日々旁午

2007



来期をめざしていらっしゃる方々が、すでにこの9月期、勉強会に参加されています。早いスタートはいい結果をもたらすと信じています。
 当サイト主宰の勉強会ですが、なんだか異変。いつもなら、10月に満席になることなどないのに、この10月はすでに満席の日程がある!びっくりです。昨年の今頃は、6名くらいのスタートだったかな。それだけ勉強会の存在がイロイロと知られてきたということでしょうか。秋から年内は、週に1回開催なのですけど、これなら土日ともに開催してもいいかなとも感じています。
 しかし、場所が問題。開催したくても、開催場所がない、わけです。なんとかなるか、調べてみます。でも、週2回開催して、みなさん来てくださるかなぁ。やってみて参加者3人とかだったら、へこんでしまいますんで。
(9/19)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

京都市合格の報を受けました。よかったですね。当サイト主宰勉強会に京都市受験組は2名でしたが、2名とも合格!よかった、よかった。
 これから10月の終わりにかけて、2次と同時並行で、合格発表がつづきますが、みなさまの合格を祈念しております。
 少し前に書いたものですが、右欄に、「教師は何に追いつめられているか−『世界』2007年2月号書評−」と「教員『評価・育成システム』の検討」の2つの拙論をアップしています。ご高覧ください。
(9/18)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

