日々旁午

2007



きょうは、土曜日、あすは、日曜日。ひさしぶりに週末が休みなので、のほほんとしている。
 朝からファミレスでキーボードをたたきながら、PC内を整理。資料を読んだり、作成したり、リラックスしながら取り組んでいる。こういうのはいいね。ゆったりした気分♪〜 嵐の前の静けさかもしれないけれど。
 大学も、後期授業がはじまっている。そちらも順調な滑り出しでいい感じ。やる気のある学生と会うのはよいものである。
(9/29)

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いたたまれない事件がつづいている。角界を揺るがす「いじめ殺人事件」、「中3強盗殺人未遂事件」、大阪府の学校でも飛び降り自殺が起きた。なかでも滝川高校の「殺人事件」(これを「自殺事件」で片付けるのはどうかと思うのでこのように書くのであるが、カギ括弧つきの表現に留める)は、なんともいえない様相を呈している。ネット世界では、マスコミの報じない内部告発が流され、「真相究明」の名の下に、いわゆる「祭り」が展開されている。政治家の領収書すら報道される時勢である。なんでも白日の下に晒される時代に、現代は、なっているのである。
 だから、学校側が事件を隠蔽しようとしても、それは無理である。大商学園のときの自殺事件もそうであったが、学校側は自ら率先して事態の全貌を公開しないと、余計に問題が複雑になる。まして、「はてな」のキーワードで「滝川ルネッサンス」というような言葉が「定義化」されるなどし、ネット世界で垂れ流され、学校評価が低下している現状、「開かれた学校」を地で行かないと、「廃校」の2文字すらみえてくるのではないか。在校生の動揺も想像以上のものがあるであろう。学校側が初期対応でいじめの事実を隠そうとしたのが、ネット世界の反感を買ったといえる。学校は真摯に反省しなければならない。
 加害少年の実名だけでなく、ハンドルネームかもしれないが、その彼女の名前や通学している大学の名称すらオープンになっている。校長、教頭だけでなく生活指導の先生の名前まで知られるところとなり、校長や教頭は、住所までネット世界で晒されている。人権救済申し立てを学校側がするのは当然といえば当然だろう。
 ワタクシなどは、こうした事態は行き過ぎだと感ずるのであるが、人びとの「真相究明」意識はとどまるところがない。逮捕されていない「主犯格」のある生徒は、とある大学(といっても、もうこれもネットですぐどこかわかる。しかし、ここでは伏せる)に推薦合格しており、その合格を取り消せといったネットによる匿名の圧力まである。加害者を社会的に抹殺したい負の欲望が、今回の「真相究明」を求める人びとのココロに溢れている。
 人びとが、そこまでする所以はなんなのだろうか。単なる遊び半分ではすまない。たとえば、「自殺した生徒は裸体をネットに流されたり、連絡先を晒されたりしているのだから、加害者の方も、実名や写真をネットに流してなにが悪い」といった理屈は、「目には目を」理論で、理解を得られるように感じている人々も多い。たしかに人ひとりが亡くなっているのであり、そこまで追いつめた加害者には大きな責任がある。責任はとらなければならない。だが、刑事事件に発展した以上、裁判が待っているのであるから、悪意ある「真相究明」は控えておくほうがいいのではないかというのが、ワタクシの立場である。
(9/28)

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ようやく秋めいてまいりました。ずーっと暑かったので、まだ扇風機は手仕舞いしておりませんでしたが、もうあまり使わなくてよろしいようです。
 扇風機を「つけっぱ」で寝てしまった今週はじめ、鼻がズルズルになってしまいました。どうも風邪気味です。熱はないので日常の活動に支障ありませんが、ハナカミが手放せず、往生しています。
 きょうは、そんな中、趣味のサウナにいってきました。やー、いいですな、サウナ。サウナを趣味というのは、変な表現かもしれませんし、いささか気が引けますが、単車とともにワタクシにおける2大趣味なんです。温泉も単車でよくいきます。湯が好きなわけですな。ハナをかんでは、スチームにはいり、汗を出す。お風呂もいい。ワタクシのよく行くサウナはこちらです。って、別に紹介せんでもええことですが・・・ 優待を目的に、ここの株でも買うかな。
