験の日でもあります。がんばれ!


シケンガンバッテ!

 右欄のコンテンツへ、昨日までの「出るかもしれないキーワード」を一覧にして、まとめました。閲覧いただけると幸いです。

 「出るかもしれないキーワード」コーナーです。@性教育…白書からですが、「学校における性教育は、人間尊重の精神を基盤として、児童生徒の発達段階に応じて性に関する科学的知識を理解させるとともに、自ら考え判断する能力を身に付け、これに基づいた望ましい行動が取れるようにすることを目標としています。性教育の推進に当たっては、
@発達段階に即した内容であること、
A教育的に価値のある内容であること、
B家庭・地域の理解が得られる内容であることなどに留意する必要があります」。

 このように白書は語り、小学校体育科4学年から保健の領域において発達成長の指導をし、中学校の保健体育科でエイズ、性感染症を取り上げます。感染症一般としては、結核(歯科医がばら撒いて問題になっていました)、O157(大阪大学で最近発生しましたね)、インフルエンザ、SARSに注意です。

A経団連『わが国の基本問題を考える』…経済界の教育要求がどのようなものであるか、これは出題されるかどうか微妙なところです。しかし、勉強しておいていただきたいと思って掲げます。さらりと読んでおいてください。

 「第Y章政策別の重要課題」からです。「わが国の戦後の教育は、国民に平等な機会を提供し、全国共通の内容を教えることで、基礎的な学力水準の高い国民を産み出し、わが国の成長を支え続けてきた。しかし、21世紀は、異なる価値観や文化、伝統などを有するさまざまな国や人々との間で、国際的な競争を展開する時代であり、多様な価値を創造する力が求められる。

 こうした時代の変化に的確に応え、均質な人材の育成を目標とする教育から脱却し、学力面では世界のトップクラスを目指すとともに、個人の個性や能力を伸ばす教育へ、『多様性』『競争』『評価』を基本とした大胆な改革を行う必要がある。

 戦後の教育の成功体験に安住した結果、国は、時代の変化に対応した大胆な改革に踏み出していない。公教育は公立学校が担うという考え方のもと、私立学校は補完的存在とされ、学校経営や教育ノウハウのある者の参入を拒んでいる。また、教育の質にかかわらず教育予算が配分されるため、社会のニーズに対応しないまま学校が存続している。OECDの学習到達度調査結果などから明らかなように、わが国の子どもたちの学力は低下傾向にあり、教える力(教育力)の低下も顕著である。子どもたちの塾通いも常態化しており、塾や予備校の存在なしには、学校の授業が成立しないような状況に立ち至っている。

 また、日本人として備えておくべき基本的な教養に関する教育も不十分である。グローバル化の進展により、諸外国の人々と交流する機会が増える中、自国の伝統・文化・歴史を学ぶことを通じて国を愛しむ心を持つことは、国際人として不可欠の要件であるが、戦後、これらの教育は遠ざけられてきた。

 さらに、いじめや学級崩壊、青少年の生活態度の乱れなどに見られる通り、人間としての基本的な倫理観や道徳観が低下している。学校教育以前の問題として、基本的なしつけや生活習慣、倫理観を身につけることが必要であるが、家庭や地域社会がこれらを学校任せにしてきた点も大きな問題である」。

 つづいて、大事だと思われるところは、「優れた人材の育成には学校の教育力の向上が不可欠であるが、何を子どもたちに教えるかという問題も極めて重要である。21世紀のグローバル社会において、日本人はこれまで以上に国際社会において積極的に役割を担っていくことが求められる。国際社会で活躍するためには、国際人である前に日本人としての素養をしっかりと身につけていることが必要である。

 こうした観点から教育内容を見直す上で、教育基本法の見直しが求められる。

 第一に、戦後の教育で不十分であった日本の伝統・文化・歴史に係わる教育を充実させることである。郷土や国を誇り、他国の人にも魅力ある国にしようという気持ちを育むための教育である。また、戦後の教育では個人の権利の尊重に重きが置かれてきたが、その結果、権利のみを主張する無責任な利己主義の弊害も見られることから、権利と義務は表裏一体であることを教育の中でも強調していく必要がある。こうした点を、教育基本法に示された教育理念の中に盛り込むべきである。

 第二に、政治に関する教育である。現在の教育では、有権者としての権利を行使することなどの重要性を十分教えていない。従って、教育基本法に、政治に関する教育の重要性を追記すべきである。

