第17期 中教審報告のキーワードと解説

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 「少子化と教育」の関係についてかかれたこの文書は、「答申」ではなく、「報告」である。まずこのことに注意を喚起しておきたい。では両者はどう違うのか。「答申」は、審議会が大臣の諮問に答え、まとめた文書であるのに対し、「報告」は、たんなるレポートである。日本の社会的、教育的現状を分析し、危機感を覚え、たまりかねた審議会のお歴々が「少子化が進んでいるけど、このままで日本はだいじょうぶですかぁ」と、大臣の質問に答えるのではなく、いわば勝手に警告している文書である。しかし、答申と同様、重要な意見であるのには変わりはない。この5項目だけは押さえておきたい。

「少子化と教育について」
平成12(2000)年4月17日

少子化の現状・・・晩婚化や未婚化が進み、合計特殊出生率(平成10年で1,38)が下がりつづけ、年間出生数が120万人になった。その背景には、子育ての不安、負担感、子育てに対する行政支援の不十分さがある。個人の結婚観の変化や、パラサイトの問題も。

少子化が子どもに及ぼす影響・・・@子ども同士の切磋琢磨の機会が減少、A親の子どもに対する過保護・過干渉を招きやすい、B子育てについての経験、知恵の伝承・共有の困難さ、C学校や地域で、一定規模の集団を前提とした活動、たとえば部活動や伝統行事が成立しにくい、Dよい意味での競争心が希薄になる、などにまとめられている。子どもの数が減れば、どんな問題が出てくるか想像すればよいのであって、憶えるというものでもない。

幼稚園教育・・・政策的には、満3歳に達した時点で幼稚園に入園できるよう整備し、子育ての不安を緩和。また、幼稚園における預かり保育、幼児教育相談を充実させ、幼稚園そのものを子育て支援活動センターにする。保育所との連携も考えられている。「幼児教育振興プログラム」の策定し、幼児教育の体系的整備を図る。

子育て理解教育・・・各学校において、家庭生活は男女が協力して築くのが大切であるということ、子どもの成長発達に果たす親の役割、子育ての体験学習、性に関する学習などを、「家庭科」、「道徳の時間」、「保健体育科」を活用し、身に付けるよう指導する。

地域社会と子育て・・・異年齢集団の中で活発に交流する子ども像を念頭に、自然体験活動や文化活動を積極的に行なう地域作りをする。価値観の違いを認識し、多様な人びとが生きるこの地域社会こそ、自分たちの暮らす場所であるということを自覚させる。週5日制を踏まえ、「全国子どもプラン」の一環として「子どもセンター」の活用も図りたい。

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