聾 浩の教室 聾
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NPO設立趣意書
 近年、学校教育が抱える課題は、一層複雑・多様化してきています。そのため、子どもの生活や遊びの変化、身体の発達や心の変化に由来する問題、学校における「いじめ」・「不登校」などの「教育病理」、さらには校内暴力や学級崩壊などの「学校荒廃」等に教員一人ひとりがどのように対峙していくべきかが今問われています。

 これら直面する教育課題に対応し、21世紀を切りひらく心豊かでたくましい日本人を育成する観点から、「人間力向上」のための教育改革を着実に進めていくためには、教員が自ら胸襟を開き、子どもへの共感的理解を深め、子どもが心を開くまでねばり強く接近していくことが求められています。こうした教育姿勢は、教員が獲得し、果たすべき本質的な姿勢であると同時に、こうした教員の姿勢に対する保護者や国民の期待も益々高まってきています。そして、従来、学校教育においては大部分の時間を教科の授業に当ててきましたが、複雑な社会や子どもの心的状況を視野に入れ、相互関連的に知をはたらかせ、心を交流させて問題を解決するための時間を今まで以上に取るように心掛けねばなりません。

 このように、現代の教員は現代社会の動向や子どもの状況が投げ掛ける諸問題に適切に対処できる資質・能力・心情を必要としています。そのため、一人ひとりの教員がより一層資質能力を高め、その力を最大限に発揮することがますます重要になってきています。その教員の資質能力を向上させるにあたって、各教育現場では、教員の養成、採用、研修の各段階や人事管理を通じての一貫した人材育成の取組みがなされていますが、それに加え、適切な職場環境が整備されていることも重要になってきます。

 教員の人材育成、すなわち資質能力の向上は、日々の教育活動を通して高められていくものです。管理職をはじめとしたすべての教員がこのことを認識し、連携して教育活動を行う職場づくりを進める必要があります。学校は、多様な個性や能力を持つ様々な教員によって構成されており、その中で、教員が互いに学び合い、補い合うことを通しても、教員の資質能力が高められると考えられています。例えば、教員が抱える課題について先輩教員が助言したり、年齢や教科、あるいは校種の枠を越えて意見交換がされることで、それぞれの組織の中での経験の伝達や、新たな考えや方法の発見につながるとともに、他者とのコミュニケーション能力も身についていくのです。またあわせて、教員の資質能力や適性、学校の特徴や課題に応じた教員の配置や、教員が教育活動に専念しやすい環境づくりなど、それを支援する体制を今後とも充実させることが求められていると考えます。

 また、教育現場では家庭や地域社会と連携を密にし、協力しながら子どもの育成を図るように留意しなければなりません。教員及び学校が「家庭や地域社会とともに児童生徒を育てる」という視点に立ち、家庭や地域社会に対して積極的に働きかけるとともに、学校以外の場でも、情報交換や意見交換を行なえる「開かれた教育環境づくり」が重要だと考えるのです。

 このことは、これから教員を目指す若者に対しても同様です。実際の教育に携わる前から、積極的に教育現場における課題を考え、他者の意見はもちろん個性や能力を認め合う中で、自分自身の資質能力を高める努力を惜しまないことが大切であると考えるのです。

 そのことを踏まえ、当法人は、教育現場における実態調査・提言を含めた教育に携わる方の教職教養研究及び意見交換を深める交流活動とともに、家庭を含めた地域社会に対しても、教育に関する多様な情報を提供し、第三者的立場から学校現場における問題・悩みを相談できる環境を構築することを通じて、子どもの健全育成とよりよい教育環境の推進に寄与することを目的とします。

 以上のことに鑑み、この度、活動の規模の拡大と組織体としての基盤を固めるとともに、社会的な信用をより強固にするという意味においても、本法人の設立の必要性を感じ、本設立認証申請手続きに及ぶこととなりました。

(内閣府認証年月日:2007年9月7日)


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