 第三に、宗教に関する教育である。自然や生命に対する畏敬の念を育むことや、異文化理解の素地となる宗教に関する知見を深めることの必要性が高まっている。しかしながら、公立学校の教育現場では特定の宗教のための教育を行わないとする教育基本法の規定に基づき、宗教に関係するあらゆる行為を排除するという極端な運用がなされるケースがある。従って、教育基本法の中で、社会生活における宗教の持つ意味を理解することの重要性をより明確に示すべきである。このほか、国が、教育内容の方向を示すことについての正当性を明らかにすることが必要であり、条文解釈をめぐる教育現場での混乱を解消することが望まれる」の部分であろう。教基法に対する財界の姿勢がみられて、批判したくなるが、それはここではやめておきます。

B生涯教育…平成16年3月29日の中教審生涯学習分科会、審議経過の報告からです。「生涯学習社会は、
@教育・学習に対する個人の需要と社会の要請のバランスを保ち、
A人間的価値の追求と職業的知識・技術の習得の調和を図りながら、
Bこれまでの優れた知識、技術や知恵を継承して、それを生かした新たな創造により、絶えざる発展を目指す社会である」の定義が重要です。「個人の需要」、「社会の要請のバランス」、「人間的価値」、「職業的知識・技術」、「継承」、「創造」などが穴埋めとして予想されるところです。
(7/22)

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 きのうのつづきです。2題目のテーマは「勉強することの意味を尋ねた生徒に、どう返事をするか議論せよ」でした。これは個人面接でもよく聞かれる質問でしょう。男性1名、女性6名の計7名の方に、20分間討論していただきました。さて、どんなふうに進行したでしょうか。

 討論の流れは、やはりといいますか、参加者個々人がこの質問を児童生徒から受けた場合、どのように答え返すか、具体的な受け答えの発表からはじまりました。それぞれの方が、実際に講師としてどう対応したかの例示をしたり、自己の被教育経験談を語ったりされました。最終的に「勉強することの意味」=「自分を成長させる」というところに収斂するのは、どのグループでも同一でしょう。とすれば、生徒に答え返すときの説得力がどれほどあるか、そのときの参加者の表現がどれほどウマイかというところに、面接官の評価が集中するのではないでしょうか。そして、そうした意味では今回の討論はおおむね良好といえるものでした。この手のテーマは、誰が集まってやっても積み重ね型の討論になりにくいといえるでしょう。だから、この点、あまり気にされないでいいです。また、基本的に答え返す内容が似通ってくるのも致し方ないのです。もともとこの質問にバラエティに富んだ回答があるわけないからです。

 しかし、現代の教育事情と絡めて立論するのは必要ではないでしょうか。NEET、キャリアといった省庁横断的な社会施策が徹底されようとしている今日において、進路指導やガイダンス、キャリア教育に触れずにこのテーマで議論したところで、スカスカの討論となるからです。とすれば、このテーマ「勉強することの意味を尋ねた生徒に、どう返事をするか議論せよ」を分析し、変形して討論の筋道を示していけば、「勉強することの意味を尋ねた生徒に、どう返事をするか議論せよ」⇒「勉強することの意味を尋ねてくる生徒は勉強に疑問をもっている。これに返事をするのはこの子の将来を考えることだな」⇒「学習意欲が低下しているのを食い止めるにはどうすればいいだろう、この子に目標を与えてみよう」⇒「現在、なにをやっていいかわからない青少年が多く、この子もそのひとりかな」⇒「やる気を出させるためにはどうするべきかな、勉強も特別活動も含めてなにか継続的な取り組みをすれば自分で目標を発見して実存的な課題をクリアできるようになるのじゃないかな」⇒「自己教育力をつけさせてやりたいな」⇒「NEET対策もふまえて進路指導を私ならどうするか提案してみよう」、このように拡散的な思考によって討論していけばいいのではないでしょうか。これをこのままやれといっているわけではありません。ひとつの例です。

 このページをおそらく大阪府教育委員会ほかは「監視」してますから、ある意味やばやばです。府教委の人、ご覧でしたらご意見ください。ははは。でもね、解答を当サイト閲覧者に与えているわけではないのですよ。教育的な思考を高めること、これが追求すべき最大の価値にほかなりません。解答覚えてなんとかするなんていうクダラネー受験生は落としまくってください。そんなんじゃ、採用されてからすぐ辞めますから。府教委も困るでしょ。思考を鍛えに鍛える、苦しんだ中から風雪に耐え得る真摯な教育者が生まれるものでしょう。ワタクシはそういう奴だけを応援するためにこのサイトを開いているのです。

