いのち

司さんの投稿

 私の尊敬する人の一人である黒柳徹子さんはユニセフ
親善大使として活動されている。実際に自分の足で多く
の難民キャンプなどを訪れた事を綴った著書のにこのよ
うな一節がある。「そんな、ひどい状況のなかで、自殺
をした子どもは、一人もいない、と聞いた。希望も何も
ない難民キャンプでも一人もいないと」
 私はその時、だからいのちは大切なのだよと教えられ
たのではなく、生きるとは、いのちとはと考えずにはい
られなかった。生きていく中で大なり小なり不満や、悲
しみがあるが私たちは明日の食べ物に困ったり、いのち
の危険にさらされるという心配はない。いのちがあると
いうことを当たり前のこととして考えている。それは、
幸せな事でもあるが、自分の大切さや他人の大切さに気
づいていない事でもある。
 私は、以前老人ホームでボランティアとして食事の補
助の手伝いをしていた。不自由な体で一生懸命食事をし、
食べ物そして私たちにありがたいと感謝の気持ちをいつ
も述べてくれた。それまで、本で読んだことがあまりに
も遠い世界で、自分には何が出来るのかと、悩んでいた。
しかし、私はその時まずは自分のいのちを大切にするこ
とそして他人のいのちも自分と同じように大切にするこ
となのだと気づいた。
 そして、そのことを生徒と共に考えていきたい。ここ
で私は家庭や地域との結びつきが生きてくると思う。家
庭で生徒の生い立ちを話す機会を作ったり、地域のお年
寄りと語る時間を設ける、あるいは農業の体験を通して
食べ物の大切さを学ぶなど、いのちと向き合う機会は溢
れている。
 豊かさに隠されてしまった、私たちのいのちを見つめ
直し自分と他人を思いやる心を育んでいきたい。

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