 さて、来月27日の勉強会にキャンセルがありましたので報知いたします。先着1名の募集です。お申し込み、お待ちしています。
(9/26)

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前回紹介しましたように、第139回勉強会における集団討論のテーマは、「ゆとり教育と今後の学力の在り方について関連させつつ議論してください」でした。どのような議論が展開されたのか再現し、それからワタクシのコメントを書きますね。
 まずAさんが口火を切りました。テーマを確認し、ゆとり教育といわれだして5年目で転換したことに触れつつ、現在ではいわゆる学力重視に変わっていると述べられました。その際、時期学習指導要領の改訂に関連し、台形の面積の出し方が復活したことについて言及されました。こうした最新の教育時事を踏まえつつ議論ができるAさんは、今期すでに3つの自治体の1次を通過されている方です。
 つづいてCさんは、ゆとり教育批判がどのあたりにあるのかを説明しようとし、総合学習の時間が削られ、これにかわっていわゆる主要教科の授業時数が増加する最近の教育行政の見通しについて述べられました。英語や国語あるいは数学の基礎基本の確実な定着という美名の下、教科学習の時間が多くなることを指摘されました。Cさんご自身はこうした転回に酸性を示されました。Cさんも、現在2つの自治体の2次試験を無事終えられた立場の方です。Dさんは、このテーマを専門の音楽教育の立場から議論しようとされました。はじめてゆとりといわれたのは、「ゆとりと充実」の1977年学習指導要領改訂のときであることを示されつつ、音楽の授業時数は週当たり2単位時間から1単位時間に減少したと発言されました。これでは音楽によって児童生徒に付けさせたい力、これをDさんは、生活を豊かにする力、情操などと表現されましたが、これらの力を定着させられるのか、危惧されていらっしゃいました。Dさんも2次の結果を待たれていますね。
 AさんはC、Dさんのご意見を受け、どうやら学力というと小学校でいえば4教科に偏りがちであり、本来いろんなことを知るための「学ぶ力」そのものが低下しているのではないかといわれます。これをAさんは「教科を超えた力」、「総合的な力」と呼び、どのようにすればこうした力がつくのか検討していると発言されました。このAさんが定義された力は、「生きる力」とどう違うのか、それを述べていただくと、もっとわかりやすくなります。これがイコール関係であると、議論が難解になりますね。
 Eさんは、総合学習がはじまったときからこれに賛成であったとご意見され、児童生徒にどんな方向からであれ、学びに対する興味関心を持たせることは大切であると発言されました。基礎基本を児童生徒に定着させながらも、総合的に勉強というか学問というか、学ぶことに興味を持たせることに教育の最初の扉があるとお考えです。今回、勉強会初参加のEさん、来期をめざして今後も一緒にがんばりましょう。Fさんも初参加の大学3年生ですね、Fさんは、総合学習や、Dさんのいわれる音楽のほか、図工なども含め、いわゆる副教科が生活を豊かにする指導分野であると位置付けられました。それももちろん身につけるべき学力とされながら、たとえば日本人なのに日本語の読解力や表現力が低下している現状、国語学習を充実させる必要があるし、科学技術のマクロな向上のためには理科教育も重視しなければならないとご意見されます。後者の技術革新の観点から、いわゆるチャイナクロスについて述べられ、日本の将来を見通した教育政策を実施していかなければならない、そのための授業であれば、主要教科の内容の充実と時数の増加は期待されるところであるとの趣旨のご意見を展開されました。チャイナクロスについては、このページもどうぞ。