 ところで、これは民間の話しですけど、このくらいは当然のこととして受験生も備えましょう。

 閑話休題。

 まずAさん。Aさんは答えとして、なりたい職業があるなら、その職業に就くための勉強というものがある、とのことです。この考え方から、勉強のための勉強ではダメで、生活のための勉強がめざすべきところであると述べられました。生活に役立つ教科として算数(数学)と社会見学をあげられました。自分が勉強したことを外に出すことが重要との認識でした。一定程度の勉強は必ずしなければならないとご意見がありましたが、基礎基本とおっしゃればよかったと思っていました。基礎基本という言葉が次の思考を生みます。ドンドン発言が増えますよ。

 Bさんは、自己の大学における学問経験から、勉強することは楽しいと自覚され、学びの楽しさを返答しようと考えておられたようです。なぜ勉強するのか尋ねにきた児童生徒は、あるいは学習意欲を喪失しているのかもしれないとテーマを分析された上での発言でした。Bさんは小学校希望なので、その立場から、小学生は夢を大きくもっていて、夢のような職業をよくいう、と述べられました。たしかにそれはそうですね。プロ野球選手や宇宙飛行士という小学生は多いでしょう。こうしたビッグな夢にはビッグな返答が必要ですね。しかし、この職業にはこの勉強が必要といってしまえば、いつぞやの勉強会であったように、「じゃあボクはプロ野球選手をめざしているから算数はいらない」という第2の言葉が待っていますからご注意を。学習意欲を増すために、総合学習を展開、地図を配布して校区めぐりをするといった提案はよかったと思います。

 Cさんは、勉強の目的を、「何が好きで何が得意なのかを意識するため」と述べられました。自己の可能性を学習の中から見出すということですね。また、それをサポートするため、いまやっている勉強がどういうことに役立つのかを説明したいと具体的に児童生徒を想定して語られていました。単元をクリアし教えるべきことを教えるという教員としての任務の向こう側にある目的を実現したい、とおっしゃったのは、児童生徒を中心に考えると同時に教員としてどうあるべきかの姿を主張されていたようです。なかなか印象に残った発言でした。Cさんは、もう一回発言する機会を増やすといいでしょう。控え目と情熱がうまくミックスしますよ。

 次に、Dさん。お菓子を作るときに、小麦粉はどれだけいれたらいいのか。ここから割合の概念を教えたい。「あなたができることが増えるんだよ」。小学校の教員にはこうした具体性と優しさが必要なんですね。勉強する意義と楽しさを同時に伝えたい教育的な情熱が伝わってきた発言でした。そして、「ほめるということ」を指導の中心におきたいということを主張され、「よくなるよ」と声をかけて児童の適性を見抜いていきたいと述べられたのも、ポイント高いですね。初参加のDさん、いかがでしたでしょうか。遠いところからのご参加、ありがとうございました。

 Eさんは、自己の経験から、進路指導について語ってくださいました。「なにをめざすのか」と問われた経験をいまも強く憶えているということは、それだけその先生はスバラシイ先生であるということを証するものでしょう。是非、Eさんもそうした先生になられてください。進路を考えるにあたり、どんな職であれ、積み重ねていくことが重要であると悟らされた経験は現在も、今も、後きっと役に立つはずです。キャリア教育と総合学習との関連性について熱意を込めて述べられていたところも印象に残っています。Eさんもときどき早口になるので、ゆったり目を意識して発言してください。でも、持ち前の元気よさを失わないようにしてくださいね。

 Fさんも、職業と勉強との関連性を指摘されていました。電卓のsinやcosのところを使いこなすお話は、面接官の興味をひきつけるでしょう。それに、五大栄養素と関わって、朝食の例をあげられていたのも、よかったと思います。トーストと牛乳の朝食では、たしかに野菜はなく、野菜がないと偏食になりますね。進路指導の腕前をあげ、児童生徒の学習意欲の継続をめざす指導を是非とも実践してほしいです。期待しています。

