16期中教審答申Aのキ―ワードと解説

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 この答申で、「豊かな人間性」の内実が明記される。これを憶えれば、あとはやさしく保護者に言い聞かせるようなかき方なのでおそるるに足りない。この答申の論調は、一言でいえば「荒れ行く社会の対策に道徳教育を」ということになろうか。重要なのは7項目だけ。

「新しい時代を拓く心を育てるために」―次世代を育てる心を失う危機―
「幼児期からの心の教育の在り方について」
  平成10(1998)年6月30日

生きる力の核となる豊かな人間性・・・@美しいものや自然に感動する心などの柔らかな感性、A正義感や公正さを重んじる心、B生命を大切にし、人権を尊重する心などの基本的な倫理観、C他人を思いやる心や社会貢献の精神、D自立心、自己抑制力、責任感、E他者との共生や異質なものへの寛容。こうした6点を主張する裏には、ワタクシたちの社会の、モラルの低下がある。

地域社会の教育力・・・地域で子育てを支援するため、異年齢集団の中で豊かな体験活動を子どもに提供する。具体的には、長期自然体験村の整備、山村留学・国内ホームステイの準備計画化、民間青少年団体の活動に参加、地域行事への参画など。

道徳教育の充実・・・心を育てるには、体験的な道徳教育を進めることが不可欠。「良い子」を作るのではなく、「子どもと共に考え、悩み、感動を共有していく」授業の方針を貫くこと。とすれば、ボランティア活動や自然体験活動、郷土文化に親しむ活動を展開し、そこで学んだ多様な道徳的価値を内面化していくことが重要である。

カウンセリングの充実・・・教育相談の体制を充実すべくスクールカウンセラーを学校に配置してきている。カウンセラーと協力しつつ、教員もカウンセリングマインドを養い、問題行動の兆しを敏感に捉え対応していくことが大切である。相手の話をじっくり聞く、相手と同じ目の高さで考える、相手に深い関心を払う、相手を信頼して自己実現を助ける、などのカウンセリング技術を高めよう。

心の居場所としての保健室・・・精神的な問題を言葉に表現できず子どもの心に沈殿し固まっていく。身体的な不調にこれが転化する。こうした心の問題が保健室登校としてあらわれる。「心の居場所」を求める結果が保健室にたどりつくといえよう。養護教諭の健康相談活動を充実させなければならない。

不登校と問題行動への対応・・・不登校の子どもは「心の成長の助走期」にいる。不登校克服の過程で、その子どもに個性を発見させたい。不登校問題の解決は、「教育の大三角形」のなかではかるべきで、その際、適応指導教室の活用や、自然体験活動の価値が問われる。問題行動には毅然として対応する。「まじめさ」、「異質さ」を根拠に不当ないじめが発生する場合があるが、教員の努力でなくしていく。

関係機関との連携・・・ナイフを持ち歩くことや薬物を学校にもちこむなどの反社会的行動を、警察や児童相談所などの関係機関とためらわずに連携し防止する。子どもたち全体が安心して学ぶことのできる環境を確保するのが、学校の責任である。

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