 Cさんは、Fさんのいわれた国際的な学力の比較にヒントを得て、今求められている学力のひとつは「言葉の力」であると具体的に話され、それはPISAの学力調査でも読解力の低下が証明されている報告があるとし、日本人にありがちな情緒的表現のよいところは伸ばしながらも、論理的思考を増進するための「言葉の力」を身に付けさせるべきであるとお考えです。ここでBさんは、そもそも勉強を好きと思えない児童生徒をどうするかと問題提起されました。学力を定着させるのは当然であるが、学ぶことを心底好きにさせるためのなにか処方箋はないのだろうかと討論参加者にぶつけられました。こうしたBさんの討論における方向転換にどのように参加者達は反応するのか、しないのか。継続して学んでいくことが大切であることは系統的な教科において必要な学習態度ですね。Bさんは今回初参加の方です。
 Aさんは、まず、授業時数の増減に関する改訂が波打つように戦後繰り返されてきたことを指摘し、注入主義とゆとり主義の交替が特徴であったといわれます。教育の方針によって、Bさんのいわれる「学びが心底好きになる」よう指導していかなければならないのはもちろんで、そのためにAさんがいわれたのは、教採でよく聞かれる「魅力ある授業」を通じてそれを実現するほかない、という回答でした。では具体的にそれは何か。そのことを音楽の授業で説明されたのがDさんでした。Dさんは、魅力ある授業とは、たとえば楽譜が読めるようになること、発声がしっかりできるようになること、こうしたやはり基礎的な技術能力を身につけさせることができる授業だと捉えられています。ドレミが読めない児童生徒に、ゲーム感覚で楽しく憶えられるよう(読めるよう)指導した経験を「音符ハエタタキゲーム」として紹介してくださいました。
 すなわちこうした授業は、Aさんのいわれる体験学習の導入ということになります。楽しく児童生徒の印象に残るような授業展開、これが体験学習の利点ですね。またAさんのいわれるように、机上で学んだことの実践として体験していく学びもありますし、検証としての体験学習というメリットもありますね。
 Fさんは、学習に対し意欲的になるにはどうすればいいかというBさんの提起を受け、自分自身も勉強が好きでなかったとおちゃめに報告しつつ、勉強することの意味や必要性を説くほかない、とご意見されました。こうしたご意見を、今後どのように具体的に意見としてまとめられるか、この勉強会で今後1年かけて磨いてまいりましょうね。
 Cさんは、魅力ある授業に関連し、演劇を取り入れた授業を紹介され、体育館で国語の教科書を読んだ経験を話されました。これもダイナミックな実践ですね。
 Dさんは、少し話題を転換し、教育再生会議で授業時間の10パーセントアップの提案について触れられ、土曜日の学習や総合学習はどうなるのかという問題提起をされました。このことと関連し、Eさんは、業前の時間の使用方法について述べられました。これは多様に展開します。朝読書もそうだし、運動会の事前練習もそうでしょう。AさんはBさんとこのDさんの提起に対し、意欲的な学習は調べ学習でも可能とし、小学校5年生の田植えの授業を語られました。実感の味わえる授業の紹介でした。
 ここでタイムアップ。20分を切るくらいでした。
 さて、この勉強会で半年以上修練を積まれた方のご参加が3名、討論はじめての方も含め初参加の方が3名の6名の方にチャレンジしていただいたわけですが、いかがでしたでしょうか。積極的にやってみることが大切ですよ。後者の3名の方、今後もがんばってくださいね。すぐに前者の3名の方のようにはなかなかなれないですけど、めざすべきひとつのモデルがわかったと思われます。こうした方々が2次に進まれているということですから、具体的に今後どうしていけばいいか、ワタクシも支援しますので、来年の秋まで実力をつけていきましょう。
 さて、上のように再現しましたけれども、なかなか討論は滑らかであったとはいい切れませんし、議論の組み立てがうまくいったかといえば、そうでもなかったんです。テーマに即した討論になっていたかどうかということが、集団討論の評価ですけど、「ゆとり教育と今後の学力の在り方について関連」できていたかどうか、ですね、問題は。前者3名が討論をリードしてくださいましたが、テーマに対するトピックとして、ゆとり教育からの転換について充実した議論がまずあったかどうかです。これはある程度OKだったと思われますが、次に、最近の教育行政の展開について参加者一人ひとりがちゃんとおさえているかどうかです。