 Gさんは、この集団において唯一中学志望でした。ご自身の、なぜ勉強するのかを先生に尋ねた経験を語られました。人生を豊かに生きること、これが勉強する意味ということでした。英語でいえば、自分の英語が通用したときの喜びがありますね。そうした成功体験がやる気を増幅しますし、生きた教養となっていきます。現在の自尊感情が欠如している生徒の多い中学現場において、その復活をめざす意欲がワタクシに力強く伝わってきました。なりたい自分になる、というのはどこかの宣伝みたいでしたけど、まあ、許容範囲でしょうか。

 ご参加のみなさん、お疲れさまでした。18日は、マークシート式問題解説と討論2題をこなし、充実した時間となりました。1次前の総仕上げができたと思います。現在、岡山や愛知で試験がはじまっています。所期の目的を是非達成してくださいね。そして、明日は広島の試験ですね。広島におけるワタクシの講義をお受けになったみなさん、よい結果の報知をお待ちしています。

 「出るかもしれないキーワード」コーナーです。@栄養教諭の職務…ひとつは児童生徒への個別的な相談指導、もうひとつは児童生徒への教科・特別活動等における教育指導、最後に食に関する指導の連携・調整。最初の相談指導に関して、「偏食傾向のある児童生徒に対し、偏食が及ぼす健康への影響についての個別の指導・助言をすること」、「肥満傾向にある児童生徒に対し、適度の運動とバランスのとれた栄養摂取の必要性について認識させ、肥満解消に向けた指導を行うこと」、「食物アレルギーのある児童生徒に対し、原因物質を除いた学校給食の提供や、献立作成についての助言を行うこと」の3点はよく記憶しておきましょう。Aインターンシップ…職場体験やインターンシップは、生徒が教師や保護者以外の大人と接する貴重な機会となり、異世代とのコミュニケーション能力の向上が期待されること、生徒が自己の職業適性や将来設計について考える機会となり、主体的な職業選択の能力や高い職業意識の育成が促進されること、学校における学習と職業との関係についての生徒の理解を促進し、学習意欲を喚起すること、職業の現場における実際的な知識や技術・技能に触れることが可能となることなど、教育効果がある。平成15年の実施率・公立中学88.7%、公立高校52.2%。B障害者基本計画…平成14年12月に閣議決定。平成15年5月現在、障害者児童生徒数は21万6000人、このうち義務教育段階の児童生徒数は17万2000人。児童生徒全体の1.6%。

 ではまたあす。このコーナーは、携帯でも一覧的に閲覧できるよう編成し作成しています。どうぞご利用くださいね。
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 第42回勉強会における集団討論のテーマは、「『教えるプロ』とはどのようなことをさすのか、自分の考えのもとに話あってください」と「勉強することの意味を尋ねた生徒に、どう返事をするか議論せよ」でした。本日は、前者の討論内容とコメントを報告したいと思います。

 このテーマの参加者は、男性2名、女性6名の計8名でした。志望教科は多彩でしたが教職への意欲が満ち溢れている点ではみなさん同じですね。英語の方が4名、国語の方が2名、音楽の方が2名でした。仮にA〜Hさんとして、個別に少しばかりのコメントをしていきます。その前に討論全体へのコメントをしましょう。25分間の集団討論です。

 討論のはじめ、どのグループでも数10秒間の空白はあるものです。それは構わないと思います。それが1分もつづくようでしたら問題ですが。最初の発言者には、重みがあります。議論の方向性を必ず左右します。そうした責任を負っての発言は苦しいながらもやりがいあると思われます。テーマの確認が無難なスタートでしょう。討論では、知らない人同士話あわせるのですから、自らの緊張を解きほぐすためにも、ゆったりスタートを切りましょう。

 議論は「授業技術」をキーワードに、それが「指導力」と表現が変わり、そこに「教員として学ぶ姿勢」=「熱意」が加えられ進行していきました。参加者の描く「教えるプロ」は多様ながらも「わかる授業」をするという点では共通していました。このほか、達成感を生徒にもたせることができる教員こそ、プロである、という共通認識もありました。

 「指導力」と「熱意」の議論が一端論じ終わると、では、プロの教師として、教科横断的に具体的にどのような教育方法をもっていることが重要なのかについて討論されていきました。教員の資質とも関わって多様なご意見がでましたね。評価についてのご意見がでたのもポイント高いです。討論が段落あるように進み、筋が通っていたので、ワタクシはよかったと思っております。サーキットのように、ヘアピンもあれば高速コーナーもあり、バックストレートもあるような、話題豊富、多様な角度の議論、筋道立った構成、それが揃っているのが集団討論の理想です。そこにいかに近づけるかということでしょう。

