学校教育におけるボランティア活動の意義について、あなたの実践したいプランを簡単に示しつつ、論述しなさい。

世界史オタクさんの投稿へのコメント

 今日、生徒の精神的な自立の遅れや社会性の不足が問
題とされている。その背景には、外で友人と遊び、自然
や社会にふれる体験不足が根底にある。資源を持たない
わが国が経済的な発展をとげられた要因は、勤勉さや人
情味などの日本人の特質にあると考える。私はその特質
が変化の激しい社会において失われつつあることに危機
感を持っている。私は、生徒に真心と意欲を育成するた
めに以下のようなボランティア活動を実践する。
⇒非常にうまい書き出しであると感心させられますが、よく読むと、どこに「ボランティア活動の意義」があるのか不明確です。飛躍的な経済成長の成功要因に勤勉さがあることは同意します。そうした日本人の特質とボランティア活動を実践することと、どのような関係があるのか書かねばなりません。「勤勉さ」はボランティア活動で養われるのでしょうか。ボランティア活動を実践するのは、直接的には、体験活動の欠如あるいは不足を補うためでしょう。もう一つの理由は、「新しい公共」心を社会に充満させようとすることにあります。また、「真心と意欲」とありますが、その「意欲」とはなんの「意欲」でしょうか。
 行政では障害者の社会進出を助成するためにスロ−プ
を建物に設置するなどの環境作り整備が進行中である。私は
ものに加えて人間の意識作りが重要であると考える。こ
⇒ここは、「私は障害者に優しい環境整備だけでなく、障害に対する人びとの正しい理解が重要であると考える」としましょうか。字数の問題はありますが、なんとか工夫して下さい。
のように考える理由は、私のボランティア活動の体験に
根ざしている。車いすに乗り街に出ることでてはじめて、路上駐車
など障害者の生活をおびやかす弊害の多さを知り、驚いた。このときの体験を通して障害
者の立場に身をおくことで、共に社会に生きるための知
識を血肉化する重要性を学んだのである。
⇒ここは、「障害者の立場に身をおくこのときの体験を通して、共に社会に生きるための〜」としたほうが読みやすいでしょう。
 私は生徒に車いすに乗る体験をさせる。体験活動の欠
点は障害者への安易な同情心を生みやすいことにある。
⇒この文章のあとに、「障害者のなかには、自分でできることまで助けられることに戸惑いを持つ人も多い」云々の意味内容の文を続けたほうがいいかもしれませんね。
そこで生徒に感想を発表させて全員の共有財産にし、障
害者について考える時間を設ける。ねらいは生徒の頭の
なかにある障害者という概念にゆさぶりをかけることで
ある。障害者と健常者を区別するのではなく、生きるた
めの道具が足の代わりに車いすを使うという違いに気づ
かせたい。障害者のなかには、自分でできることまで助
⇒「生きるための道具が足の代わりに車いすを使うという違いに気づかせたい」という表現はわかりにくいですね。「車いすが生活するのに不可欠であり、彼らの足そのものなのであるということを是非とも認識させたい」ということでしょう。ただし、「彼らの足そのもの」という表現がいいかどうか自信がありません。もっと適切な表現があるかもしれません。考えてみて下さい。それから、「ゆさぶり」をかけ、「区別しない」ということを生徒に理解させると書くのであれば、ノーマライゼーションに触れてはいかがでしょうか。下の「同等の立場」に立つということが、この理念に含まれますね。
けられることに戸惑いを持つ人も多い。生徒が困ってい
る人を助けようとして相手に断られることも予想される。
相手の気持ちを考えようとすることが次の行動につなが
ると考える。そういうした意識作りをすることで、両者が同
等の立場で助けあえる社会を作りたいのである。
     ⇒あるいは、「支え合える」でしょうね。
 ボランティア活動は思いやりの心を育て、よき社会を
創造する意欲に富んだ生徒を育成できると考える。休日
                  ⇒最後の段落は結論になりますので、「考える」は使わないで断言しましょう。最後の文章は、「休日には私も活動に参加し、その経験を学校のボランティア活動の指導に反映させる所存である」とすればいいでしょう。しかし、自分の実践となると、具体的にしてきたボランティア活動に立脚して書くのが理想です。
には私自身が活動に参加し、経験を教育に生かしていく。
⇒テーマに、「学校教育におけるボランティア活動の意義」と限定しているのをどう捉えますか。ご自分のボランティア活動の経験を生かすことは大切です。しかしそうした展望を結論部分に持ってくるのではなく、具体的な事例、ここでは車いす体験を論述しながら、「意義」をまとめてみましょう。ボランティア活動を生徒が将来引き続いて実践していく種子をワタクシたち教員は蒔くわけですね。とすると、ボランティア活動が生涯学習に結びつきます。学校での実践→生涯の実践、とすすめていくこと、これが「学校」におけるボランティアの「意義」だと思います。Mar.7,2003

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