いのち

愛子さんの投稿

 先日、祖母が82歳の生涯を閉じた。がん告知の日か
ら死を覚悟してはいたが、いざ現実となると涙が止まら
なかった。私の祖母は唯一無二の存在であり、その存在
         ⇒唯一無二はいうまでもないことですので、なにか他の表現でもいいですね。
の大きさ、命の重みに改めて気づいた瞬間だった。
 しかし世間では、そうした一人ひとりのかけがえのな
い命が人によって奪われる事件が毎日のように起きてい
る。そして最近最も衝撃的だったのが、長崎で起きた1
2歳の中学生による4歳児殺害である。彼は、「君が逆
の立場だったら」という弁護士の問いかけに初めて顔を
強張らせたという。これは、彼が相手の痛みや恐怖を全
く考えずに犯行に及んだことを物語っており、その心の
未熟さに私はショックを受けた。私は、幼い頃から常に
              ⇒ここで、段落設定しましょう。
「相手の気持ちになって行動しなさい」と家庭でも学校
で言われて育ってきた。気に入らないことがあって弟に
八つ当たりした時、友達とけんかした時、いつもそう諭
された。実際、行動する前にそう考えるのは大変難しい
ことだが、徐々にできるようになっていた。
 しかし、昨今の少年事件をみていると、そうした考え
が微塵も感じられない。それは親子関係の希薄化などが
原因なのかもしれないが、私は学校もその役割を再認識
すべきだと思う。これまでも道徳の時間などを通じて、
学校は「命の大切さ」を教えてきた。しかし、今の生徒
の中にはそれ以前の段階である、「相手の立場に立って
考える」ということができない生徒が多々いる。相手の
立場に立って自分の行動を客観視できないから、気に入
らない相手をいじめたり、時には殺害にまで及んだりす
る。私はまず、生徒に相手のことをよく考えて行動する
ことを伝えたい。そのために、日々の出来事から前述し
た少年事件など具体例を取り上げながら、いっしょに話
し合っていこうと思う。その積み重ねがかけがえのない
「命」を尊重する心を育てていくと信じている。
⇒「いのち」のような「抽象題」では、抽象を具体化することがコツといえます。「いのち」と「学校教育にたずさわる私」をどのように紡ぐか、それを提示し、説得力ある論旨が要求されます。この論作文においては、そうした思考にのっとった論述は、最後の段落だけですね。もう少し、ふくらませ、論作文全体でこのことを訴えるような構成にすればいいかと思います。前半部分の論述は、評論家風になっており、ご自分の教育的な問題意識が、読み方によれば薄くなっていますので、注意が必要です。パーソナルな経験から、それでは学校で教員として、どのようなことが「いのち」の教育実践に関してできるのか、その展望的な中身を用意しましょう。つまり、第3段落を煮詰め、新しい視角をいれる形で書き直されることを期待します。Sept.22,2003

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