16期中教審答申@のキ―ワードと解説

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 16期は全部で諮問に答えた事項が3つある。それぞれについて解説していく。15期を引き継いだ、下ですぐとりあげる第2次答申の重要な項目はたった6点である。この答申を貫く基本スタンスは、「個に応じて教育するには、制度を見直そう、中高一貫教育を設置したり例外措置を設けたりしようということ」となろう。

「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について(第2次答申)」
平成9(1997)年6月26日

自分さがしの旅・・・教育は、「自分さがしの旅」を扶ける営み。だから個性を尊重し、個人の能力適性に応じた教育を提供すべき。この理念から、「形式的平等の重視から個性の尊重へ」という転換が導き出される。個性や個々の能力を伸ばすための教育政策にあっては、「平等」がいわばじゃまになる。それゆえ「形式的平等」と表現に苦しまざるを得ない文部科学省の姿勢がみえる。総体的にいって、戦後教育政策の「平等神話」批判と受けとめられよう。自分さがしの旅=「教育上の例外措置」の合理化、理由付け。

教育における不易・・・基礎、基本の確実な定着、思いやりや正義感など豊かな人間性、とくに我が国の伝統文化の尊重。不易をより重視する志向がこの答申では強くうかがわれる。なるほど正義感が社会全体に増せば、ワタクシたちの生活環境はよくなる。そのため、道徳教育をためらわず展開。

中高一貫教育・・・その長所と短所の把握。制度的把握。2つのタイプがある。ひとつは、同一の設置者が中学校、高校を併設するタイプ(独立した中・高を併設するか、まったく新しい中等教育学校を作るか)。もうひとつは、市町村立中学校と都道府県立高等学校を連携するタイプ。都道府県でパイロット校を作って、やがてはそれをエリート校にしようとする政策であろう。

複線化構造・・・6・3・3体制と6・6体制との2本立て。結局、中高一貫教育導入にあたり、保護者や教育関係者の支持を得るべく選択の幅を広げようとしてこのような言葉が使われる。従来の中等教育もいいところがある、意義があるということをいいたいための方便。当然進学意欲の高い家庭では、6・6体制を選択するケースが多くなるであろう。それが受験競争の低年齢化を生むことは間違いない。

教育上の例外措置・・・一人ひとりの能力にみあった措置をとろうとすれば、「形式的平等重視」にかわり、個に応じた指導となろう。「平等」は絶対的な価値をもってわれわれの耳に響くので、「形式的平等」といい直して強引に「個性尊重教育」を進めていこうとしている。「飛び級」は受験競争を激化させるのでだめ。「飛び入学」は一分野に突出した17歳、当面高校に2年在籍したものに許可された。

高齢社会と教育・・・高齢者という立場や価値観の異なる人びととともにわたしたちが生きていることを自覚する。長寿化するのであるから、生涯学習が必要。だが、お仕着せの生涯学習には批判が多い。学校現場では、総合学習などで思いやりなど豊かな人間性を培い、介護・福祉について学ぶ。

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