 さて、Aさん。Aさんは、「優れた指導力をもつ教員」がプロであると述べられました。京都において塾講師を学校に招聘したことを話題に、講師の指導力に魅力を感じたことを述べられました。塾のことを話題にするのは、現在では問題ないでしょう。問題があるとすれば、学校の先生より塾の講師が優れていると一点張りでいうことです。Aさんにはこうした態度がありませんでしたので、よいと思います。今後も「参考にすべきだ」程度にしておきましょうね。プロの教師は、教科教育の最終目標を指標として示す技能をもたなくてはならないというのも、貴重なご意見であったと思われます。実践的コミュニケーション能力を養うため、4機能=よむ・きく・はなす・かくをいかに指導するかに触れられ、これと家庭教育との関連を述べられたのもよい点です。学校教育と家庭教育を結ぶスタンプカードの作成も、方法論といて語るに値するでしょう。そのほか、Aさんは、恩師の先生から受けたライティングノート添削についてお話されました。Aさんの問題点は、ご自分の主張を引き出す際に、まずなんらかの話題を前提にされるところです。それが短いといいのですが、長いと説明口調になります。上のライティングノート添削については話が長くなっている印象をお受けになった他の参加者もいらっしゃったかもしれません。ここを短く話す技量をつけましょう。それが、「早口」を直すコツです。たくさんしゃべろうとすると誰しもはやくなります。しゃべるべき内容の厳選が、発言スピードをゆったりとさせます。ヘアピンカーブの前では減速しましょう。

 Bさんは、今回発言量が少なめでした。他の方の発言をじっくり聞かれていた印象が残っています。それは発言内容にもあらわれていました。授業をあまた経験し、技量を上げていきたいという発言や、なにがあってもあきらめず生徒を育てていきたいといわれていたところに、教育的な愛情をワタクシは確認しておりました。音楽教育の立場から、音を出す楽しさについて語られていたのも印象に残っています。しかし、それぞれの発言の前に、他の参加者がいわれたことを繰り返す癖があるので、それが過ぎますともったいないと思いますよ。たとえば1分発言したとして、30秒もどなたかの発言をまとめる発言をし、そのあとにご自身の主張をするというパターンがBさんの特徴でした。これではご自身のご意見が薄まります。せめて15秒で他者発言のまとめをやめましょう。

 Cさんは、溌剌とした4回生という感じでした。講師の参加者が多い中、がんばったと思われます。わかる授業をやるためには、その「たね」がなくてはならないと主張されつつ、ご自身のことを「若手の教員として、熱意と意欲をもち、何事からも逃げない」といわれていたのが強く印象に残っています。ただ、自分から「若手」といわれても、確かにそうなんですが、面接官はどう感じるでしょうか。また、Aさんが話題にされた塾についてふくらました発言もいいものでした。塾は学ぶ意欲が前提としてあって通ってくるが、学校はそうではないところもあり、「子どもをすくいあげていく」場所であるといわれました。これはこれでひとつの意見でありますから、ワタクシは「いいもの」と評価したのです。このご意見に他の参加者から「文句」が出てこないとも限りませんので、その点は注意です。このほか、学びの楽しさ、もっと知りたい、学びたいと生徒に思わせることができる教員がプロであると述べられ、「なにを伝えたいのか明確に指示できる教員」がプロであるといわれたのも説得力がありました。

 Dさんは、民間経験の立場から、主に主張を組み立てられていました。そこはここでは割愛します。わかる授業を実践するため、授業の準備をいかにこなすかが、プロへの第一歩とおっしゃられ、教員は役者であり、医者であり、易者でなければならないと述べられました。これをもう少し説明する発言をされてもよかったと思われます。このほか、教員はプロとして、知識のメインテナンスを常に怠らず、学ぶ姿勢を存続させるべきであるといわれたのも、他の参加者のご意見と重なり合うものの、表現を違えて述べられていましたので、よかったです。Dさんは、小さな声、こもる声でしたので、同一教室内にいても聴き取りにくいところがありました。ワタクシだけでなく、ワタクシの横にお座りの傍聴者も聞きにくかったといっていらっしゃったので、是非本番ではもう少し声に注意してください。