 ゆとり教育が批判されているとの認識は共有されていましたが、ポイントとして、ゆとり教育とは何かの定義がはっきりしなかったことが問題です。また、基礎基本の確実な定着とゆとり教育との関連性、「生きる力」とゆとり教育の関連性など、議論していただきたかったことは多々あります。ゆとり教育の方針における基礎基本の定着と、今後将来の学力観における基礎基本の定着とどう違うのか、それとも同じなのか。同じであるとすれば、どういう意義がそこにあるのか。学習指導要領を改訂してまでいうべきことなのか。総合学習の有用性や有効性を主張することは、ゆとり教育とどう関係するのか。こうした事柄をしっかり各個人が認識し、議論に参加するとかなり違ってまいります。こうした説明を冒頭できるとすれば、その方はかなり合格に近いのではないでしょうか。
 まあ、それは、今後しっかり身につけていくべきことですね。少しづつ、着実に勉強してまいりましょう。ではまた10月にお会いしましょう。10月は、新しくワタクシの教育原理の講義もさせていただきます。上記で簡単に(舌足らずで)説明したことについても、もう少しお話しますね。なお、ゆとり教育については、賛否両論あるwikipediaですけど、リンクしておきます。
(9/24)

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昨日、当サイト主宰第139回勉強会にご参集のみなさま、お疲れさまでした。新しくご参加の方も多く、当勉強会の方針や内容について、先輩からのコメントも含め、ご案内させていただきました。
 教員採用試験を受ける方々の最大の悩みは、やはり勉強の仕方にあると思います。そこで、当教室の先輩方に依頼し、どのような教材や参考書を使用し勉強してきたのか、人物対策とマークシート対策と、どういうふうに乗り越えてきたのか、そして、当勉強会の特質を語っていただきました。プレゼンしてくださったKさん、Fさん、ありがとうございました。
 つい最近発表がありましたが、今期ずっと参加されていらっしゃったお2人の方が奈良県に合格されました。あの難しい2次試験を合格され、ワタクシも本当にウレシイです。おひとりは現役の方、もうおひとりは講師の方でした。いずれも小学校合格です。以前書きましたように、奈良受験の方は当勉強会に3名いらっしゃって、2次に進まれた2人が合格したことになります。奈良でも勉強会の効果があることが実証され、ウレシク感じております。論作文をしっかり勉強されていましたし、面接対策にも力を入れられ、その成果が認められたということですね。本当によかった。これで、昨年から、奈良の合格者が数名づつですけど続いたことになり、主宰者のワタクシといたしましても、自信を深めております。
 さて、このように本日の勉強会では、2次の報告とともに、新しい参加者に対して勉強の方法に関する質疑応答があり、その後、個人面接と集団討論を実施いたしました。
 個人面接は、エントリーシートに基づきつつ、パーソナルな点に言及した質問でしたので、こちらWEBでは割愛します。個人面接の対象者は、昨年の秋以来、研鑽を積まれてきた方であり、みなさんからのコメントにもあらわれているように、「ばっちし」でしたね。少しだけ、ワタクシの方から注意点を申し上げましたが、些細なことであって、面接に関する本質的な問題点となるところではありませんでした。それでも、試験当日は極度の緊張状態に陥りますから、ちょっとだけご注意を。遅ればせながら、昨年の当教室卒業生からいただいた激励の言葉もお伝えすることができました。
 最後に集団討論を実施いたしました。本日生まれてはじめて集団討論なるものを経験された大学3年生の参加者の方もいらっしゃいました。なんでも経験=場数です。とりわけ討論は、すればするほど伸びます。是非、怖がらず、積極的にご参加くださいね。
 討論のテーマは、「ゆとり教育と今後の学力の在り方について関連させつつ議論してください」でした。これに、今期2次をお受けになられた方3名と、来期をめざす3名の方の合計6名が、20分間議論されました。その再現は、あすの更新にいたします。
 11月開催のお申し込みをすでに受け付けております。お申し込み、お待ちしています。
 10月と11月の前半は、ゲストの先生方にご参加いただく予定です。イロイロな教育に関する疑問をぶつけてみてくださいね。
(9/22)

