日々旁午

2011



■「涙目の府知事、政治を知る」
 古典的見解にしたがえば、政治には3つの側面がある。それは、権力的側面と技術的側面、倫理的側面である。たとえば丸山氏によれば、なによりも政治は権力であり、権力闘争こそ政治であると語っている。権力は現実の場面で支配の形であらわれる。まさに、他人に自分のいうことをきかせることこそ、権力者の姿勢である。
 政治の技術は、経済効率を考えることといっていいであろうか。たとえば他国との戦争はカネがかかる。しかし、政治を用いて、つまり外交を通じて戦争が回避されれば、戦争の費用が浮く。ということは自国民にとって利益となる。
 倫理的側面は、政治があまりに権力に収斂してしまうと、独裁に近くなるので、ある階級の代表を詠ずるのではなく、主として貧困層を慮る政治態度を国民にみせることによって、自己の地位の正当性を表現するのである。
 こうした3点のバランスの上に「少数である」政治家は「多数である」国民の上に君臨することになる。
 さて、橋下氏は、泣いた。泣かされた。政治家としても、一人の男としても、究極にかっこ悪い事態である。しかも、それがテレビ放映されたのであるから、取り返しがつかない失態であったといえよう。
 前に山一證券倒産時、社長がテレビで泣いたときも、批判が強かった。大人の責任を負う立場とかけ離れすぎているからである。男が泣くことは、うれし泣きのほかは、オヤジやオフクロが死んだとき以外はやめるほうがいい。
 泣かされたのはどこであったか。橋下氏は、大阪府下の市町村長との討議の場(?)にでばっていって、池田市長・倉田氏に泣かされた。それをうらみに持っているかどうかまではわからないが、しかし、泣かされたのは事実である。ワタクシは、この泣きの涙に政治思想的転換点があったとみる。たとえ地方自治の首長であったとしても、政治的意識とセンスは持ってもらわなければつとまらない。この泣きの涙は、彼を権力者に仕上げたのである。
 泣く前に泣かせる、これが橋下氏の政治的信条になったのではないだろうか。権力は、他者を支配におくことである。涙はちょうだいものであって、これで相手がいうことをきくはずがない。つまり、知事初期のころの「お願い」が通じないと悟った橋下氏は、権力意欲をたくましくし、「ひれ伏させる」快感を感じつつ、それが政治の本質であると理解したのである。
 泣きの知事から独裁者的知事への歩みには、泣きの涙が隠されていたわけである。だが問題は、独裁者的政治思想があることではない。
 橋下氏はもともと、1期で知事を辞める気持ちだったと思われるし、知事初期は、「やることやったら禅譲」という考えであったと推測する。ところが、いまでは市長選に立候補するとまでいっている。しかも、知事を辞める手筈も整えているようである。
 ここに彼に欠けているものが加われば怖い。つまり、問題は、「温情」である。維新の会を率いて「数は力」を体現している橋下氏にあっては、まだ「温情」はない。彼が、厳しい環境におかれていたり、苦しんでいる庶民の気持ちに耳を傾けたとき、「温情」が備わる。権力者的姿勢に「温情」が染み込むと、ややいい政治家になる。温情を持った権力者になることが、問題なのである。そのとき、府民はすべてだまされるからである。
 ところで、橋下氏は、知事を降り、市長選に出馬して、大阪市を変えようとしている。橋下氏のやり方を貫いていけば、どうなるか。大阪市長になって、大阪市を改革したあとはどうなるのか。それは、袂を分かった堺に乗り込むのだろう。堺市長に立候補、堺を自分色に染める。では次はどうか。たとえば池田市に乗り込んで、池田市を改革する。自分のいうことを聞かない自治体は力ずくで上書きするのである。ここに、政治の技術はない。
 こういうように、自分のいうことを聞かない府下のすべての市町、町長、村長に立候補して、一つづつ色を塗っていくのであろう。まさに、戦国地図のミニチュア版である。橋下氏のこうしたむなしい戦いは、政治の技術的側面を無視した行動である。
 人を信じ、尊重し、幅広い他者とじっくり取り組みながら改革を前進させることが、後世語られる政治家ではないのだろうか。闘うべきは、平松市長ではない。ご自分である。そのことに彼自身気づいていない。気づく前に退場を願う府民も多いと思っている。
(7/19)

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■先週末の金曜日は、香川県宇多津にて、日教組香川主宰・香川県教員採用試験対策学習会を開催いたしました。ご参加のみなさま、オツカレさまでした。会場手配や資料印刷手配いただいた日教組香川の先生方、ありがとうございました。
 この16、17、18日は、大阪府の1次試験、集団面接の実施日です。これまで積み上げてきたものを信じ、力を出し切ってくださいね。みなさまからのご報告、お待ちしています。
(7/18)

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■2011/07/17 16:28:43 100万Hit達成!
(7/17)

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■先週末、9日は、広島にて広島県教職員組合主宰教員採用試験学習会を開催いたしました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。春からはじめて4回目となりました。レジュメすべてで過去問の分析と予想問題15問、関連問題15問の構成でした。予想および関連問題の合計30問を復習すれば、一定程度得点可能かと思います。広島は、2、3の記号問題を除けば8、9割は記述式ですから、書けないとまったく書けないです。是非、復習してくださいね。
 1次試験前の広島学習会はこれで終了です。2次対策として、お盆期間中に1回のみですが8月13日に学習会を開催いたします。よろこびあふれるみなさまとの再会を祈念しております。
 日教組定期大会が東京において開催されている最中にもかかわらず、広教組の先生方にはたいへんお世話になりました。厚くお礼申し上げます。教室の手配から、レジュメのチェックまで、お忙しい中恐れ入ります。8月期もよろしくお願いいたします。
 さて、あけて10日は、大阪にて勉強会を開催いたしました。こちらも、ご参加のみなさま、オツカレさまでした。さすがに1次試験前ですので、集団面接の練習参加希望が多かったです。基本的な質問事項に絞って、優しい面接官役として実施しました。総仕上げにふさわしい出来でした。知識系の質問は、府ではほとんどないと思われますが、問題集などを再確認して、補強しておいてください。
 この9日、10日は、大阪市の集団面接当日にあたっていました。日頃の成果が問われた2日間です。みなさま、どうだったでしょうか。勉強会のメンバーからも、報告がありました。てこずった方、多少からまわり気味だった方、まあ、終了後の感想はこうしたものでしょう。
 質問事項はここには書きませんが、だいたい基本的なものばかりでした。想定内のものばかりですし、これまでやってきた質問事項のヴァリエーションに過ぎないものといえるでしょう。
 さて、この16、17、18日は、ついに大阪府の1次試験です。自分のもっている力を出し切ってください。でも、緊張していますから、8割出せたら上出来です。そんな風に考えてOKです。
 16、17日は、試験と同時並行で勉強会も開催します。本番の試験終了後、教室に駆けつけてくださる方もいらっしゃると思います。どうぞ、よろしくお願いします。終了後の珈琲会において、検討会議を開くのもよいかと思われます。
(7/16)

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