いのち

司さんの投稿へのコメント

 私の尊敬する人の一人である黒柳徹子さんはユニセフ
      ⇒「人」ではなく「人物」としましょう。
親善大使として活動されている。実際に自分の足で多く
の難民キャンプなどを訪れた事を綴った著書のこのよ
            ⇒「事」は「こと」と書きましょう。
うな一節がある。「そんな、ひどい状況のなかで、自殺
をした子どもは、一人もいない、と聞いた。希望も何も
ない難民キャンプでも一人もいないと」
 ⇒微妙にわかりにくい引用ですね。括弧の中、2行目は、「希望も何もない難民キャンプでも(自殺者は)一人もいないと」ということですね。
 私はその時、だからいのちは大切なのだよと教えられ
たのではなく、生きるとは、いのちとはと考えずにはい
られなかった。生きていく中で大なり小なり不満や、悲
    ⇒意味不明の文章です。文章表現を工夫しましょう。こうした文章を本番の試験のときに書いたとすれば、その時点で不合格まちがいなしです。正確な文章を心掛けてください。そのためには、書いた後、何度も何度も読み返すことです。採点官の立場からいいますと、受験生の意見が自分と違っても、よほどのことでない限り問題にはしません。それよりも、「なにがいいたいんかわからん」と否定的に評価されるほうがマズイのです。
しみがあるが私たちは明日の食べ物に困ったり、いのち
⇒文章が長いですね。「〜あるが私たち〜」というところで一旦切るのがいい。すくなくとも、「生きていく中で大なり小なり不満や、悲しみがある。しかし、私たちは明日の食べ物に困ったり、いのちの危険にさらされるという心配はない」となるところでしょう。そして、表現上の注意として、「たり」は、対句表現でなければなりません。単体で使用するのはおかしいのです。つまり、「〜したり、〜したり」なのです。
の危険にさらされるという心配はない。私たちはいのちがあると
いうことを当たり前のこととして考えている。それは、
幸せなことでもあるが、自分の大切さや他人の大切さに気
づいていないことでもある。
     ⇒こと、もの、ため、わけ、ところ、などは平仮名で書きましょう。
 私は、以前老人ホームでボランティアとして食事の補
助の手伝いをしていた。不自由な体で一生懸命食事をし、
食べ物そして私たちにありがたいと感謝の気持ちをいつ
も述べてくれた。それまで、本で読んだことがあまりに
⇒これも、自分で書いたあと読みなおしていないから間違うのです。正確には「食べ物を頂ける喜びと私たちに対する感謝の気持ちを」ということでしょう。
も遠い世界で、自分には何が出来るのかと、悩んでいた。
しかし、私はその時まずは自分のいのちを大切にするこ
とそして他人のいのちも自分と同じように大切にするこ
となのだと気づいた。
⇒「いままで、本で読んだことがあまりにも遠い世界で、自分には何が出来るのかと、悩んでいた」を、この段落の最初に持ってくる。次に、「老人ホームでボランティアとして食事の補助の手伝いをしていた」ことを書いて、遠い世界と身近な世界をつなげる記述をすればいいでしょう。
 そして、そのことを生徒とともに考えていきたい。ここ
で私は家庭や地域との結びつきが生きてくると思う。家
           ⇒「結びつき」と書く場合、「AとBの結びつき」なのだから、必ず自分で両方を確認しましょう。ここでは、A=生徒で、B=家庭と地域、ですね。
庭で生徒の生い立ちを話す機会を作ったり、地域のお年
寄りと語る時間を設ける、あるいは農業の体験を通して
食べ物の大切さを学ぶなど、いのちと向き合う機会は溢
れている。
 ⇒たしかに「いのちと向き合う機会は溢れている」が、こんなにたくさんのトピックをあげられても困ります。そのうちの一つを掘り下げることで、論作文に深みをもたらしたいのです。ただたんにこれもある、あれもあると陳列したところで仕方がないでしょう。さらにいうと、いきなり地域、家庭、まして農業体験と書かれても困ります。
 豊かさに隠されてしまった、私たちのいのちを見つめ
直し自分と他人を思いやる心を育んでいきたい。
⇒全体的に盛り込み過ぎですね。黒柳さんの言葉からはじまって、老人ホームでの活動、生徒との「思いやり体験」の共有と論は進んでいますが、最後の段落にくると、黒柳さんの例示はあってもなくてもいいんじゃないかと思わせてしまいます。とりわけ老人ホームでの活動と黒柳さんの言葉と、どうつながるのか説明がほしいですね。 司さんが黒柳さんの言葉に突き動かされて、老人ホームの活動に飛びこんでいかざるをえないほどになったその根拠を明示して下さい。そうでないとこの2つのトピックを書く理由がないでしょう。ところで、前後しますが、「以前」老人ホームで活動をしていたと書いていますが、黒柳さんの著書を読んだのとどちらが時間的に先なのですか。「それまで、本で読んだことがあまりにも遠い世界」とあるので、読み手である採点官側は、黒柳さんの本を読んだほうが先と、考えるべきなのでしょうか。 最後に具体的な「いのち」の尊さを生徒に伝える指導法を述べようとしていますね。これはいいと思います。しかし、これを書くとすれば、この部分に費やしている文字数の3倍くらい書いてほしいところです。この論作文においては、理念と実践の両方を書こうと計画され、それが制限字数に縛られて書ききれなかったという感じがします。次回、こうした点を注意しつつがんばってください。

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