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枚方の談合事件は、記憶に新しい。警察官の不祥事として、いま、裁かれている。枚方市長も降板。
 当然それに伴い、出直し選挙が行なわれるわけであるが、そこに立候補したのが、誰あろう、あの竹内脩氏である。氏は、いうまでもなく、前大阪府教育長であった。『毎日新聞』(2007年9月20日)が、「教育長時代に学区再編や公立高校の統廃合を断行」と、氏の実績を伝え、氏の言葉として、「『批判もあったが、誰かが取り組むべきこと。結果的に多くの支持を得たことは、いい思い出』と振り返る」と、「多くの支持」があったかどうかは知らないが、その横顔を報道している。また、同紙は、「府立高校の講師採用を巡る汚職事件では、私学関係者から高級料亭で接待を受けていたことで批判を浴びた」と伝え、これまた氏の言葉として、「『不用意だった。でも社会的、道義的にケジメをつけ、身を律している』」との感想を掲載した。
 このサイトでも、上之宮非常勤講師採用汚職事件に関連し、かなり批判的に書いたことがあったし、年頭の所信表明が府のページになかったことを批判したこともある。ちょっと前のものであるが、再掲しておこう。
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  大阪府教育委員会(事務局)が揺れに揺れている。元教育監の汚職事件である。教育監は事務局のナンバー2にあたるらしい。『毎日新聞』の2007年2月11日の速報である。「元」とあるようにすでに退職しているのであるが、「贈収賄容疑での立件を視野に入れており、府教委を舞台にした教員採用汚職事件に発展する可能性が出てきた」と報じられている。
 詳細な報道はまたTVでなされると思われるが、毎日の報道が勇み足でなければ、これはひどい。贈賄側私学幹部(市内中高一貫教育校の理事長)の孫娘を臨時職員に採用し、それ絡んで金品(スーツ仕立券)の収賄をしたのだからなにをかいわんやである。まさか、この教育監がHN氏であるわけないし、NA氏であるわけないし、ひょっとしてMW氏なのであろうか。この辺ははっきり報道されていないし伏せなければならない。(後記『讀賣新聞』2007年2月11日付を参照のこと)
 この件だけでなく、上のように「府教委を舞台にした教員採用汚職事件」(『同上』)というのがほんまにほんまなら、今夏の採用試験にもなんらかの影響があるのかもしれない。具体的にそれがどういうふうなのかはわからない。しかし、こうした贈収賄が現職において伝統的に行なわれているとすれば、ごっそり府教委事務局上層部のメンバーを入れ替えなければならない。まあ、本件は、元教育監と私学理事長のプライベートな関係が収賄の温床になったのであって、いわゆる「組織ぐるみ」でないことを祈る。しかし府警は徹底して調査すべきであろう。
 ところで昨日の事件は、大阪府教育委員会事務局だけでなく、大阪府立高校の各校長教頭に激震を与えたが、唯一救われるのは、この関係臨時職員の勤め先の校長が「高級スーツ」を返却していた点である。これがまた波紋を呼ぶことになったら目もあてられなかった。ただ、「いつ返したのか」という「時点」の問題はあるものの、潔白であることを祈るばかりである。
 それにしてもこうした「口利き」があるのはなぜなのか。ふつう非常勤講師の採用は、各学校長の裁量に任せられるのであるから、そこに情実が働いたとしても致し方ない。一般的にいって、だれを講師として雇うかは、イロイロな記録を基にして、校長の「独断」で決めてよいのである。思うに「口利き」などしなくても、元教育監の和佐氏がごく「普通」に依頼すれば、別に問題の起こりようがなかったのではないのだろうか。実は非常勤講師の採用にあって、「よくある話」なのである。
 問題は2つ。ひとつは、ここに金品の授受があったこと。そんなことをしなくても採用されていたであろうに。正式教員ではないのであるから。もしもこれが正式教員の採用に当たっての贈収賄事件であったなら、ことは破滅的に大きくなる。いままでもよく受験生の間でウワサがあったが、正式教員採用における「縁故(コネクション)」は、(もしもあったとするならば、)これを機に完璧になくなるであろう。職種は違うが公務員という点でいえば、奈良の消防署員不正採用のような馬鹿げたことをしてはならない。しかし、渦中の非常勤講師に採用された女性はどうなるのだろう。この女性自らが頼み込んだのなら罪ありであろう。だが、なんとなく上宮元理事と和佐氏との密約のように思える。そうだとすれば、この女性も被害者といえる(『讀賣新聞』2007年2月11日付を参照のこと)。ひょっとすれば上宮に採用されなかったから府の非常勤講師に「せざるをえない」と元理事が動いたのかもしれない。