 Eさんは、「指導力」と「熱意」、「教育方法論」の話題が進行していたところに、評価についてご意見されたのが、いい意味で風向きを変えた発言でした。生徒理解、コミュニケーション能力と評価の関連にふれられたのも、ポイント高い発言でした。ご自身の福祉をめざす立場から、わかる授業をどのように編成するかを自覚され、福祉理念と福祉実践の両者を統一したいといわれ、具体的にグループワークや事例について触れられ、生徒が思考する授業をやりたいと発言されました。発言回数が少なかったものの、ワサビが効いていた発言でした。Eさんの残された課題は、もっと積極的に発言するということです。すなわち、おされる側ではなく、おす側に廻りましょう。発言の時期も、自分が4番目にいおうと思っていらっしゃるとすれば、3番目か2番目にいうくらいの覚悟をもちましょう。

 Fさんは、このテーマから受けた印象を率直にお話され、教員には学習指導の技術アップと常に学んでいく姿勢が求められていると述べられました。それがたしかにプロの教師に求められていることでしょう。このほか、「たくさん説明することは、それだけでは上手とはいえない」と喝破したのが素晴らしい。言葉は少なくともピンポイント的な指導ができるよう、がんばってください。生徒が授業の主役ですから、プロの教員は支援に徹することがよいとのFさんの発言は、ややもすれば口数多いワタクシへの頂門の一針でもありました。また、やる気のない生徒も奮発できるよう授業を作りたいと抱負を語られていたのもよく、その実践として、英会話のリスト作成からALTとの協力体制を説明されていたのも好印象です。Fさんは、討論姿勢が極めてよくなりました。最初当勉強会にご参加された春前と雲泥の差があります。場数が人間を成長させるとワタクシは、そしてFさんと同席してきた参加者のみなさんも実感されているところでしょう。

 Gさんは、わからない生徒がひとりもでないようにするのが、教えるプロであるといわれ、「わかる授業」をどのように組み立てるのかが重要であり、放課後の補充的な指導、サポートも視野にいれ指導できる教員を理想像に挙げられました。その実践として、現在、英語を話せることが求められているから、しゃべることができるよう文法の基礎も必要なんだよと生徒に諭しつつ、まとまりある授業を展開していきたいと希望を語られ、発話・発問の仕方、確認テスト、生徒同士による交換マルつけに触れられました。実践例がほどよくご意見の中で展開されており、落ちついた雰囲気とともに説得力がありました。物腰やわらかな姿勢に秘めた情熱があって、いいですよ。ワタクシはGさんのピンと背筋を伸ばした姿勢をうらやましく感じています。ワタクシのような中年は、どうも腰がまがっていかんです。姿勢のよさは発声のよさにつながるのですね。

 Hさんからは、ただ教えるだけではなく、達成感をもたせることのできる教員がプロの教師であると主張されました。指導力は授業全体で発揮されるべきであると述べられ、教科の指導力について、すなわち、ボディー・パーカッションのことに言及されつつ、音読の大切さを教科に即し述べられたのです。討論のエアポケットを埋める貢献度の高い発言をされていたのもよい点です。「生徒になにをしていいのかパッと指示できるかどうか」がプロの教師として重要な要素であるとのことです。さらにここから進めて、自ら学び、自ら考えですから、指示をしなくても生徒が主体的に学習をしていけるように養成したいとまでいえば、よかったかもしれません。

 さて、個人のコメントはここまでにいたします。最後にないものねだりを。プロの教師とは、がテーマですから、スーパーティーチャーに触れてもよかったのではないかと思われました。また、学校全体においてプロの教師をどう養成するか、それと関わって実践的な、こんな研修受けてみたいという提案もあってもよかったかもしれませんね。それでも最初に示しましたように、優れた討論であったとワタクシは評価しています。

 次のテーマは、またあした。

 最後に、「出るかもしれないキーワード」コーナーです。@義務教育費国庫負担制度の改革…義務教育に関する地方の自由度を大幅に拡大するため、平成16年度から総額裁量制が導入されています。これによって少人数指導も充実可能となっています。諸手当て23種の枠をなくす試みですね。A防災対策の充実…平成16年度災による公立学校施設災害復旧事業では、419校の学校に33億4000万円を国庫負担しています。昨年10月には新潟中越地震がありましたね。B少子化対策…合計特殊出生率1.29で過去最低。平成16年6月、少子化社会対策基本法(平成15年7月公布)に基づき、少子化社会対策大綱を策定。15年7月成立の次世代育成支援対策推進法も憶えておきましょう。
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