私の目指す教師像

こたろうさんの投稿

 私は、いわゆる「優等生」であったと思う。自分自身
が学校生活を楽しんでいたので、教員を目指そうと思っ
た。免許を取得し、運良く卒業してすぐに私立の教員に
なることが出来た。不安もあったが、希望に満ちていた。
 学校なんて大嫌い。先生は敵だ。初めて教室に入った
とき、自分に向けられる視線に戸惑った。今までに経験
したことのない関係にどうしたらよいのか分からなかっ
た。生徒の姿が見えずに教室全体が自分を攻撃する対象
のように感じた。
 ある時、何気なく教室のゴミ箱がきれいに片づけられ
ていることをほめた。きれいになっているね、気持ちい
いね、と。すると教室の空気が和らいだ。照れたように
はにかむ生徒を見て、初めて一人一人と向き合うことを
忘れていたのだと思った。そして生徒たちが私に求めて
いるものを考えるきっかけになった。
 「落ちこぼれ」ではなく「落ちこぼし」ではないか、
その問いかけは常に考えていたいと思う。私の出会った
生徒たちは、傷つき怯えていた。最初に感じた強い反発
は、不器用ながら認めてもらいたい故のサインだったの
だと後々気が付いた。それからは一人一人へ少しずつ小
さなメッセージを送るように心がけた。授業導入時の声
かけ、提出物へのコメント、アイコンタクト。全員が受
け取ってくれたとは考えにくいが、何人かは、私の関わ
りに応えてくれるようになった。
 学校が好き、先生は味方である。当たり前と思ってい
た前提を考えるよい機会になった。信頼関係を築いてい
くには、積み重ねが大事であり、根気を要するものであ
ることも実感した。私は生徒に味方になってくれる人物
として信頼される教師を目指したい。そのために他の教
員と情報交換を密にして、生徒の様々な側面をとらえる
努力していきたい。そして何よりも教師として信頼を得
るように魅力ある授業を作り上げ、学校が生徒たちの自
信を作っていく場所となっていくよう力を尽くす決意で
ある。

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