 もともとこの元理事はいわば「学校から追い出された理事」なのであるから、そうした悪事に長けた理事なのだろう。2億円ほどの接待支出は誰がみてもおかしすぎるからである。上町大地に激震とともに余震も起こりそうである。
 もうひとつの問題は、非常勤講師そのものの存在である。いっそ、これを機会に非常勤講師なんぞなくしてしまえ、というと、現に非常勤講師でがんばっている方々に叱られてしまうが、いま非常勤講師をされている方を、すべて正式教員に採用していただきたいというのが、ワタクシの主張である。こんな(旧)教育基本法第6条に照らして正常ではない採用形態があるからこのような事件も起こる。そして事件は非常勤講師の採用においてすら、相当の困難な事態にあるということを自白した。つまり、財政の問題に直結する。大阪府下では圧倒的に先生の数が少ないのである。しかし、正式教員ではカネがかかるから講師採用となるのである。
 いま、大量採用しているのが教員不足を物語っているが、それでも足りない。この夏の試験では、非常勤講師に頼らないよう、3割り増しくらいで採用すればいいと切に願う。
 この記事は、2007年2月10、11日に書いたのであるが、少し温めておいた。なぜなら、速報の毎日は、容疑者を実名報道していたかったから、事件の一定程度の真相を理解することができないと思ったからである。現在では、竹内脩教育長も接待を受けていたことが判明しているし、そのほかにもゾロゾロ出てきそうである。府教委には真摯な反省が求められる。だが、金品の授受がないなら、講師が足りない学校にイイヒトをオファーするのは間違いではない。どこの業界でもそうしたことはある。
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 以上が再掲である。なお、和佐元教育監は、上之宮の元理事長(有罪確定)から親族を非常勤講師に採用するよう求められ、府立高校長に紹介して謝礼を受け取ったとして、今春、大阪高裁で懲役1年執行猶予5年の判決が確定している。
 この後、竹内氏のいう「ケジメ」(『毎日新聞』2007年9月20日付のことば)がたしかにあった。減給処分であった。なお、下記のようにその後の給与は支払われているし、竹内氏の教育長としての退職金は返還されていない。『毎日新聞』2007年5月23日付の「府教委贈収賄の住民訴訟:幹部への給与支出、賠償請求を棄却−−地裁 /大阪」という記事である。この裁判の続報は管見のかぎりないので、請求棄却で終了したのであろう。 
 「府立高校の講師採用を巡る汚職事件に絡み『接待を受けていた府教委幹部を減給処分にとどめ、違法な給与を支払った』として、府立校の教諭2人が府に対し、給与の支出を決めた太田房江知事に計1020万円の損害賠償を請求するよう求めた住民訴訟の判決が22日、大阪地裁であった。広谷章雄裁判長は『減給処分が著しく合理性を欠くとは言えない』と、教諭側の請求を棄却した。
 判決によると、府教委の竹内脩・前教育長と成山治彦・前教育監は01〜05年、上宮学園の元理事長(76)=贈賄罪で有罪確定=から接待を受けたとして、昨年3月に減給処分を受けた。同4〜7月、竹内前教育長に600万円、成山前教育監には420万円の給与が支払われた。
 広谷裁判長は『教育行政のトップの地位にある者の行為として、府民の不信や疑惑を招き不適切』と批判したが、便宜を図っていないことなどから『減給処分や給与の支払いは違法とは言えない』とした」。
 裁判長の「教育行政のトップの地位にある者の行為として、府民の不信や疑惑を招き不適切」を真摯に反省し、「人生最大のチャレンジ」(氏のことば)が陽の目をみるよう、今次の枚方市長選を闘ってほしい。
(9/21)

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