聾 浩の教室 聾
−掠-mode版−

曆久々の映画U

 前作の方がまとまっている、というのが、大方の感想ではなかろうか。マトリックスUのことである。話が大げさ過ぎて、「詰っていない」のである。ウルトラマンやスーパーマンじゃないのだし、あれだけ空を飛ばれるのもどうかと思う。ラストシーンは制作者が第3作への飢餓感を植え付けようとしたのだろうが、逆効果であろう。

 敵役のスミスが「more」とつぶやいた場面では、感動ではなく笑いをさそわれた。ゲラゲラ笑い出すのを堪えていた。向こう三軒両隣もその様子。その意味ではニュータイプの喜劇SFである。なにが問題なのであろう。ドラマがないのである。というより、ドラマはあるにはあるが、CG効果をふんだんに採用してしまって、ドラマが薄まっているのである。

 せめて「つづきもの」にしようとたくらむにしても、ターミネーターのようにひとつづつまとめてほしい。テレビ番組じゃあるまいし。双子の煙になっていくキャラクターも、グリコのおまけより酷い。映画全体におけるその存在はまさに煙に等しい。だから「詰っていない」のであって、ツギハギなのであろう。薄まっているのであろう。

 もう、SFに感動を求めるのは間違いである。SFは喜劇として生き残る道を模索しているのである。それだけワタクシたちの現実が、問題意識をもっていないというべきか。将来を投影する映画にさえ、夢を描けないのだから。アトムとネオの違いを感じたレイトショーであった。

July 25,2003・浩


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