秋なのに連休がつづいてお休み気分ですが、みなさま、いかがお過ごしですか。こう書けば2次がまだの方に申し訳ないのですけど、この9月、10月は土曜日もあわせれば連休が3回もあるんですね。初回のこの連休は、なんだか雨模様ですな。
 さて、集団討論の再現をお届けします。テーマは昨日書きましたように、「日本の伝統文化をどのように伝えていきますか」でした。大阪の教育行政では、あまり伝統文化の教育ということについて声高にいうことはないのですけど、それでもたとえば音楽における和楽器の修得のように実施している学校もあります。
 一方、都では、華道や茶道を学ばせ、日本人としての誇りを身に付けさせるといった方針が固まったようです。華道を学べば誇りが自覚できるのか、その効果はよくわからないのですけど、都教委は、「10月にカリキュラムの作成に着手し、09年度実施の予定で、独立した教科とせず『総合的な学習の時間』などの活用を検討している。都教委によると、義務教育では全国初の取り組みという」(『毎日新聞』2007年9月14日)。しかも、高校ではすでに実施されている。東京発のこうした試みが地方に波及していくのでしょう。お茶やお華の先生の「教員」化でもしなければ、継続的な授業は成立し難いのではないかと推測します。
 とりわけ高校では、世界史未履修の二の舞いになるような感じもいたします。「やらされる」伝統や文化の学習に、どれだけの価値があるのか、「『勉強は役に立つ』と考えている小学生の割合は、世界の6都市の中で東京が最も低かったー」と『産経新聞』(2007年9月15日)が伝えている学習意欲低下状況をさらに低下させるような気もしないでもないです。
 東京に右へ倣えで、大阪も伝統文化の教育を重視するようになっていくのでしょうか。
 20分少しの集団討論では、どのような議論が登場したのか、7名の方が20数分間挑戦してくださったので、跡付けてまいりましょう。
 まずDさんがテーマを確認され、いわずもがなだったと思うのですけど、「学校で伝える」、「教員が伝える」立場で議論しましょうと討論参加者に同意を求められ、和太鼓が学ばれていることについて触れられました。これに反応し、Eさんは、沖縄のエイサーを手作りするという児童生徒の話題を取り上げられました。
 具体的に伝統文化を伝えるとして「何をする」かから議論がはじまったわけですけど、Fさんは、授業で体験させるにあたっての理念を述べられました。和太鼓にせよ、そのほかの伝統工芸の具体物の作成にせよ、結果として児童生徒に自国の伝統文化に対する誇りや自身を持たせてやることが大切であると。日本の文化が世界に影響を与えた事実を伝えることによって、自身を持たせるわけであり、社会科担当の立場から、葛飾北斎がヨーロッパの絵画に与えた影響など、具体的に語られます。
 こうした歴史の中に日本の文化の優秀性を確認するご意見が出る一方、地理的に伝統文化の学びを追求するご意見もでました。Aさんは、たとえば小学校の授業計画では3年生で地域学習をし、4年生で市町村、都道府県に学習の枠を広げて学んでいくことを示され、自分の住んでいる町、地域の文化的特色を見出そうとする学校教育の在り方を紹介されます。
 Gさんは、具体物の話に戻り、折り紙は文化であって、アメリカでもそのまま「origami」と表現するということを紹介されました。Bさんは、英語教諭をめざされていますので、日本の歴史や文化について扱った長文を学習させ、外国からみた日本の文化を学ばせることもひとつの方策ではないかといわれます。Fさんは、調べ学習として歴史学習から伝統文化を学び、体験学習として家庭科において和菓子作りをするなど提案されました。
 Eさんは、東京で講師をされた経験があり、そこに黒人や白人の子どもたちが在籍していたそうで、環境の違いからイザコザがあったことを述べられ、現実の文化摩擦を生きた教材(あるいは教訓)にすることもできるといわれます。このこととも関わり、Fさんは、伝統文化を学ぶ際には、自国中心主義に陥らないよう気をつけなければならないと発言されました。いわゆるエスノセントリズムの立場に立ち、他国の文化を軽視してしまう事態を心配するご意見です。Aさんは、民族的な問題に触れられつつ、地域の伝統文化をどう学ぶかということに、こだわりを持っていらっしゃるようでした。Dさんも、「自分の地域に根差した文化を学ぶのが第一歩である」と発言されました。そうであれば、Eさんの提案である着付けの先生をゲストティーチャーとして呼ぶ学習も、あるいは意味があるのかもしれません。Aさんは、DさんやEさんのご意見を受けつつ、「校区を歩け」という標語を示され、教員には、どこにどんなお店があり、あそこは田畑である」といった地域地理理解が求められていると発言されました。Cさんは、Aさんのいわれることももっともであるが、校区を歩いて様々なことを知るほか、過去にどのようなことがあったのか歴史的な考察も大切であると指摘されました。
 ここでBさんから、伝統文化について「自分の力で知る」努力をするべきであると提案し、他方、地域から教わる努力も必要と、ちょっと聞いていて趣旨が分かりにくいご意見がありました。討論の流れの中で、どのようにそれに沿った意見であるのか、明示する必要があります。
 Bさんの発言をはさみ、話題は具体的なものに戻ります。Eさんは、地域文化の違いということに着目し、大阪弁と標準語のことを話題にされ、「おおきに」という大阪文化について言及され、日常の児童生徒との触れ合いの中で文化について考えていくこともできると述べられました。Aさんはこのご意見を受け継ぎ、また、地域にこだわり、大阪のガイドブックを素材に児童生徒につかみとらせることもできるとご意見されます。
 ここでBさんから、討論の方向転換を示唆する「日本全体において、文化はどうなのか」との発言がありました。この発言はよい発言で、行き詰まりつつある討論を新しい方向に向かわせる力がありました。しかし、これにつづく発言が他の討論参加者から出てこず、ちょっと残念でした。
 その代わりに出されたご意見は、Gさんの視聴覚教材を生かして伝統文化の学習をすすめるとの発言でした。能や狂言は実際に見学するにしても難しく、校内でなんとかできないか、との考えからこうした意見が登場したわけです。最後に、Bさんが体験活動は伝統文化の学習に有効であり、その際事前事後指導をどういうように構築するかといった問題点を述べられて、議論が終了しました。
 んー、今回の討論は、議論の軸が定立せず、あっちへいったり、こっちへいったり、落ち着きのないものでした。また、テーマの主題をどのように「解剖」するか、討論の構想をどうするかといった点が意識されていなかったように思われます。そういう意味では、終了後の反省で傍聴者から評価があったように、あまりいい出来とはいえません。
 問題点はどこにあるのか。それは、切れぎれになっている全体的な討論の印象がまずあげられます。なぜそういうように感じられるのか。それは、討論のトピックがちゃんと挙げられておらず、個々別々に話されていたからです。さらに、上の討論再現文章からおわかりになると思いますが、「地域」がテーマなのか、「伝統」がテーマなのか、そのあたりの全員による解釈が成立していないので、中途半端になっているという点です。
 伝統といえば、歴史的な価値を含んだものの学習となります。地域といえば、歴史的な価値がどちらかといえば薄れていきます。だから、この両者を議論しようとすると、どうしてもちぐはぐになる…たとえば、今回Aさんは地域にこだわった発言を最後までつづけられましたが、討論全体に対して、それがどのような効果があったのか、これを反省しなければなりません。「校区を歩く」ことはそれ自体としては大切で必要なことですが、そのことと伝統や文化とどう関係するのか、そこが語られないと発言の重みがなくなってしまいます。
 また、Fさんの発言は歴史的、伝統的な理念の精神的な理解を児童生徒に求めるものであり、異文化の尊重や他者への優しいまなざしを持つべきとのご意見であり、語るに価値あるものでしたが、ではそれを具体的にどういうようにして実現していくのかの力強さに欠ける嫌いがありました。理念の提示とその具体的な実現方法、つまり授業実践とを、討論の時間内において両者ともに語れるようにすればグッとよくなると思います。
 CさんやEさんは、今回討論に初参加であり、なかなか難しかったと思われます。Cさんはまったくのはじめてで、しかも3回生。これからが期待されますが、討論初心者一般にお伝えする注意点として、「具体的に語る」、「語尾を濁さない」をお伝えします。Eさんは、何度か討論経験があるとおっしゃっていましたが、具体的なお話を抽象化できる力を養っていけばいいのではないでしょうか。単に「授業でこうしたことがあった」との感想を討論の場でいうだけでは、面接官は「あー、そうですかー」との反応しか示せず、「だからどうなの?」となってしまいます。これは、場数を踏むことで解消されていくと思います。
 と、今回は個別に注意点をあげました。実際の勉強会では、以上の記述のほかにも、個々人に対し、ワタクシの方から注意点をお伝えしましたので、是非、再考してみてくださいね。
 それにしても、2回しか発言していない方が7名中4名もいたのにはびっくりしました。新人の方はある程度仕方ないですけど、そのほかの方はもう少し、討論をリードするような発言を期待したいところでした。
 今回のコメントはちょっと厳しかったですね。では、また〜
(9/16)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ

昨日は、当サイト主宰勉強会に多数ご参加いただきまして、ありがとうございました。満席でした。来年度をめざす方もボツボツ増えています。先輩から有益なアドヴァイスをもらったことでしょう。1次試験や2次試験の報告書を先輩方からお預かりしております。次回以降、珈琲会において遠慮なく閲覧してください。
 さて、本日は、2次試験の受験報告を2名の方からしていただき、その後、個人面接と集団討論を実施しました。報告を担当いただいた方々、ありがとうございました。他の受験生の2次試験とのちがいなどが見えてきて、新規参加の方にとっても有益であったと思います。今回は、大阪府、大阪市、奈良県について報告していただきましたが、奈良の2次試験筆記は、広島に勝るとも劣らない難しさですね。あれを完答できる方などいらっしゃるのでしょうか。奈良は独自の対策を立てないとダメですな。これ、来年における勉強会の課題にいたします。今期は奈良を3名受験し、2名の通過でした。完全合格の報、期待しています。
 個人面接は、主にエントリーシートからお聞きしました。突っ込んだ質問にもちゃんと応答されており、かなりグレードアップしていると感じております。質問事項は個人情報となりますので、割愛しますが、例の「3点あげて答えよ」方式で質問した項目もありました。
 そして、集団討論です。今回は20分を切るくらいの時間、7名の方がチャレンジ、テーマは、「日本の伝統文化をどう伝えていきますか、議論してください」というものでした。討論再現は、次回の更新にいたします。
 フィー、ちょっとツカレマシタ。
(9/15)

日々旁午・表紙へ 浩の教室・トップページへ