集団討論についての覚書・6

人物重視試験のおおきな壁

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例題 2

          次に、3の「『読書離れ・活字離れ』が進んでいるが、どうしてそのようなことが起こったか、また、どうすれば防げるか」について考えていこう。まずは、思いついた言葉を簡単に書いてみる・・・
   

 教科「国語」は小・中・高、常に勉強しなければならないし、学校に必ず設置しなければならないもののひとつに図書館があるわけだから、このテーマはどの校種においても出題される可能性がある。さて、このテーマは、2つの課題を含んでいる。この両方を議論し、結論を出すことが要求されている。第一は、なぜ読書離れ・活字離れが起こったかであり、第二は、それをどう防ぐかである。

 第一の観点からは、国語力の衰退、活字との付き合いのなさ、レジャーの時間の増加、まんがの普及、図書に関する情報の欠乏、などが考えられるであろうか。どう防ぐのかについては、本に対する興味・関心の復活、図書館の有効な利用法、国語の時間における読解力の養成、よみきかせ、朝の会をつかった読書会、などであろう。このテーマは、テーマの中に議論の方向性が明示されているので、1よりも討論しやすいのではないだろうか。つまり、おそらくぶれることなく受験生は課題の本質を把握し、討論の流れを予想することができると思われるのである。しかしこれも良し悪しがある。討論の流れが似たり寄ったりになるのだから、どのグループも同じような内容をもつ討論=「金太郎飴的討論」をしてしまう可能性が高い。それだけに掘り下げの度合いが勝負となる。

 たとえば、本質的な討論の前提に、読書離れの時代背景を考えてみるのもよい。なぜに読書をしなくなったのか。面接官の若い頃も読書離れまたは読書嫌いはあったであろうが、その原因が君たちの時代における根拠と違うかもしれない。面接官の世代とは違う若者の目からみての考察、というような問題提起的な発言を期待したい。それが、明日の教育現場を作る君たちの役割であろう。また、情報教育との絡みから、読書離れを議論することもできよう。このように多様な議論の枠組みが可能であり、少しでも斬新な視角を参加者は提供するよう努力してほしい。それが「金太郎飴的討論」とは一味違う討論をする契機になろう。日頃の教育に関する情報を貪欲に摂取されたい。

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